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プラスチックの分解にかかる年数は?企業や個人の取り組み例も解説!

レジ袋の有料化や使い捨てカトラリーの見直しなど、ここ数年プラスチックのあり方が見直されています。
丈夫で長持ちするプラスチックですが、一度廃棄しても分解されず自然界に残り続けるというデメリットがあるのです。

では、プラスチックを分解するのにかかる年数はどれくらいなのでしょうか。

この記事では、プラスチックの分解に関する年数や問題となっている理由について解説します。
企業事例や私たちにできることもまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。

プラスチックを分解するのにかかる年数は?

プラスチックを分解するのにかかる年数は?

プラスチックを分解するのにかかる年数は、数百年以上も考えられています。
つまり、捨てられたプラスチックのほとんどが自然界に残ったままなのです。

1950年以降生産されたプラスチックは83億トンを超えました。
そのうち、63億トンがごみとして廃棄されたのです。
回収されたプラスチックごみの79%が埋立あるいは海などへ廃棄されています。

とはいえ、「プラスチックをリサイクルする動きが活発になっているのでは」と思うかもしれません。
しかし、現在リサイクルされているプラスチックはたった9%に過ぎないのです。

このままのペースでプラスチックの使用と廃棄が続けば、2050年までに120億トン以上のプラスチックが埋立や海へ投棄されるといえるでしょう。

世界の海にはすでに「1億5,000万トン」のプラスチックが存在しているといわれています。
そこへ毎年800万トンが新たに増えていると推定されているのです。

参照元:プラスチックを取り巻く国内外の状況|環境省

なぜ、プラスチックは分解されないのか?

なぜ、プラスチックは分解されないのか?

そもそも、なぜプラスチックは分解されないのでしょうか。

その理由には、微生物の力が大きくかかわっているといえるでしょう。
一般的に有機物を自然界へ捨てると微生物が分解し、自然と土へ還るという仕組みが地球上には成り立っています。

例えば、葉や花が地面に落ちても永遠に残り続けることはありません。
これは微生物の力によって自然界へと還っているからです。

しかし、微生物はプラスチックを分解できません。
丈夫であるプラスチックは紫外線の力で粉々になることしかできないのです。

ごみとして一度流れ出たプラスチックは、海岸の波や紫外線など外部からの影響で、小さな粒子になります。
5mm以下になったプラスチックは、「マイクロプラスチック」とも呼ばれています。

これらのマイクロプラスチックは細かくなっても自然分解することなく、自然界に漂い続けています。

このようなマイクロプラスチックの増加は、海を汚染したり、ウミガメや海鳥が間違えて食べてしまったりなどの深刻な環境問題につながっています。
魚料理を頻繁に食べる日本人にとっても、非常に身近な社会問題といえるでしょう。

参照元:海洋プラスチック問題について|WWF

「生分解性プラスチック」なら分解できる?

「生分解性プラスチック」なら分解できる?

一般的なプラスチックは分解されないとしても、「生分解性プラスチックなら分解可能なのでは?」と思った方もいるかもしれません。

そもそも、生分解性プラスチックとは、単にプラスチックがバラバラになることではなく、微生物の力で分子レベルまで分解され、最終的に二酸化炭素と水となって自然界へ還る性質をもつプラスチックです。
原料は石油ではなく、トウモロコシのような自然由来のものから作られています。

しかし、生分解性プラスチックの中にも、分解できるものとそうでないものがあるのが現状です。

植物由来のプラスチックであっても、石油成分を混ぜて生産している場合、完全に分解されることはありません。
現在、生分解性プラスチックには法的定義がないため、このような問題が起きていると考えられています。

参照元:日本バイオプラスチック協会

企業が取り組むプラスチックフリー

企業が取り組むプラスチックフリー

このようなプラスチックの分解の現状を受け、多くの企業がプラスチックを削減することに努めています。

以下にプラスチックフリーの事例をまとめました。

①スターバックス

スターバックスは、2018年7月、プラスチック製の使い捨てストローを使用することを2020年までに世界中の店舗で全廃することを発表。
国内店舗で、2021年9月より順次フラペチーノをFSC認証紙ストローで提供することを実施しています。

さらに、マイタンブラーの利用を促進するためのエコ割を実施したり、ペーパーカップの蓋をつけずに提供したりなど、プラスチック削減に努めているのです。

蓋なしカップの取り組みは、2022年4月より113店舗で先行導入しました。
全国の約1,700店舗に取り組みの輪を広げることで「年間約100トン」のプラスチック削減が期待できるそうです。

これまでの当たり前を見直し、小さなアクションから始めることの大切さを気づかさせてくれる事例といえるでしょう。

参照元:リソースポジティブカンパニー実現に向け、使い捨て資材をさらに削減 店内のアイスビバレッジのリッド(蓋)なし提供を6月13日(月)から全国へ拡大年間約100トンのプラスチック削減を見込む|スターバックスプレスリリース

②マクドナルド

「マクドナルドのストローが紙製になった」と気づいた方も多いのではないでしょうか。
2018年1月、2025年までに商品の容器包装の100%に再生可能、リサイクル、または認証済み資源を使用することという目標を発表しました。

・2022年10月より全国の店舗にて、紙ストローや木製カトラリーの提供を順次導入
・紙ストローの原料や個包装の紙、カトラリーの木材や個包装の紙には、環境や社会に配慮したFSC認証材を使用
・2016年より、アイスコーヒーのカップをプラスチックから紙に変更
・紙カップにはFSC認証紙を使用

このように、環境を考えた素材選びに努めています。

参照元:プラスチック対策|マクドナルド公式サイト

③アディダス

アディダスは廃棄されたプラスチックを使用した商品開発に努めています。
創造力をかけ合わせた事例といえるでしょう。

現在までに、スニーカーやスポーツウェアの開発に成功しました。

2024年までに製品に使用するバージンポリエステルを、100%リサイクルポリエステルに切り替えることを目標にしています。
新たにプラスチックを生み出さないことで、人や自然にやさしい未来の実現を目指しているのです。

参照元:創造力 VS プラスチック|adidas onlineshop

プラスチックをなるべく使わないことが生活へ

プラスチックをなるべく使わないことが生活へ

世界各国の1人あたりプラスチック容器包装の廃棄量を比較すると、日本は何位にランクインすると思いますか。

実は日本国民1人あたりのプラスチック容器包装の廃棄量は、米国に次いで2位。
世界でもトップレベルで大量のプラスチックを使用し廃棄しているのです。

「プラスチックの分解が難しい」という点から考えると、「廃棄後の行動をどうするか」ではなく、「使用しないようにするにはどうするか」に焦点をあてるべきといえます。

例えば、以下の行動は個人でもできることです。

・使い捨てのカトラリーをことわる
・ビンや紙製のパッケージのものを選ぶ
・マイボトルやエコバッグを活用する
・歯ブラシを竹製のものに変える
・食器クロスを植物由来のものにする

今の自分ができることから始めることが求められています。
一人ひとりがプラスチックを使い続けた結果、深刻な環境問題になったということは、一人ひとりが意識と行動を変えればプラスチックの使用量も大きく減らせるのではないでしょうか。

参照元:プラスチックを取り巻く国内外の状況|環境省

  • 記事を書いたライター
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MAMI FUJITA

ライター&オンライン講師。小学校教諭歴6年。退職後、社会との繋がりに悩む専業主婦がサステナブルライフと出会って自分らしい生き方を叶える。現在はサステナブルライフ、SDGs、食、教育分野の記事を執筆中。自分・社会・環境を大切にする輪を広げたい。著書『ふだん使いのSDGs:自己肯定感ゼロから解放される!家事BOOK!』

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