人や国の不平等をなくそう

情報格差をなくすためにはどうすれば?解決策と各国の取り組みをご紹介

インターネットなどの情報通信技術を使える人と使えない人との間に生じる格差を「情報格差」や「デジタルデバイド」といいます。

国連の持続可能な開発目標 SDGsの理念は「誰一人取り残さない」ですが、情報技術が進歩し多くの恩恵を受けられるようになればなるほど、利益を享受できる人とできない人の差が広がっていきます。

ここでは、情報格差による様々な不利益と、それを解消するための取り組みについて見ていきたいと思います。

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情報格差による不利益とは?

情報格差による不利益とは?

では情報格差によって、どのような不利益が起こるのでしょうか。

社会・経済・教育の格差が広がる

情報格差は、現代社会の課題である貧困やジェンダー、人種などによる不平等といった社会の格差をさらに拡大する要因となります。

教育面では、オンライン授業が多く導入されることで、経済的に困難な学生が適切な教育を受けられないことが危惧されています。
実際にアジア諸国では、オンラインでは学べない層の情報格差が深刻化しています。

犯罪や災害などのリスクが高くなる

大雨や地震といった自然災害が起こった際に、インターネットでオンタイムの情報を取得できず、迅速にリスクに備えることが難しくなります。
また、ITリテラシーの教育を受けていないと、個人情報の搾取やインターネットによる詐欺などのリスクに遭う確率が高くなります。

公共・社会的サービスを受けられない

昨今のコロナ禍もあいまって、公共・社会サービスのオンライン化が急速に進みました。
病院や予防接種の予約、銀行口座の管理などをオンラインで行うことができなければ、自身の健康を損ねたり経済的な不利益を被る可能性があります。

孤立する

インターネットの最大の利点は距離や時間の制限を受けず、多くの人とコミュニケーションできることです。
ますます増える一人暮らしの老人にとってインターネットは大きな助けとなるはずですが、ITリテラシーが低ければその恩恵を受けることはできません。

情報格差をなくすための解決策は?

情報格差をなくすための解決策は?

このような情報格差による不利益を解消するためには、何が必要なのでしょうか。

インフラの整備

先進国と最貧国との情報格差や地域間の情報格差を解消するためには、通信網を整備し、すべての国や地域に情報が届くような仕組みを整えなくてはなりません。

費用負担を軽減する

パソコンなどの端末の代金や通信料など、情報通信にかかる経済的な負担は、情報格差の大きな原因となっています。
スマホや端末の値段を手頃にする、在宅で仕事をしたり授業を受けたりするための設備に補助金を出す、といった負担軽減の取り組みが必要です。

ITリテラシー教育

インターネットの恩恵を享受するためには、その機能を活用できるだけの使う側の能力が不可欠です。
特にスマホやパソコンに不慣れな高齢者などに対しては、基本的な使用方法が学べる機会を提供することが求められます。

端末やコンテンツのユニバーサル化

端末の使いにくさやコンテンツの複雑さをできるだけ取り除き、だれでも使いやすいものにすることは、IⅭT普及の必須条件です。
例えば、視覚障害者には音声機能やキーボードの工夫をするなど、多様な障がいに対応したユニバーサルデザインの開発が望まれます。

情報格差を解消する取り組みは?

情報格差を解消する取り組みは?

昨今の新型コロナウイルス拡大は、社会におけるデジタル化を急速に加速しました。
それに伴い情報格差も拡大し、社会でも多様な格差解消の取り組みが行われています。

具体的には、以下のような取り組みです。

日本での取り組み

コロナ禍で公共サービスへのオンライン申請が増えたこともあり、日本では特にデジタルに不慣れな高齢者への対策を強化しています。

政府は、携帯ショップのスマホ教室など身近な場所でオンラインサービスの利用方法を助言・アドバイスする活動に助成を行い、これにより、令和3年には全国1000か所での講座が予定されています。

またコロナウィルス拡大の中、各自治体でも独自に対策が行われています。

東京都渋谷区では、高齢者3000人を対象にスマートフォンを貸与。
貸出期間は2年間で、端末操作やアプリの使用方法などを講習会で教える支援もしています。

中国での取り組み

世界最大規模のネットワーク網を有する中国では、貧困層の住む農村部との情報格差解消に向け、インフラ整備に加えて通信料を50%削減する方針を打ち出しました。

また、高齢者や障がい者に重点をおいた通信料金引き下げなどの施策も進められ、広東省では政府の衛生健康部門が中心となって、高齢者にスマホの使い方を教える教室が相次いで開催されています。

アメリカでの取り組み

アメリカでは、2015年から「コネクトホーム」という低所得者層を対象とした情報格差解消の取り組みを続けています。
対象となる公共住宅の住民に安価なブロードバンドアクセスを提供することで、子どもたちは自宅でも高速インターネットを利用することができます。

この取り組みには地方自治体、非営利団体のほか民間企業も協力していますが、その中のコムキャストという通信会社は「インターネット・エッセンシャルズ」という独自のプログラムも継続しており、低所得家庭の子どもに、ネット環境の整備や通信機器の無償提供、デジタルリテラシー教育などのサポートを行っています。

参照元:connecthome ホームページ

まとめ

まとめ

情報技術にはさまざまな障壁を克服したり、散在するアイデアや技術をひとつに集結するといった革新的な力があります。
IT技術を利用することで、SDGsが目標とする世界の課題解決が促進すると期待されています。

しかし、この情報技術で一番恩恵を受けるべき弱い立場の人々が通信弱者になっている、という皮肉な状況が起こっているのが「情報格差」の現状なのです。

情報から社会的弱者を排除するのではなく、情報技術を利用して今までにないサポートを行い、課題の解決に近づく努力が求められているのです。

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