エネルギーをみんなに そしてクリーンに

SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とは?概要や取り組みを解説!

地球上の課題を解決するため掲げられた、世界共通の目標「SDGs (エスディージーズ)」。
全17項目のうち、「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」は、電気やガスといった“エネルギー”に関する目標です。

2030年までの目標達成に向けて、世界中でさまざまな取り組みがおこなわれています。しかし、エネルギーは私たちの生活に欠かせないものであり、私たち個人も積極的に取り組みに参加する必要があります

そこで今回は、「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」について解説します。

「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とは?

「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とは?
「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とは、地球上のエネルギーに関する課題を解決するための目標です。居住地域や貧富などに関係なく、世界中のすべての人に、安くて信頼できるクリーンなエネルギーが届くことを目指しています。

この目標が掲げられた背景として、世界にはエネルギーに関して大きく2つの問題があります。ひとつは、発展途上国を中心に電力やガスを利用できない人がいること。そしてもうひとつは、地球温暖化です。

電力やガスを利用できない人たちの存在

たとえば、2020年に発表された国際連合の報告では、世界において電力を利用できていない人の数は2018年時点で7億8,900万人にのぼるといわれています。

電力が使えず、一部の病院では治療に必要な装置が使えません。また、夜間でも家に明かりをつけられず、子どもたちは勉強ができません。

ほかにもガスが使えない地域、人々も存在し、ガスが使えないことで温かい食事もすぐには食べられません。

しかし生きるため、電気やガスの代わりに薪や石炭を燃やし、その煙から有毒ガスを吸い込み、命を落とす人がいます。そうした地域や人々に、安全な電力やガスというエネルギーを届けることが目的となっています。

食料不足や生態系を壊す原因になる地球温暖化

また、こうした地域で石炭を燃やすだけでなく、エネルギーを利用できる国でも、石油や石炭といった化石燃料を燃やしています。

化石燃料は燃やすと温室効果ガスを排出し、地球温暖化につながります。さらに、地球温暖化は食料不足や生態系を壊す原因になります。

こうした未来を回避し、将来も地球に住み続けられるよう、地球環境を守る必要があります。そのため、環境負荷が低く、クリーンなエネルギーといわれる風力や水力を使ったエネルギーへの切り替えが世界全体で求められています。

化石燃料はいつか枯渇するといわれている一方、風力や水力は枯渇の恐れが少なく持続可能であることからも、クリーンエネルギーに切り替え、生み出された電力が世界全体に行き届くことを目標としています。

「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」のターゲット

「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」のターゲット
SDGsには全17項目の目標が定められていますが、より具体的に落とし込んだ「ターゲット」が169項目あります。「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」には、5つのターゲットが設定されているので、それぞれ見ていきましょう。

・7.1:2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する

企業にとって、クリーンエネルギーへの切り替えには高額なコストがかかります。またその分、エネルギーの使用料に上乗せされることとなります。そのコストが企業や個人において、クリーンエネルギーへの切り替えの障壁となります。

世界全体で誰一人残さずエネルギーが使えるよう実現するには、そうしたことも踏まえ、安い値段であることが大切です。

また、クリーンエネルギーの中でも風力や太陽光は天候に左右され、安定的にエネルギー確保ができないという課題があります。その課題を改善し、安定的にエネルギーを確保する対策が必要があります。

7.2:2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる

再生可能エネルギーとは、風力や太陽光のほかに水力など、エネルギーを生産するときに温室効果ガスを排出しないエネルギーを指します。

日本では、すべてのエネルギーの生産方法のうち、再生可能エネルギーによる生産を2030年までに22~24%に引き上げることを目標としています。

7.3:2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。

エネルギー効率とは、投入したエネルギーに対して回収(利用)できるエネルギーとの比を指します。(引用:wikipedia) そこで、2030年までにより効率よく、多くのエネルギーを回収するかが重要となります。

7.a:2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率、および先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究および技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。

再生エネルギーへの切り替えのほか、エネルギー効率の改善、そして現在行なっている化石燃料のエネルギー化において環境負荷を抑えるための研究・投資をしなければなりません。

また、この目標達成への取り組みを加速するには、国際協力も欠かせません。各国でおこなわれた開発研究の情報共有をして、設備投資および技術投資をしていく必要があります。

7.b:2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国および小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。

開発途上国や開発が遅れている小さな国でも、現代的かつ持続可能なエネルギーが使えるよう、設備を整え、技術指導・支援を積極的に行なうことも大切です。

「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」達成に向けた日本の取り組み

「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」達成に向けた日本の取り組み
2030年までに目標を達成するため、世界はもちろん、日本でもさまざまな取り組みがおこなわれています。なかでも日本は、独自に目標を掲げ、2030年までに電気・ガスを生み出すための電源構成比率のうち、再生可能エネルギーを22~24%まで引き上げることを目指しています。

「省エネ法」やFIT制度導入に取り組む日本

その達成に向けて、2018年には「省エネ法」と呼ばれる「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」が改正され、エネルギーをより効率的に利用する体制が整えられました。

また、2012年7月にはエネルギーの固定価格買い取り制度と呼ばれる、FIT制度を導入。この制度は、家庭や一般事業者が再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社が一定価格で買い取るしくみです。

再生可能エネルギー発電を加速させるFIP制度

さらに、2022年度からはFIP制度の導入が検討されています。FIP制度では、発電事業者が再生可能エネルギーを使って発電した電力を、卸電力市場というマーケットで販売できます。

再生エネルギーによる発電であれば、販売価格に「プレミアム」と呼ばれる利益を上乗せして販売でき、市場に競争をもたらします。市場の競争により、再生可能エネルギーによる発電を加速させることが狙いです。

そのほか、エネルギー量が不足する地域が、余剰のある地域からエネルギー確保できるよう、相互のパイプライン建設も進められています。

政府だけではなく、企業においても、「省エネ」をうたった家電が販売されたり、エコカーの研究開発が進められたりしています。

目標達成のために私たちができること

「目標7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」達成のために私たちができること
私たちひとりひとりができることとして、「節電」「電力会社の選択」が挙げられます。

まずは節電をすることで、過剰な電力供給の必要がなくなり、電力生産のコストを抑えられるうえ環境負荷も低減できます。こまめにコンセントを抜いたり、電気を消す。エアコンの設定温度を適正に保つ。アイドリングストップを心がけるなど、小さなアクションでもひとりひとりが毎日行うことで大きな結果を生み出します

また、発電に伴う再生可能エネルギーの使用割合は、電力会社やガス会社によって異なります。そのため、家庭や事業所で電力・ガス会社を選ぶときに、再生可能エネルギーを多く使用している会社を選択することもおすすめです。

将来も地球に住み続けられるよう エネルギーについて考えよう

将来も地球に住み続けられるよう エネルギーについて考えましょう
現在、電力やガスを生み出すために使われている、化石燃料と呼ばれる石油や石炭は、いつか枯渇する資源といわれています。それら資源が枯渇してしまえば、電力・ガスの供給は停止してしまいます。

それだけでなく、石油や石炭はプラスチックや紙を作る材料でもあるため、プラスチックや紙を使うこともできなくなります。

さらに、化石燃料から排出される温室効果ガスによって地球温暖化が加速すれば、海面の上昇や生態系に変化をおよぼし、地球に住めなくなってしまいます。

こうした事態にならないよう、まずはひとりひとりが、今置かれている現状を理解する必要があります。世界にはまだ、電力やガスを使えない人が多くいます。今、私たちが電力やガスを使えることが、あたりまえでないことをあらためて認識しなければなりません。そして、限りある資源を大切に使うことが大切です。

参照元:SDGs報告2020|国際連合広報センター HP

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