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人や国の不平等をなくそう

SDGsの目標の根底にある「人権」という概念について考えてみた

SDGsには17の目標があり、それぞれの内容はどれも関連し合っています。
そして、そのベースにあるのが「誰一人取り残さない」つまり「人権尊重」の考え方です。

前文では、「すべての人々の人権を実現し、ジェンダー平等とすべての女性と女児の能力強化を達成することを目指す」とも述べており、人権だけでなくジェンダー・女性の視点をはっきりと示しています。

今回は「人権」について考えてみましょう。

そもそも「人権」とは?

そもそも「人権」とは?

人権とは「誰でも、人として尊重され、それぞれにふさわしい環境の下で人間らしく生きる権利」のことです。
とても良く聞く言葉ですが、その意味をちゃんと答えられる人は少ないのではないでしょうか。

日本では、日本国憲法によって「国民1人1人が憲法によって侵すことのできない永久の権利」として「基本的人権」が保証されています。
基本的人権は、権利の濫用や公共の福祉に反しない限り、十分に尊重されなければならないものです。(11条、12条)

世界中では、人権をめぐるさまざまな問題が生じています。
例えば、貧困問題。全世界の人口の11%は極度の貧困状態に置かれています。この現状は、人権を著しく阻害するものです。

日本においても所得格差は広がる一方ですし、ジェンダー格差も平等とは言い難い状況にあるといえます。
SDGsでは、世界人権宣言の精神を引き継ぎ、その前文で「誰も置き去りにしない(Leave No One Behind)」との人権の理念を掲げています。

世界人権宣言は、その第1条で、「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利において平等である」と規定しました。一人ひとりの努力が、人権の世界でも、地球環境の世界でも、また開発の分野でも重要であるということです。

SDGsの目標で「人権」に深く関わるもの

SDGsの目標で「人権」に深く関わるもの

「SDGs(Sustainable Development Goals)」17の目標のうち、人権に深くかかわるものについて見ていきましょう。

目標4「質の高い教育をみんなに」

「人権」が誰にでもあることを知り、そして他者の人権も尊重できるようになるためには、教育が不可欠です。

しかし、世界には貧困や政情不安、内戦などによって、学校にいけない子供たちが多くいます。
教育の格差は、将来つける仕事の格差にもつながり、貧困を拡大していく要因となるものです。

また、教育を受けないとそもそも「人権」について知る機会がありません。
人は、それぞれがかけがえのない存在であり、個性や可能性をもって生まれてきます。
一人ひとりが人権を守る意識をもつことは、自分の人権のみでなく、他の人の人権も守ることにつながります。

幸せになる権利があることを知るため、自分の人権・他人の人権を大切にすることを学べるように、取り組んでいく必要があります。

日本においても、格差社会の広がりとともに、環境によって受けられる教育が異なる問題が起こっています。
日本が世界でも有数の治安の良い国でいられるのは、これまで比較的平等に高いレベルの教育を受けられてきたからです。

質の高い教育を皆が受けられるようになることで、結果的に全員にとって良い影響があります。
教育格差を作らないように働き続けなければなりません。

目標5「ジェンダー平等を実現しよう」

ジェンダーとは、生物学的な性別ではありません。
私たちの社会は、あらゆる面で、性別に起因する差別や不平等、固定的な役割分担が存在します。

性別の固定概念は、社会的、文化的につくられ、社会・経済構造、法制度、教育、家庭内など、社会の中で「男だから~」「女だから~」と社会的・文化的に規定された男性と女性の概念があります。
これがジェンダーです。

特に、世界的に見て女性への差別はまだまだ存在します。
ジェンダー不平等と女性を取り巻く環境、解決すべき課題は、女性のエンパワーメントとあわせ、国際社会の中で重要な課題であると認識されています。

雇用機会の不平等、暴力や虐待、不公平な家事労働、政治への参入など、日本も例外ではありません。
ジェンダーによる違いで女性の人権が損なわれないように、差別をなくしていく働きかけが必要です。

日本でも、入試の合格点で男女差別があったり「女性は進学しなくていい」「家事や育児は母親がやるもの」といった考えは根強いです。
ジェンダー平等を実現するには、まず「男だから」「女だから」で当たり前のように思っている事柄について疑問を持つところから始めましょう。

目標8「働きがいも経済成長も」

世界経済の発展の裏では、労働力の搾取などさまざまな問題が発生しています。

SDGsの中では「働きがいのある人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)」を目指すとしています。
これは、労働者としての権利が保障され、十分な収入があることが前提となっているものです。

しかし、世界人口の半数が未だに1日およそ2ドル以下相当の生活をしているという統計があり、人権を無視し労働力を搾取されている人は世界中にいます。
人権を無視した労働条件で人を働かせ、経済成長をしたとしても、持続的な経済成長を続けることは難しいでしょう。

日本においては、これからの労働力が減少することが目に見えています。
外国人労働者を移民として受け入れたとしても、日本語教育を一からおこなうのはとても大変です。

これからはフレキシブルな働き方をどんどん取り入れ、短時間からでも働ける人材を活用していく必要があります。
そのためには、それぞれの人の立場に合った働き方を認めようという姿勢がまず必要です。

目標16「平和と公正をすべての人に」

世界的な平和や公正に関する問題を解決するための目標です。

アフガニスタンをはじめ、武力衝突が行われている状況下では、人権が侵害され、貧困や飢餓、衛生の悪化などあらゆる問題が起こります。
法のない地域では、私たちが当たり前に送る「日常」がなく、身の安全が保障されない状況です。
安全で平和な世界を目指すことによって、命に関わる人権を守ることにもつながります。

平和、安定、人権、そして法の支配に基づく効果的なガバナンスは、持続可能な開発の実現に向けた重要な手段です。
ニュースで報道される外国の出来事は、決して他人事ではありません。

世界ではどのような紛争があり、そこに住む人はどんな生活を送っているのかなど、紛争や難民問題に対して、興味を持つところからはじめましょう。

まとめ

今回は、SDGsの目標とともに「人権」について考えてみました。「人権」というのは、生まれながらの自由であったり、ジェンダー問題、格差問題、教育、貧困など様々なものと密接に関わっています。

SDGs目標達成のために全ての問題の根底にある「人権」について、改めてこの機会に考えてみてはいかがでしょうか。

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