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アメリカにおける格差社会の現状とは?富裕層間にも起こる経済格差についても解説

世界的に広がる新型コロナウィルスは、さらなる格差社会を生み出す要因になるのではないかと懸念されています。

特に格差大国と言われるアメリカは、新型コロナウィルスが蔓延する以前から、極端な経済格差が問題となっていました。
そして、パンデミックは、アメリカの富裕層の中にも格差を生み出しているのが現状です。

こちらの記事では、アメリカにおける格差社会の現状を紐解いていきます。
貧困層だけではなく、富裕層に起こっている格差についても見ていきましょう。

格差社会とは

格差社会とは

アメリカにおける格差社会の現状を把握する前に、格差社会について理解する必要があります。

格差社会というフレーズを聞くと、多くの人は経済的な格差をイメージするでしょう。
実際のところ、都市と地方を比較した場合の所得格差や、非正規社員が増えたことによる所得格差は、アメリカのみならず日本をはじめとする先進国で問題となっています。

しかし、格差社会とは、経済的な面だけを指して表される言葉ではありません。
教育や情報における格差も、格差社会として表されます。

アメリカや日本のように、資本主義に基づく社会を形成している国では、競争社会でもありこうした格差が多少なり生じるのは仕方ありません。

しかし、格差が階層化してしまうことは非常に危険であり、努力しても社会的地位が固定されてしまう可能性があります。

例えば、貧困層の親を持つ子供は、十分な教育を受けられないといった教育格差が生まれるのも格差社会の問題点です。

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アメリカの格差社会における現状

アメリカの格差社会における現状

アメリカは、貧富の差が大きい国であり、先進国の中でもワーストクラスでしょう。
もちろん、今でも経済成長はどんどん進んでいる国ですが、実は一般層の資産はほぼ増えていないのが現状です。

つまり、経済成長がもたらしたであろう富は、ほんの一握りの富裕層が獲得していることがわかります。
そのため、経済成長が進めば進むほど、貧富の差が広がり格差社会の闇が深くなると言えるでしょう。

数字で見るアメリカの格差社会の現状

OEDC(経済協力開発機構)によると、2016年に調査された「世界の貧困率国別ランキング・推移」では、アメリカの貧困層は17.8%となっています。
この数字は、実に世界6位にあたり、先進国の中では一際目立つ貧困率と言えるでしょう。

さらに、2018年のランキングをチェックしてみると、割合は変わらないものの世界4位となっており、未だ解決されない格差社会の現状が伝わります。

参照元:
世界の貧困率 国別ランキング・推移|GLOBAL NOTE
OECD公式HP

アメリカの社会保障について

アメリカは、市場原理主義を推進している国であり、個人や企業における経済活動の自由を認めています。
そのため、社会保障制度や公的な医療保険も整備されていないのが現状です。

実際、先進国の中で唯一、公的な国民皆保険制度を導入しいない国であり、医療費が非常に高いことでも有名でしょう。
高齢者や低所得者に向けた公的医療保険はありますが、基本的には民間の医療保険が主流となっています。

新型コロナウイルスが流行したことで、こうしたアメリカの社会保障も大きな問題となりました。
例えば、コロナウイルスの検査を行う際に公的な機関を活用すれば無料となりますが、他の病気の検査に関しては、実費で行う必要があります。
もし発熱があり、検査を受けたところ陰性で、別の疾病だった場合は、別料金を支払わなければなりません。

このように、新型コロナウィルスの蔓延が原因となって、個人が支払う医療費は膨れ上がる可能性があると言われています。

しかし、国民皆保険がないことから、医療費を払える人とそうでない人の差が生まれており、さらには、医療費を払ったことで極貧生活を強いられている人もあるのが現状です。

アメリカの富裕層における格差

アメリカの格差は貧困層と富裕層の間だけで起こっている問題ではありません。
富裕層の中にも格差社会が広がっているのが現状です。

Wealth-Xの報告によると、1,500万〜3,000万ドルの資産を持つ人は、富裕層の16%というデータが出ていますが、実は、保有する資産は32%となっています。
このデータから、富裕層の間でも富の格差が出ていることが明らかになりました。

こうした富裕層の格差は、アメリカ全体の縮図とも言え、格差社会が激化していることを表しているでしょう。

参照元:Wealth-X

パンデミックによる格差社会の拡大

新型コロナウイルスのパンデミックが発生して以来、アメリカの経済は深刻さを増し、格差社会も広がっていったと言われています。
経済はK字回復による貧富の差が広がっており、低所得者の経済的苦労はとどまることを知りません。

一方、高所得者は、在宅ワークができる割合が高く、低所得者と比べると実に6倍近いことがPolicy Instituteの調査で明確になりました。

在宅ワークが可能な人は、支出を減らした上で貯蓄を増やすことができたため、ますます格差社会が広がる結果となっています。

参照元:Economic Policy Insitute

アメリカ格差社会の現状に至る原因

アメリカ格差社会の現状に至る原因

アメリカでは、新型コロナウイルスの流行以前から格差社会は問題となっていました。
その原因としては、様々な要素が絡み合っています。

どれか一つの要因が解決したからといって、格差社会がなくなるような現状ではありません。

アメリカの格差社会を広げる主な原因について、一つずつ紐解いていきましょう。

極端な資本主義

アメリカで格差社会が広がっている大きな要因の一つが、極端な資本主義です。
1776年のアメリカ建国以来、資本主義をずっと貫いています。

アメリカの資本主義が現状のような「正義」として捉えられるようになったのは、アメリカとソ連の間で起きた冷戦でした。
1989年にはドイツが統一され、1991年にはソ連崩壊という事態が起こり、共産主義が脆弱化します。
この結果、資本主義が世界経済の主流となり、アメリカでも資本主義の力が一気に増しました。

一昔前まで、資本主義における貧困層は移民が多く、現在でもこうした名残が多く残っています。

移民が多く暮らしているアメリカの南部州は、貧困率が高くその他のエリアとの格差社会が広がっているのが現状でしょう。

多民族国家ゆえの超格差社会

アメリカ・ニューヨークシティにあるマンハッタンは、世界金融の中心地です。
巨万の富が集まるエリアであり、その一方で、仕事を求めて集まる中南米やアフリカからの移民が多い街でもあります。

アメリカン・ドリームをイメージして期待とともに訪れる移民ですが、超格差社会が立ちはだかり、結局貧困層に陥る人が多いのが現状です。

こうした移民が増加した背景も、経済大国アメリカの超格差社会を広げる原因となっています。

グローバリゼーションの加速

アメリカの格差社会が広がった原因として、グローバリゼーションが加速したことも挙げられます。

自由経済が浸透するにつれ、多くの経営者はコストがかからない海外に生産を以来し、輸入が活発化しました。
この結果、消費者はよりリーズナブルで品質の良いものを求めるようになった一方で、アメリカ国内における生産や小売店などの労働力が必要とされなくなります。

こうして、経済的に成功する人が増える裏側で、失職する人が激増するという流れが生み出されてしまったのです。

まとめ

まとめ

アメリカの格差社会が広がり続ける現状は、今に始まったことではありません。
紐解けば、アメリカ建国以来進んできた問題であり、未だ解決されない難問ともいえるでしょう。

さらに、新型コロナウイルスの拡大は、こうしたアメリカの格差社会をさらに加速させています。

とはいえ、アメリカ人の根底に根強くある資本主義の精神や自己責任論は、そう簡単に覆されるものではありません。
また、グローバリゼーションはアメリカだけの問題ではなく、世界中で広がっていることです。

こうした格差社会は、アメリカに限った問題ではなく、日本においても人ごとではないでしょう。

格差社会を解決するためには、社会や政府に任せてしまうのではなく、一人一人の意識を変えていくことも大切です。

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