テレビ番組やCMでも「サステナブル」「持続可能性」という言葉をよく耳にするようになりました。
実は、これらの言葉は、SDGsの「S」と深く関わっています。
けれども、SDGsの「S」とは、どのような意味なのかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、今さら聞けない「サステナブル」や「持続可能性」の意味を分かりやすく解説します。
さらに持続可能な暮らしのために、個人でできることも紹介しています。
最後まで読めば、SDGsの「S」の意味が明確になり、自分がやるべきことが見えてくるのではないでしょうか。
SDGsとは?
「SDGs」とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
2015年9月にニューヨークで開催された国連サミットにおいて、採択された世界共通の目標。
2016年から2030年までに達成すべき17つの目標が掲げられました。
世界全体でみると、「貧困」「飢餓」「気候問題」など、さまざまな問題を抱えています。
このような問題を無視するのではなく、みんなが豊かに暮らしていけるように、何をすべきか明確化した目標がSDGsです。
「誰一人取り残さない」という理念を軸に、持続可能でよりよい社会の実現を目指そうとしています。
SDGsの「S」の意味
では、SDGsの「S」とは具体的にどのような意味なのでしょうか。
これを読み解くキーワードは、「持続可能性」です。
そもそも、SDGsの「S」は、Sustainable(サステナブル)の頭文字。
英語の視点でみると、「sustain(持続する)」と「able(〜できる)」という2つの意味から成り立っています。
つまり、「S」は「持続可能な」「ずっと続ける」「無理なく続く」という意味と言えます。
今、世界では、「すべての人が食事を毎日できる社会」「質の高い教育をずっと受け続けられる社会」「緑豊かな自然があり続ける未来」など、社会における「持続可能性」を重視しています。
幸せな未来のために、すべての人がよりよい生活ができる社会を持続させなければいけません。
持続可能な社会を支える「3つの調和」
「持続可能な社会」を実現させるためには、「3つの調和」が必要不可欠です。
「3つの調和」とは「環境」「社会」「経済」。
言い換えると、環境を守り、すべての人の命や人生を尊重しながら経済成長していくことです。
例えば、経済発展を重視して大量消費・大量生産をし続けると、豊かな自然を守ることが難しくなります。
また、開発途上国の労働者の人権が守られていなければ、その地域の経済成長をすることは不可能です。
つまり、これらのバランスが崩れると、持続可能性は成り立ちません。
参照元:SDGsの考え方|ユニセフ
どうして持続可能な社会が必要なのか?
そもそも、「どうして、持続可能な社会が必要なのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
世界的に持続可能な社会が重要視されている理由は、このままでは地球がもたないからです。
では、想像してみましょう。
もし、持続可能な社会を目指さなければ、将来の地球はどうなるのでしょうか。
世界中に貧困の人がさらに増加すれば、その地域では子どもは教育を受けることもできず、さらに貧富の差が広がります。
そうなると、暴動や戦争が起こり、平和な社会を築くことは難しくなります。
また先進国が、金儲けしか考えずに事業拡大することで、温室効果ガスの排出量やエネルギー消費が増え、環境はどんどん破壊されてしまいます。
環境破壊が進めば、異常気象や自然災害が多発し、その結果、住む場所は奪われ、食料確保も難しい人が増加してしまうでしょう。
このように、目先のことばかり考えてしまうと、将来の地球は限界に達してしまいます。
今も未来もすべての人が豊かな生活を送るために、持続可能な社会が必要不可欠です。
持続可能な暮らしのために今日からできること
では、持続可能な暮らしをするために、個人でできることは、どんなことなのでしょうか。
今日からできるアクションを3つ紹介します。
①資源を大切に使う
まずは、毎日の生活で欠かせない「電気」「ガス」「水」などの資源を大切に使うようにしましょう。
当たり前に使えるものですが、使用するたびに環境に負荷をかけています。
・電気をこまめに消す
・エアコンは自動運転にする
・水を出しっぱなしにしない
このように、小さな行動を積み重ねることが、持続可能な暮らしに不可欠です。
②3Rに協力する
3Rとは、リユース(再利用)、リデュース(減らす)、リサイクルです。
ゴミを減らすことで、環境負荷が軽減されます。
・不用品をフリマアプリで出品する
・洋服をリサイクルショップで購入する
・買いすぎないようにする
・紙は、古紙回収に出す
・ペットボトルやアルミ缶などリサイクルに協力する
少し面倒だと思う方もいるかもしれません。
けれども、ちょっとした手間が、環境を守ることにつながります。
③残さず食べて、食品ロスを減らす
飢餓で苦しむ人がいる一方で、大量に捨てられる食品ロスが世界的な問題になっています。
つまり、一人ひとりが残さず食べて、食品ロスを減らすことも持続可能な食料生産に必要不可欠です。
食品ロスは、食料だけでなく、家計の大切なお金も無駄にしてしまいます。
毎日、食事ができることに感謝しながら、残さず食べることも個人ができる立派な行動ではないでしょうか。
まとめ
今回は、SDGsの「S」の意味について解説しました。
もう一度、ポイントをおさらいしておきましょう。
・SDGsの「S」の意味とは、「持続可能な」「し続ける」「無理なく続ける」
・すべての人が豊かな生活を送るためには、持続可能な社会が必要不可欠
・持続可能な社会の実現には、「環境」「社会」「経済」の3つの調和が重要
このように、SDGsは、持続可能な社会の実現を目指しています。
今を楽しむことも大切ですが、未来のことを考えた行動も積み重ねていかなければいけません。
個人としても、今できることを無理なく続けていくことが求められているのではないでしょうか。