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ヴィーガンレザーとは?環境に配慮された注目すべき素材

近年「ヴィーガン」についての認知度が高まりつつありますが、「ヴィーガンレザー」という言葉はご存知でしょうか?

ヴィーガンレザーは環境に配慮された素材として、SDGsやエシカルの観点から注目されています。

本記事では、ヴィーガンレザーの概要や本革との違い、ヴィーガンレザーの種類、メリット・デメリット、SDGsとの関係について解説します。

取り扱っているショップも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ヴィーガンレザーとは

ヴィ―ガンレザーとは

ヴィーガンレザーとは、牛やワニなどといった動物の皮が使われていないレザーのことです。

「石油由来の合成皮革・人工皮革」と「植物性レザー」の2種類があり、フェイクレザーとも呼ばれます。

では、次にそれぞれのレザーの特徴について簡単に確認しておきましょう。

ヴィーガンレザーと本革の違い

どのような違いがあるのか、まずは下記の表をご覧ください。

素材本革ヴィーガンレザー
合成皮革人工皮革植物性レザー
原料牛や蛇などの動物の皮石油からつくられたポリウレタン樹脂や塩化ビニル樹脂りんごやパイナップルなどの植物性樹脂

3つの違いとしては、まず主な原料が異なります

合成皮革や人工皮革などは、本革や植物性レザーに比べてコストがかからず、大量生産が可能ですが、石油由来のためエコとは言えません。

一方で、植物性レザーは合成皮革・人工皮革に比べるとまだまだ市場が未成熟なため、値段が高いのが現状です。

最近では、アップルレザーやパイナップルレザーの他に、きのこレザー・サボテンレザー・ココナッツウォーターレザーなど多岐にわたる素材が登場しています。

参照元:ヴィーガンレザーとは? 話題のエシカル素材について知る|TRANS

ヴィーガンレザーの種類

ピニャテックス製アイテムの販売店は?

次に、植物由来のヴィーガンレザーについて見ていきましょう。

植物性レザーはごみとして捨てられてしまう植物の皮や葉、廃棄された野菜や果物を利用して作られています。

具体的に、「パイナップルレザー」「グレープレザー」「サボテンレザー」の3つを紹介します。

種類①:パイナップルレザー

パイナップルレザーは、パイナップルの葉でつくられている素材です。

イギリスの企業「Ananas Anam(アナナス アナン)」が、捨てられていたパイナップルの葉を使用して「piñatex(ピニャテックス)」という繊維を開発しました。

特徴は、本革よりも柔らかく軽い生地で、動物由来の本革や合成皮革とはまた一味違う“シワ”
耐久性が気になるところですが、パイナップルレザーは水に強く厚みもあるため、財布やバッグ、靴などさまざまなアイテムに使われています。

参照元:Ananas Anam公式HP

種類②:グレープレザー

グレープレザーは、ぶどうの搾りかすを使用してつくられた素材です。

イタリア・ミラノの企業「VEGEA(ヴェジェア)」が企業のブランドレザー“VEGEA”を開発。
2019年にミラノで開催された素材見本市で、イギリスの高級車メーカー「Bentrey(ベントレー)」が披露した車のシートに、グレープレザーが使用されたことで注目を浴びました。

また、日本の企業「富田工業株式会社」がサスティナブルレザー「LEZZA BOTANICA」を展開しています。

ぶどうの絞りかすのポリフェノールがグレープレザー独特の力強さを実現してくれることが分かっており、ぶどう特有の深みのある色が楽しめるでしょう。

種類③:サボテンレザー

サボテンレザーは、メキシコのノパルサボテンという品種を使用した素材です。

2021年の3月には、神奈川県の企業「合同会社HAYAMI」がサボテンレザーのブランド「Re:nne」の立ち上げを発表しました。

サボテンレザーは、通気性が良いため湿度や水分に強く、耐久性に優れている点が魅力。
そのため、サボテンレザーの製品は10年以上使用できるものもあります。

なお、サボテンは水がなくても育ちやすいという特性をもっているため、持続可能な暮らしにぴったりな植物です。

ヴィーガンレザーのメリット・デメリット

ヴィーガンレザーのメリット・デメリット

続いて、ヴィーガンレザーのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

メリット

植物由来のヴィーガンレザーのメリットは、次の4つです。

・環境にやさしい
・軽くて柔らかい
・動物の革とは異なったオリジナリティを楽しめる
・ごみとして処理されていたものが利益につながる

植物由来のヴィーガンレザーは、天然本革には劣らない耐久性をもちます。

加えてデザインも豊富なため、環境にやさしいだけではなく、ファッションとしても十分楽しめるのが植物由来のヴィーガンレザーのメリットです。

デメリット

続いて、ヴィーガンレザーのデメリットは、次の3つが挙げられます。

・値段が高い
・市場が少ない
・製造している企業が少ない

現在、植物由来のヴィーガンレザーの市場はまだまだ小さいです。

しかし、今後消費者のニーズや環境に対する意識が変わることで、これらのデメリットは少しずつ解消されていくでしょう。

ヴィーガンレザーの製品はどこで手に入るの?

ヴィーガンレザーの製品はどこで手に入るの?

「植物由来のヴィーガンレザーの製品がほしい!」と思っても、どこで手に入るのかわからない方も多いはず。

ここでは、ヴィーガンレザーの製品を取り扱っているショップを2つ紹介します。

例①:LOVST TOKYO(ラヴィストトーキョー)

「LOVST TOKYO」は、廃棄リンゴから生まれた「アップルレザー」を始めとした、野菜やフルーツをアップサイクリングした植物由来のプロダクトを展開するライフスタイルブランドです。

現在、「アップサイクルから始まる、巡りのよい暮らし」というコンセプトを軸に、心ときめくファッション性と動物や環境への配慮を両立させた植物性レザーのバッグやレザー小物を展開しています。
梱包も環境に配慮しており、なるべくごみにならないようなパッケージを使用しているのも魅力。

LOVST TOKYOの製品は、こちらのLOVST TOKYO公式オンラインストアや不定期に実施しているPOP-UP会場などで購入できます。

例②:H&M

ファストファッションのイメージが根強いH&Mですが、最近ではサステナブルファッションを積極的に展開しています。

H&Mの公式サイトには「サスティナビリティ」という項目が追加されており、先述した「VEGEA」のグレープレザーや、バナナの茎の繊維を使用した「BananatexⓇ(バナナテックス)」などの商品が紹介されています。

さらに、商品の紹介に留まらず、H&Mで使われている素材の紹介説明が掲載されているため、エシカル消費の促進にもつながります。

H&Mの公式サイトから購入可能なのでぜひチェックしてみてください。

まとめ

まとめ

今回は、ヴィーガンレザーと本革の違い、ヴィーガンレザーの種類、メリット・デメリットについて紹介しました。

現在、多くの製品で使われている石油由来の合成皮革や人工皮革は、製造過程で環境負荷が高いもの。
その一方で、植物由来のヴィーガンレザーはごみを減らすことができ、生産者の利益にもつながります。

生産工程に時間がかかるため、大量生産ができないというデメリットはありますが、その分消費者も一つの製品を大切に使うきっかけになるでしょう。

一度ネットやお店でヴィーガンレザーの製品を手に取ってみてくださいね。

  • 記事を書いたライター
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ビジネス専門ライター。大企業のサステイナビリティー推進担当として、SDGsやESGに関する業務に携わった経験を持つ。インナーコミュニケーションやSDGs・ESGなどのテーマを中心に執筆しています。近年のトレンドには常にアンテナを張り、情報収集に勤しむ日々。一見難しそうに感じるテーマを、読者の方にとって身近に感じてもらうことが目標です。

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