働きがいも経済成長も

児童労働が多い国はどこ?課題に対して私たちができることを考えよう

みなさんは、身近にあるチョコレートやコーヒー、Tシャツの原料を誰が作っているかご存じですか?
実は、もちろん全てではありませんが、一部で作っているのは児童労働を課せられているアフリカやアジアなどの子どもたちです。

児童労働は、子どもの心身的・社会的な発達や権利を侵害するだけでなく、経済衰退や貧困にも繋がる労働のことを言います。幼い子どもたちが色々なものを犠牲にして作っているものを私たちは使っているというのが現状です。

児童労働はSDGsの目標8「働きがいも経済成長も」にも関わる問題でもあります。多くの国が児童労働をなくすために働きかけているところです。

今回は、児童労働の現状や多い国についてお話します。是非参考にして私たちにもできることを考えてみましょう。

児童労働とは?

児童労働とは?
まずは、児童労働とはどのようなものなのか説明しましょう。児童労働について理解を深めてみてください。児童労働による影響や定められている条約などについてもお話ししていきます。

児童労働の意味と影響

児童労働とは、幼い子どもが労働を強いられていたり、心身的・社会的な発達を阻害するような労働を強いられたりすることです。児童労働に当てはまる子どもの年齢は、15歳~18歳未満です。発展途上国では、14歳未満とされています。

児童労働によって、子どもたちは権利が損害されるだけでなく、心身的・社会的な発達が不十分になります。また、十分な教育が受けられないために、貧困の連鎖やその国の経済衰退にも繋がります。児童労働はマイナス要素しかありません。

児童労働についての規約

児童労働の禁止は、国際条約によって定められています。子どもの権利条約では、「18歳未満の子どもを権利主体と位置付け、ひとりの人間としての人権を認めるとともに、成長の過程で特別な保護や配慮が必要な子どもならではの権利を定める」とし、子どもの権利を構成する4つの要素が示されています。このうち3つ目の要素に「守られる権利」として「暴力や搾取、有害な労働などから守られること」があります。

また最悪の形態の児童労働条約では、「18歳未満の児童による最悪の形態の児童労働の禁止と撤廃を確保すべく、即時の効果的な措置を実施するよう定める」とされています。「最悪の形態の児童労働」として、人身売買、徴兵を含む強制労働や児童の健康・安全・道徳を害するおそれのある労働などが定められています。

このように児童労働についての条約があり、禁止されているにも関わらず、児童労働をしている子どもは世界中にたくさんいます。その数は1億5200万人と言われていて、10人に1人の割合です。国際機関や先進国政府による取り組みによって、年々数は減少していますが、未だに深刻な状況です。

参照元:児童労働の世界推計:推計結果と趨勢、2012~2016年|ILO

児童労働が多い国はアフリカとアジアの地域に

児童労働が多い国
それでは、一体どのような国で児童労働が行われているのでしょうか。

ILO(国際労働機関)によると、児童労働に従事する子ども10人のうちの9人はアフリカ地域とアジア太平洋地域にいるそうです。具体的にはアフリカ地域は7,210万人、アジア太平洋地域は6,210万人と報告されています

これらの地域は、開発途上国が多いです。また紛争や災害が多い地域でもあります。児童労働を減らすためにも、アフリカとアジアにより強い働きかけをしていく必要があるでしょう。

児童労働が行われている職種とは?

児童労働が行われている職種
子どもたちは児童労働でどのような仕事をしているのでしょうか。ILOは、児童労働の割合が多いものから順に農業、サービス、工業と報告しています

また、年齢が上がるにつれて工業とサービスの割合が増え、農業の割合が減る傾向にあります。つまり年齢が上がるにつれて危険な仕事になる可能性が高いと言えますね。

児童労働の要因とは?

児童労働の要因
多くの子どもが児童労働に従事していますが、なぜ児童労働が行われているのでしょうか?子どもの権利を損害してまで働かせている理由についてお話しします。

貧困

一番の要因は、貧困です。家庭が貧困なため親だけの収入では生活ができず、子どもを働きに出さざるを得ないというケースです。親の借金返済のために、児童労働を課せられている子どももいます。貧困の原因には、単なる親自身の収入不足だけではありません。差別や紛争、災害など、国自体の問題も貧困を助長しています。

さらに、働きに出したい親がいる一方、子どもを雇いたい事業者もいます。子どもは大人に比べて安く雇えるため、需要が高いです。事業者自身もコストを抑えて多くの収入を得たいため、または貧困により大人を雇うことができないために、子どもを雇います。

教育への意識の低さ

貧困の子どもたちが通う学校は、私たちが通う学校とはまるで違います。実用的な技術や知識が身につかず、卒業しても就職先が見つけにくいです。そのため、高い学費を払って行きたくないと子ども自身が言うケースもあります。教育よりも働くことを自ら選ぶということです。この理由に関しては、地域の教育面への働きかけが必要でしょう。

参照元:児童労働白書2020|Deloitte, OWLS,

児童労働に対する日本政府の取り組み

児童労働に対する日本政府の取り組み
児童労働に関してはSDGsでも取り上げられ、多くの国で援助が行われています。それでは、日本政府はどのような取り組みをしているのでしょうか。

日本はガーナのカカオ産業における児童労働に対して、取り組みを行っています。ガーナのカカオ産業では、カカオの豊作などによる価格の低迷や不安定さによって、各農家が十分な人を雇えていません。そのため、児童労働が発生しています。

そこで、日本は資金や技術支援として「カカオ残留農薬検査能力向上」や海外投融資「カカオ豆バリューチェーン海外事業」などを行っています。カカオの品質と生産性の向上を狙った取り組みです。

また、2020年1月に「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」を設立しています。これは、企業やNGOなどとの連携を促進するものです。

具体的には、カカオに関する支援活動や責任ある企業活動等に関する情報や経験の共有し、イベントを開催したりウェブサイトを更新したりします

私たちも参加しやすいものとしては、チョコレート作りを通してカカオを知るというワークショップや無料映画鑑賞会などがあります。

児童労働を減らすために私たちにできること

児童労働を減らすために私たちにできること
ここまで深刻な児童労働についてお話ししました。多くの子どもたちが過酷な労働を課せられているこの事態をどうにか食い止めたいですよね。ILOも2025年までに児童労働をなくそうと発表しています。また、SDGsでも最悪の形の児童労働を確実に禁止してなくすとしています。国際社会が児童労働廃止に向けて動き出す中で、私たちには何ができるでしょうか?

児童労働について学び周りにも伝える

まずは、児童労働について知って周りにも広めることです。世の中には、児童労働の実態について知らない人がたくさんいます。そこで、自分自身が児童労働に関する知識を深め、周りの人に知らせていくことで、多くの人が児童労働について気付けます。

少しでも多くの人が児童労働について関心を持ち、何かできることはないかと探して行動することで、児童労働で苦しむ子どもたちを救う1歩になります。

周囲に知らせる方法として、「レッドカードアクション」というものがあります。レッドカードというカードをダウンロードして、#STOPCLのハッシュタグをつけてSNSにあげることです

レッドカードは、その名前の通り赤色のカードです。児童労働の問題について取り組みの必要性を訴えかけて、児童労働反対を周りに訴えかけることができます。

このカードを掲げることで、周囲の人がこのカードは何?と疑問を持ち、児童労働について知るきっかけになるでしょう。

寄付や募金をする

具体的な活動としては、寄付や募金があります。実際に児童労働に苦しんでいる子どもの所に行くのは難しいですが、寄付や募金なら住んでいるところから手助けできます。今では、ネットを通じて手軽に募金ができます。1,000円からでも良いので挑戦してみてはいかがでしょうか。

また、不要になった洋服や本などを寄付することで、その査定額を寄付金に当てることもできます。不用品を送るだけなので、簡単ですよ。いらないものが家に溢れていると言う人は、むやみに捨てずに寄付してみてください。

まとめ

まとめ
児童労働は、国際社会の中でも深刻な問題の1つです。近年注目を集めているSDGsの目標8「働きがいも経済成長も」にも当てはまる問題で、今すぐにでも児童労働に従事する子どもの人数を減らす必要があります。

私たちの生活に馴染みのあるものも、児童労働によって作られているものだと知ると、今すぐ手助けしたいという気持ちが湧いてきませんか?まずは寄付や募金など小さなことからで良いので、自分にできることを行ってみてください。

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