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エネルギーをみんなに そしてクリーンに

クリーンエネルギーとは?代表的な種類や特徴と各国・個人の取り組みを解説!

クリーンエネルギーとは、二酸化炭素・窒素酸化物などを排出しない・排出量の少ないエネルギー資源のことです
そして、SDGsでも「目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに」が掲げられ、重要視されている項目の1つです。

確かに、クリーンエネルギーへの全面転換が可能であれば、地球環境への悪影響を回避しながら持続可能で豊かな生活が手に入るのは間違いないでしょう。
しかし、技術革新が途中であり、また、人類の電力使用量が膨大過ぎるために、クリーンエネルギーだけでは充分な電力を確保しきれないという課題があるのも事実です。

今回は、クリーンエネルギーとはどのような種類・特徴があるのか、エネルギー政策転換に向けてどのような課題があるのかなどについて分かりやすく解説します。
あわせて、個人レベルでも実践できる取り組みについても紹介していきます。

クリーンエネルギーとは?

化石燃料の代替となるクリーンエネルギー(再生可能エネルギー)を紹介

冒頭でも触れたように、クリーンエネルギーとは、二酸化炭素・窒素酸化物などを排出しない・排出量の少ないエネルギー資源を指します。

化石燃料を使用することによる地球温暖化の加速・化石燃料そのものの有限性の面から、自然の力を利用することで二酸化炭素・メタンなどの温室効果ガスの排出を抑えるクリーンエネルギーが注目されています。

クリーンエネルギーの代表例として挙げられるのは次の5つです。

  • 水力発電
  • 地熱発電
  • バイオマス発電
  • 風力発電
  • 太陽光発電

それでは、各クリーンエネルギーの特徴について、それぞれ具体的に見ていきましょう。

水力発電

水力発電とは、水の位置エネルギーを利用して電気を生み出す発電方法のこと。高いところに貯水した水を落下させて水車・発電機を回転させるという仕組みが採られています。

ダム内に貯水された水が発電に使われた後はふたたび川に放水されるため、自然サイクルの循環を利用した発電方法といえるでしょう。

水資源の豊富な日本に適したシステムですが、他方で、開発リスクの高さ・大規模施設建設による環境への影響も懸念されるところ。水路式・調整池式・貯水式・揚水式など、多様な方式で自然環境への順応と効率的な発電が期待されます。

地熱発電

地熱発電とは、地熱貯留層からの蒸気を利用してタービンを回して発電する方法のこと。たとえば、火力発電では石炭・石油・LNGなどを使って蒸気を発生させる仕組みが採用されていますが、地熱発電では地熱貯留層=地球がボイラー動力として位置付けられることになります。

火山帯に位置する日本に適したシステムで燃料不要・昼夜問わず半永久的な電力供給が可能である反面、大容量の発電所を作るのが難しく、発電総量が少ない点がデメリットとして挙げられます。

バイオマス発電

バイオマス発電とは、動植物から生まれた未活用の廃棄物を燃料とする発電方法のこと。木質燃料・バイオ燃料(サトウキビ・トウモロコシなどのバイオエタノール)・バイオガス(生ごみ・家畜の糞尿など)を燃焼させることによって発電がおこなわれます。

バイオマス発電の根底にあるのが「カーボンニュートラル」の考え方。本来、モノを燃やすと二酸化炭素が排出されますが、バイオマス発電の燃料として使用される植物は成長過程において大気中の二酸化炭素を吸収して光合成をするという性質を有するもの。つまり、二酸化炭素の排出量・吸収量が相殺し合う関係にあるため、クリーンエネルギーのひとつとしてカウントされることになります。

ただし、廃棄物の収集・運搬・管理にコストがかかることがデメリット。効率的な収集~発電までのサイクルを生み出すのが課題だといえるでしょう。

風力発電

風力発電とは、風のエネルギーを利用する発電方法のこと。発電機に繋げた風車を回転させることによって電気を生み出します。

風だけを原資として発電できる風力発電については技術革新が進んでおり、ブレード構造の多様化、方位制御機構・可変ピッチ機構・増速機による発電効率の上昇が図られているのが現状です。

ただし、風向きや風速に発電量を依存する結果、安定的な電力供給には不向き。他の主要発電方法の補完装置として位置付けられざるを得ないでしょう。

太陽光発電

太陽光発電とは、光エネルギーを利用する発電方式のこと。P型シリコン半導体とN型シリコン半導体を組み合わせた太陽電池を利用するため、乾電池のような簡単な仕組みで電力を発生させられる点がメリットです。

仕組み自体が単純なので、企業・家庭の屋上などどこにでも設置できる点も魅力的ですが、雨や曇りの日・夜間はほとんど発電できないために安定的な電力供給は実現しにくいという課題を抱えています。また、大量の電気を生み出すためには広大な土地が必要で、しかも設備投資に高額な費用を要する点もデメリットです。

その他のクリーンエネルギー

ここまでで挙げた5つのクリーンエネルギー以外にも、現在多数のクリーンエネルギーについて実用化に向けた研究が進められています。たとえば、ソーラーアップドラフトタワー・太陽温室・雪氷熱利用・放射冷却・海流発電・波力発電・潮力発電・浸透圧発電などです。

クリーンエネルギーはまだ発展途上、今後更なる技術革新が必要です。同時に、設備投資コスト面の課題克服や安定供給の問題、各国の状況、特に発展途上国の人々にも気軽に使ってもらえる安価でクリーンなエネルギー開発が課題となるでしょう。

クリーンエネルギー転換に向けた取り組み

クリーンエネルギー転換に向けた取り組み

現在、世界中でクリーンエネルギー転換に向けた取り組みが進められています。

国・世界レベルでどのような取り組みが行われているのか、また、個人レベルでもSDGsに向けて何か実践できることはないのかについて、詳しく見ていきましょう。

世界各国のクリーンエネルギー転換への取り組みとは

現在、各国がクリーンエネルギー転換策を実施しており、世界全体で見た再生可能エネルギーの割合は上昇しているのが実情です。

たとえば、中国では、2006年1月に再生可能エネルギー法が施行され、FIT制度・RSP制度が導入されています。2020年9月には、2060年を目標にカーボンニュートラル実現が宣言され、二酸化炭素の排出量削減に向けて、風力発電・太陽光発電の本格導入に向けて動き出しています。

また、アメリカでもRPS制度が既に導入済み。オバマ政権時におおける再生可能エネルギー導入促進に向けた動きがバイデン政権でも踏襲され、2050年を目標に温室効果ガス排出量ゼロに向けた政策がスタートしています。アメリカのパリ協定復帰は注目に値する動きといえるでしょう。

さらに、EUではFIT制度・価格上乗せ制度・割当制が運用されて久しく、2019年12月には欧州委員会で「欧州グリーン・ディール」を発表。具体的な数値目標を掲げたうえで、2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロが宣言されています。

特に注目すべき動向は「二国間クレジット制度」です。設備投資などの課題を抱えるクリーンエネルギー転換を発展途上国でも推進するために、途上国・先進国間の協力によって、世界規模でのクリーンエネルギー転換が目指されています。

参照:「温暖化への関心の高まりで、ますます期待が高まる「二国間クレジット制度」」経済産業省資源エネルギー庁HP

日本のクリーンエネルギー転換への取り組みとは

世界の流れを受けて、日本でもクリーンエネルギー転換策が実施されています。

令和3年10月22日、第6次エネルギー基本計画が閣議決定されました。ここでは、「S+3E」の視点が掲げられており、安全性(Safety)という前提のもと、エネルギーの安定供給(Energy Security)・経済効率性の向上(Economic Efficiency)・環境への適合(Environment)という目標が掲げられています。

2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、経済と環境の好循環に資する具体的な政策が期待されるところです。

参照:「エネルギー基本計画について」経済産業省資源エネルギー庁HP

クリーンエネルギーへの取り組みは個人レベルでも実現できる

国・世界レベルでクリーンエネルギー転換策が採られている現状において、どうしても地球で生活する一人ひとりとは関係のない問題のようにも思えるでしょう。

しかし、実は、クリーンエネルギーへの転換は個人でも取り組めることがたくさんあります

たとえば、自宅に太陽光パネルを設置するだけで、化石燃料の使用を抑えることができます。設備投資に一定の費用はかかりますが、自宅で消費しきれない余剰電力については電気会社に買い取ってもらうことも可能です。自家発電なので、災害時の電源確保にも役立ちます。

また、電力会社によってはクリーンエネルギー対応の料金プランを設定しているところも。現段階では多少割高になる可能性も否定できませんが、化石燃料の使用量削減に貢献することができます。

さらに注目すべきポイントがクリーンエネルギー自動車について。現在、「災害時にも活用可能なクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金」が導入されているため、電気自動車・プラグインハイブリッド車・クリーンディーゼル自動車を購入しやすい環境が整っています。買換えのタイミングでご検討ください。

なお、個人で実践できるクリーンエネルギー対策については、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

クリーンエネルギーへの転換が求められる理由とは

化石燃料の有限性も懸念材料の1つ
では、なぜ今現在、クリーンエネルギーの重要性が注目され、大規模なエネルギー獲得手段の見直しが図られているのでしょうか。

現在のエネルギー供給体制が抱える課題は次の3点です。

  • 化石燃料の有限性
  • 地球環境問題への懸念
  • 無電化地帯における健康被害

それでは、それぞれの問題点について具体的に見ていきましょう。

化石燃料の有限性

現状世界の経済や生活は、その多くを石油や石炭および天然ガスなどの化石燃料に依存していますが、それらの化石燃料は近い将来枯渇すると予測されています。

一般財団法人日本原子力文化財団「原子力・エネルギー図面集」によると、今後の人口増加も鑑みると石油は50年、石炭は132年で使い切ってしまうと予想されています。

また日本人1人あたりの電力消費量は世界平均の2倍以上にも関わらず、エネルギー自給率はわずか9.6%程度となっており、この数値から、日本においても化石燃料の有限性は大きな懸念材料の1つと見做されています。

参照元:原子力・エネルギー図面集|一般財団法人日本原子力文化財団

地球環境問題への懸念

これまで世界の人々は石炭や石油などの化石燃料に依存してきましたが、現在地球上でこれらの燃料を燃やすことで発生する二酸化などの温室効果ガスを主たる原因とする地球温暖化が加速しています。

地球温暖化が加速すると、海面上昇による高潮や沿岸部の洪水、水資源不足やそれに伴う農作物生産量の減少、熱波や台風などの異常気象、生態系・生物多様性への影響およびそれに起因する人類への副次影響など、さまざまな問題が発生・表面化することでしょう。

このような状況において、世界中は今、クリーンエネルギー(再生可能エネルギー)への転換が求められています。

無電化地帯における健康被害

実は、2018年時点、開発途上国では医療施設4カ所のうち1カ所に電気が通じていない国もあります。

そのような深刻な状況下であるにもかかわらず、現在も約30億人の人々が料理や暖房のために薪や石炭、動物の排泄物などを燃やして生活しており、それらが出す煙は時に深刻な健康被害をもたらすことも少なくありません。

そこで、発展途上国などにおける無電化地域において、安心安全な電力環境を整備する目的から、クリーンエネルギーの世界的な普及が目指されています。

参照元:国連広報センター|SDGs報告2020

まとめ|クリーンエネルギーへの転換は急務!

原子力発電の安全性に対する懸念が顕在化した今、確かに火力発電の重要性は再認識されています。しかし、化石燃料たよりの発電方法には限界があるのは目を背けてはいけない事実。クリーンエネルギーという選択肢が存在する以上、今後は自然環境のなかでの共栄を目指すべく、新たな技術革新が待たれるところです。

ただ、現在注目されているクリーンエネルギーには、それぞれ安定供給等の側面において課題が残るところ。「クリーンエネルギーだけで当たり前のように電気を使える」という状況までは程遠いのが実情です。

したがって、まずは個人レベルからSDGsの意識をもって行動に移していくのが大切。自宅にソーラーパネルを設置する・クリーンエネルギーを取り入れている電力会社や料金プランに変更する・クリーンエネルギー普及に注力している企業に投資をするなど、技術が未発達の現状でも一人ひとりができることはたくさんあります。

我々一人ひとりが地球で生きる存在としての責任感を自覚するところからはじましょう。

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