地球のごみ問題はとても深刻な状況にあります。
もし、ごみ問題を放置して、このままごみが増え続けたら、一体どうなってしまうのでしょうか?
私たちにできる対策は、何があるのでしょうか?
本記事ではごみ問題をこのまま放置したらどうなってしまうのか、そしてどうすれば解決できるのかについて解説していきます。
ごみ問題をこのまま放置した未来はどうなるのか?
ごみ問題をこのまま放置したら、いずれどうなってしまうのでしょうか?
・埋め立てる場所がなくなる
・資源を無駄に使ってしまう
・環境を汚染してしまう
それぞれを解説していきます。
埋め立てる場所がなくなる
ごみは焼却したり、分別して細かく粉砕したりして、最終的には山や海などに埋め立てをしています。
しかし、環境保護や埋め立て場所の確保が難しい問題から、最終処分ができる場所には限りがあります。
どんなにごみを減らしたり、リサイクルしても、最終処分するごみが無くなるわけではありません。
いつかはごみの行き場所がなくなります。
最終処分場がいっぱいになってしまったら、街にごみが溢れることになります。
そのため、ごみがこのまま増え続けることを防ぐ必要があります。ごみ問題については、以下の記事も参考にしてください。
資源が枯渇してしまう
大量に生産し、大量に消費する社会では、資源をどんどん使ってしまいます。
しかし、化石燃料や森林、海洋資源には限りがあります。
ごみを減らし、使えるものは何度でも使い、無駄を無くさなければ、地球の資源が枯渇してしまいます。
限りある資源を大切にしなければ、私たちの快適な生活は維持できなくなるのです。
資源が枯渇すれば、どんなに暑くてもエアコンが使えず、どんなに寒くても暖房が使えなくなります。
食品を保存する冷蔵庫も、工場を動かす燃料も無くなってしまい、人間の生活は破綻してしまうのです。
ごみを減らすことは、資源を守ることにも繋がるのです。下記の記事も参考にしてください。
環境を汚染してしまう
ごみを減らさなければ、化石燃料を使い続けることになり、大量のCO2が発生します。
ごみが増えれば、海や森林も汚染されてしまいます。
海や森林が汚れれば、そこに住む生き物がいなくなります。
壊してしまった自然環境を元に戻すことは、とても難しいです。
すでに海や大気には、目に見えないほどのプラスチックごみが大量に浮遊しています。
ごみ問題をこのままにしておけば、取り返しのつかないほど環境を汚染してしまいます。
環境汚染に関しては、下記の記事も参考にしてください。
ごみ問題をこのままにしておけない理由
ごみ問題をこのままにしておけない主な理由をまとめました。
・地球温暖化が進んでしまうから
・海の生き物の重さよりごみの重さが上回ってしまうから
・最終的にすべて人間に跳ね返ってくるから
それぞれを解説していきます。
地球温暖化が進んでしまうから
CO2を始めとした温暖化ガスが大量に発生している現代では、地球温暖化が加速度的に進んでいます。
また気候変動によって、干ばつや災害が増え、農作物の生産や海の漁獲量が減ったりしています。
温室化してしまった地球を元に戻すことは難しいため、これ以上の温室化を止める必要があります。
そのためには、温暖化ガスの発生を大幅に減らす必要があります。
参照元:地球温暖化の現象|環境省
気候変動についての詳しい解説は、下記の記事も参考にしてください。
海の生き物の重さよりごみの重さが上回ってしまうから
ポイ捨てされり、風で飛ばされたりしたごみは、川に流れ込み、最終的に海に流れていきます。
海には海洋プラスチックと呼ばれるプラスチックごみの破片がたくさん流れ込んでいて、景観を汚すだけでなく、有害物質を発生したり、エサと間違えて魚や貝が食べてしまったりしています。
プラスチックは自然界では分解されにくいため、どんどん溜まり続けていきます。
このままだと2050年には、海洋プラスチックごみの総重量が、海の生き物の総重量を上回ると予想されています。
参照元:「NO!ストロー」でプラスチックごみ削減|足立区
詳しくは下記の記事も参考にしてください。
最終的にすべて人間に跳ね返ってくるから
温暖化が進んだり、海のごみが増えたりしても、遠い外国の出来事のようで私たちの身近な生活には影響を感じにくいかもしれません。
しかし、地球温暖化によって農作物が取れなくなったり、海洋プラスチックによって魚や貝が汚染された場合、最終的に困るのは食物連鎖の最上位にある私たち人間です。
私たちが出したごみによる影響は、巡り巡ってブーメランのようにすべて私たち人間に戻ってきます。
つまり、ごみ問題をこのままにしておけないのです。
環境問題を解決するためにできることについては、下記の記事も参考にしてください。
日本のごみ問題と対策
このままごみ問題を放置しておけば、いつか大変なことになってしまいます。
そのため、日本でもごみ問題において、さまざまな対策を取り始めています。
記憶に新しいところではレジ袋が有料化されたり、家電リサイクル法の施行されたり、日々のごみの分別もかなり細かく分けられるようになりました。
SDGsの達成のために、日本国内や各企業では環境問題にさまざまな取り組みをしています。
ここでは国内の事例を紹介していきます。なお、SDGsに関しては、下記の記事を参考にしてください。
長野県の事例
長野県は、ごみの分別やごみを減らす努力を進めることで、6年連続で1人1日当たりのゴミの排出量が少ない県となっています。
花王の事例
花王では、プラスチックボトルレス化を進めたり、廃棄物ゼロ化に向けて努力しています。
ユニクロの事例
ユニクロでは、リサイクルに力を入れたり、自然環境に配慮した素材を調達するようにしています。
伊藤園の事例
伊藤園では、茶殻をリサイクルしたり、環境に優しい省エネの自動販売機を展開したりしています。
世界のごみ問題と対策
世界の各国や企業でも、ごみ問題に取り組んでいます。
持続可能な開発目標(SDGs)にも、
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
といった目標が設定されています。
資源や環境を食いつぶしていく大量生産・大量消費ではなく、未来永劫に渡って発展が可能なサステナブル社会の構築が必要です。
続いては、世界のごみ問題の対策について事例を紹介していきます。
食品ロスについて
食品ロスを減らすことによって、ごみだけでなくCO2も減らすことができます。
レジ袋有料化について
無駄なごみを減らすために、各国ではレジ袋の有料化が進められています。
アディダスの事例
アディダスでは、2030年までにプラスチックごみをゼロにするために、自然界に生育する微生物が分解することができるプラスチックの開発と商品化を進めています。
ごみを減らす努力は、資源や環境の保護、エネルギー問題、経済格差や貧困問題に解決にも関わってきます。
SDGs達成のためにも、世界が協力しあってごみ問題に取り組むことが大切です。
まとめ ごみ問題をこのままにせず解決していこう!
ごみ問題をこのままにしておけば、いずれ私たちにすべて跳ね返ってきます。
このままだと、いつかごみが溢れかえり、この地球に住めなくなるのです。
そのような状況を避けるためには、ひとり一人の意識を変えて、ごみ問題を解決していくことが大切です。
ごみを減らすこと、使えるものは何度でも使うこと、別のものに代用すること、自然に還る素材を開発することなど、人々の意識の変化やテクノロジーの進化も必要です。
まずはごみの分別を徹底するなど、できる努力をしていきましょう!