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人や国の不平等をなくそう

人種差別への意識が変化し始めている!ヨーロッパの事例を紹介

今までは、「奴隷」や「職を与えない」などの黒人差別があった中で、近年では、「黒人は運動神経がいい」「黒人は歌やダンスがうまい」など、本来は褒め言葉として捉えられる言葉が人種差別にあたるとされているのをご存じですか?

また、SNSの普及により人種差別に変化が生じています。
今までタブーとされていた人種差別に対して、発信する人が増えてきています。
また、軽い気持ちで人種差別の発言をしたことにより、職を失う状況に追い込まれている人もいます。

この記事では、ヨーロッパにおける人種差別への取り組みと抗議事例を取り上げます。

なぜ私たちは無意識のうちに人種差別がしてしまうのか?

なぜ私たちは無意識のうちに人種差別がしてしまうのか?

わるいことだとわかっていても、なかなかなくならない人種差別。
差別は、長い歴史の中でもどんな形であれ存在してきました。

人類の誕生から、生まれた環境や地域によって違いがあるのは当然です。
しかし、肌の色が違うことや言語が違うことで差別をしていい理由にはなるのでしょうか。

人種差別の原因

人種差別が起こる原因は、偏見と固定概念であるといえます。

偏見とは、

かたよった見方・考え方。ある集団や個人に対して、客観的な根拠なしにいだかれる非好意的な先入観や判断。

と書かれています。

差別は1人の人間によってされるものではなく、1人ひとりの偏見を持った人が集団になった時に起こります。
また、人間の根底には、「自分が有利でありたい、偉くなりたい」など、人より優位でいたいという心理があります。
さらに、人は味方と敵を分ける心理があり、自分にとって味方となる人とそれ以外の人とで区別することで人種差別が起こると考えられます。

また、もうひとつの原因として考えられるのが、固定概念です。
十分な根拠がないのに「思い込み」や「決めつけ」、「周りのみんなもそう思っている」という固定概念により相手を勝手に判断することも差別につながっています。

実際、植民地支配では力によって原住民を従えていたことは「優位でいたい、人より偉くいたい」という政治的な背景による人種差別です。
また、黒人に対する人種差別も長い歴史の中で構築された、「黒人は差別してもいい」という根拠のない思い込みによる人種差別です。

人種差別への抗議が広がった理由と日本人の意識の変化

人種差別への抗議が広がった理由と日本人の意識の変化

2020年5月25日、アフリカ系アメリカ人の黒人男性ジョージ・フライドさんが、ミネアポリス近郊で警察官の不適切な拘束方法によって殺害された事件がきっかけとなり、人種差別に対する抗議デモ活動やメッセージの発信「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」が活発になっています。

日本では人種差別にたいする意識が低いとされていますが、ジョージ・フライトさんの事件に対する抗議活動やデモ行進に日本人が参加するなど、日本人の中にも人種差別について考えるきっかけとなっています。

また、スポーツ界でも人種差別に抗議するパフォーマンスやメッセージを発信するアスリートも多く、人種差別に対して考えるきっかけを目にする機会が増えました。

ヨーロッパにおける表現による人種差別と差別への取り組み、ドイツの取り組み

ヨーロッパにおける表現による人種差別と差別への取り組み、ドイツの取り組み

SNSが普及したことで、言葉の表現による人種差別と反人種差別の発信が増えています。

この章では、言葉による人種差別と、人種差別をなくすために行われている取り組みやドイツが国で行っている取り組みをご紹介します。

SNS普及による言葉の人種差別

ドイツのサッカー・ナショナルチームでもプレーしたことのある黒人のデニス・アオゴが、テレビでサッカーの解説をしたときに、SNSに以下のようなことが書き込まれました。

「君たちは視聴率を稼ぐために黒人を使っているのか?」

本来はテレビ関係者に対して送ったものだそうですが、アオゴ本人に送られており、憤ったアオゴがこの投稿を公開したため、多くの人に知れ渡りました。
そして、SNSに投稿したイウェンス・レーマン(名ゴールキーパー)は職を失うことになります。

しかし、当のアオゴも後日、「選手たちはガスを吸って死ぬまで練習している」とサッカーの解説時に述べたことで、アオゴも解説者として職を失っています。
ガスを吸っているという表現が、第2次世界大戦中にユダヤ人がガス室で殺害されたことを想起させる不適切な表現だったためです。

黒人の功績をたたえる、ロンドンの地下鉄「ブラックヒストリーマップ」

イギリス、ロンドンでは毎年10月に少し変わった取り組みが行われています。

取り組みの目的は、「黒人系の人々の功績をたたえ、再認識する月間」です。

取り組み内容は、ロンドン地下鉄の駅名を、イギリスの過去から現在まで教育や文化の発展、差別撤廃の為に活動し、活躍してきた272人の名前が地下鉄の駅名になるというものです。

イギリスにとって重要な貢献をしてきた先駆者たちの功績をたたえるとともに、黒人系の人々が公正に扱われる都市づくりのために開催されています。

現在、イギリス国民の13%を黒人が占めています。
人種差別が完全になくなっていない中、交通網である地下鉄を利用し啓発することで、人種差別の教育が人々に必要なことを訴えかけています。

ドイツの差別禁止法

ドイツは、4人に1人が外国人か外国系ドイツ人で、違う文化圏の人とも異なる文化や習慣を尊重している人が多い国です。
その一方で、ドイツの一部でも差別は存在し、その差別にさらされているのが、トルコ人やシリア人などのイスラム教徒です。

ドイツでは、人種差別を減らすために2006年「一般平等法(差別禁止法)」を施工しました。
内容は、人種、年齢、宗教、性別や政治思想、同性愛的傾向による差別を禁止したものです。
差別の標的はユダヤ人の差別が多かったのですが、近年では日本人を含むアジア人も標的になっています。

また、ジョージ・フライト事件をきっかけに、ドイツではさらなる憲法の改正へ政府の閣僚たちも前向きな姿勢を示しています。
その理由のひとつが、「時代」です。

人種という概念は時代遅れ。
人種で人間を判断するのをやめようという今の時代に合わせた憲法が必要とされています。

参照元:ドイツの人権政策の基本理念|ドイツ連邦共和国大使館総領事館

まとめ

まとめ

SNSで簡単に情報を得ることができるからこそ、わたしたちが考えること、できることがあります。
簡単に発信できるからこそ、気を付けなければいけないことがあります。

偏見や固定概念というフィルターを外し、「その人自身を知ろうとすること」が大切です。
そうすることで目の前にいる人と良い関係を築くことができます。
また、その考えが広まれば、自分の周りから少しずつ、人種差別で苦しむ人を減らすことにつながります。

いつまでも「自分と関係ない」と思っているのは、時代遅れです。
多様性が求められているなか、自分の目で見たものを信じることで人種差別だけでなく、「差別」を減らせるのではないでしょうか。

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