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アファーマティブ アクションとは?取り組みや課題についても徹底解説

1972年に日本で男女雇用機会均等法が施行されてから、40年以上が経過しています。
それでもなお、就職や昇進に関する男女格差は完全になくなることがありません。

また、大学入試でも差別問題が話題となり、そこで注目されたのが「アファーマティブ アクション」です。
アファーマティブ アクションとは、こうした差別をなくすための取り組みを表します。

今回は、アファーマティブ アクションの概要を詳しく解説するとともに、取り組み事例や課題についてもみていきましょう。

アファーマティブ アクションとは

アファーマティブ アクションとは

アファーマティブ アクションは、日本語では「積極的格差是正措置」といいます。
性別や人種など、様々な社会的差別に晒されている人たちを救済し、差別をなくすための取り組みです。

まずは、アファーマティブ アクションの歴史と目的について解説します。

アファーマティブ アクションの歴史

アファーマティブ アクションが起こったのは、1965年のことでした。
当時、アメリカの大統領だったジョンソン氏が、大統領執行命令において職業差別を是正する措置を求めたことが始まりです。
この措置で、古くから差別を受けてきた黒人や女性が優遇的に雇用されることを推進しました。

日本では、1972年に男女雇用機会均等法が制定されます。
これを機に、就職だけではなく、大学入試などの教育面においてもアファーマティブ アクションが推進されるようになりました。

参照元:雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために|厚生労働省

アファーマティブ アクションの現状

世界経済フォーラム(WEF)で発表された、「ジェンダー・ギャップ指数2022」によると、1位にランクインしたのはアイスランドでした。
1を完全な男女平等とした時に、アイスランドの指数は、0.908となっています。

一方、日本の指数は、0.650とかなり低い結果になりました。
順位にすると116位で、先進国の中では最下位です。

このことからも男女平等が叫ばれて久しい日本でありながら、未だ格差が広がっていることがわかるでしょう。

参照元:世界経済フォーラム(WEF)

アファーマティブ アクションの取り組み事例

アファーマティブ アクションの取り組み事例

2022年のジェンダー・ギャップ指数におけるレポートでは、男女格差が完全になくなるまでは132年かかるといわれています。

また、差別問題は性別に関するものだけではありません。
人種や障がいなどを含めて、未だ根強い差別問題が残り、解決に向けたアファーマティブ アクションの取り組みが世界各地で行われています。

続いては、アファーマティブ アクションの取り組みについて日本とアメリカそれぞれの事例を見ていきましょう。

男女共同参画基本計画

ジェンダー・ギャップ指数からもわかるように、日本の男女格差は世界と比べて低い水準です。
特に、女性の社会進出は先進国の中でもかなり遅れをとっています。

こうした問題を解決するために立てられたのが「第三次男女共同参画基本計画」です。
2010年12月に閣議決定された計画で、「2020年に指導的地位に女性が占める割合を30%程度とする」といった目標が掲げられました。
その後、2015年に「第四次男女共同参画基本計画」が立てられ、直近では、2020年12月に「第五次男女共同参画基本計画」が定められています。

2020年の段階で女性の割合が30%を超えた分野はいくつかあったものの、全体を見ると完全に達成したとは言い難く、「第五次男女共同参画基本計画」では、2025年末をめどに再度目標が定められました。

参照元:
第三次男女共同参画基本計画|男女共同参画局
第五次男女共同参画基本計画における成果目標の動向|男女共同参画局

クオーター制

アメリカでアファーマティブ アクションの取り組みとして導入されたのが「クオーター制」です。
クオーター制は、採用試験や入学試験において行われており、合格者全体の人数に対して女性や人種等のマイノリティにある人をある一定の割合を含めることを表します。

アメリカだけではなく世界各国でクオーター制は導入されており、その数は実に120カ国以上です。
日本は未だ導入しておらず、クオーター制に関しては少数派といえます。

アファーマティブ アクションの課題

アファーマティブ アクションの課題

マイノリティに関する差別において積極的な取り組みともいえるアファーマティブ アクションですが、課題も少なくありません。

続いては、アファーマティブ アクションの課題の中から、代表的な2点を解説します。

逆差別問題

アファーマティブ アクションの代名詞ともいえるクオーター制ですが、取り組みによって「逆差別」が起こるといった課題もあります。
逆差別とは、黒人や女性の採用を優遇したために、多数派に当たる白人や男性が進学や就職をしにくくなるというケースです。

逆差別の有名な事件としてあげられるのが、アメリカで起こった「バッキ事件」でしょう。
1972年に起こった事件で、カリフォルニア州立大学デイヴィス校医学部の入学試験に2年続けて落ちてしまった白人男性が、マイノリティ枠を設けたことで逆差別になっていると訴えたことがきっかけです。

彼の名前をとって、「バッキ事件」といわれ、アファーマティブ アクションが抱える課題として話題となりました。

個人の能力が軽視される問題

クオーター制では、マイノリティを合格させる特別枠を満たす必要があり、本当に能力がある人が軽視されてしまいかねません。
本当なら合格ラインを超えた人が、不合格になってしまうケースも考えられるでしょう。

「マイノリティだから」という理由だけで合格になれば、合格を目指して努力してきたマジョリティが不当な扱いを受けることになります。

企業が行うアファーマティブ アクション

企業が行うアファーマティブ アクション

アファーマティブ アクションは、国を挙げて行うものだけではありません。
企業単位でも十分に行えるアクションであり、日本でも実際に取り組んでいる企業がたくさんあります。

続いては、アファーマティブ アクションに取り組む2社を見ていきましょう。

日本航空株式会社

日本航空株式会社は、もともと女性が多い職場であり、早い段階から女性が活躍しやすい環境づくりに取り組んでいます。
例えば、育児休暇が最大3年間取れる環境整備や家庭と仕事のバランスを取りやすい制度などです。

また、「2025年度末までにグループ内女性管理職比率30%」という目標を掲げており、実際に女性管理職の数は年々増加傾向にあります。

参照元:D&I推進|日本航空株式会社

野村證券株式会社

野村證券では、「ウーマン・イン・ノムラ(WIN)」という社内ネットワークを設けています。
女性のキャリア推進を考えることを目的としており、女性役員や起業家などを講師に迎えたり、キャリア支援制度やワークライフバランスなどについて紹介したりする取り組みです。

そのほかにも、女性管理職向けのリーダーシッププログラムを設けるなど、アファーマティブ アクションの取り組みを積極的に行っています。
その結果、取り組み以前と比べると格段に女性の比率が上がりました。

2025年には、女性管理職を20%にまで引き上げることを目標としています。

まとめ

まとめ

近年、誰もが働きやすい社会に向けて、日本でもアファーマティブ アクションは進められています。
とはいえ、ジェンダー・ギャップ指数で示されたように、女性の活躍は先進国の中でも低い水準です。

誰もが活躍できる社会を目指すためには、こうした格差を埋める対策が欠かせません。
アファーマティブ アクションの導入によって、女性に限らず高齢者や障がい者に代表される社会的弱者にある人も正当に評価されるようになるでしょう。

しかし、「逆差別」に代表されるような課題もあり、誰もが平等に評価されるためには慎重な行動が大切です。
正しくアファーマティブ アクションが導入され、いち早く誰もが活躍できる社会が実現することが求められます。

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