「最近SNSばかり見ていて、なんだか心身ともに疲れている……。」
日常的にSNS疲れを感じている方は多いのではないでしょうか。
SNSの普及により、多くの人とつながってコミュニケーションを楽しむことができたり、必要な情報にアクセスしやすくなったりと、その恩恵を受ける機会も多いはず。
しかしその一方で、本来であれば知らないはずの他人の私生活が垣間見え、自分と比較して落ち込んでしまうなど、何かと気疲れしてしまうことが増えているかもしれません。
そんなあなたのSNS疲れ、実は「FOMO」によるものかも……?
本記事では「FOMO」とは何か、具体的な症状や対策などをご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
FOMOとは?
FOMOとは「Fear Of Missing Out」の頭文字を取ったもので、日本語にすると「見逃してしまう不安」と訳されます。
TwitterやInstagramなどのSNSでは、絶えず大量の情報が発信されます。
常にこうした情報に触れていると「自分がSNSを見ていない間に何か新しい情報が発信されているのではないか」「自分の知らない有益な情報を見逃しているのではないか」といった不安にかられることもあるのではないでしょうか。
このような自分だけが取り残されることへの不安や、自分が知らないところで他人が成功したり、楽しんだりしているのではないかと焦る気持ちのことを「FOMO」と呼びます。
FOMOの症状
FOMOには、以下のような症状が見られることがあります。
自身の状態を振り返り、FOMOの傾向がないかをチェックしてみてくださいね。
・SNSのタイムラインや投稿をできる限り見逃したくない。
・最新の情報を知らない人は「遅れた人」「情弱(情報弱者)な人」だと思う。
・自分の知らないところで他人が何をしているのかが気になって仕方がない。
・他人の生活や人間関係を羨ましく感じたり、自分と比較して落ち込むことがある。
・自分の生活や経験に今ひとつ満足することができない。
これらはあくまでもFOMOの症状の一例ですが、当てはまるものがあればあなたもFOMOの影響を大きく受けている可能性があります。
FOMOによる不安や憂鬱、劣等感などから、SNSを眺める時間が増え、心身ともに疲れていると感じる方は要注意です。
SDGsとの関わり
FOMOのようなメンタルヘルスに関わる症状は、実はSDGsにも関わりがあります。
特に関連するのは、SDGs3「すべての人に健康と福祉を」。
SDGs3は医療水準の向上や適切な感染症対策などを主なターゲットに据えていますが「2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する」という項目があります。
ここで言う「非感染性疾患」にはメンタルヘルスの意味合いが含まれ、今回ご紹介したFOMOによる心身の不調も該当するでしょう。
SNSと上手に付き合い心身の健康を維持することはSDGsの達成においても必要なことなのです。
私たちができるFOMO対策
FOMO対策として登場した概念に「JOMO」というものがあります。
「JOMO」とは「Joy Of Missing Out」、取り残されることの喜びという意味です。
目の前の生活やリアルな人間関係を楽しみ、FOMOによる不安から解放されること。
どこかで無理をしていた人との繋がりをあえて手離してみること。
そうすることで、次第に本来の自分らしさを取り戻すことができるのです。
JOMOを実践するには、スマートフォンやPCなどの電子機器を触らない時間を作る「デジタルデトックス」や、趣味など自分の好きなことに没頭してみることなどが有効です。
日常的なSNSへの依存度が高ければ高いほど、最初は禁断症状が現れて辛いと感じるかもしれません。
しかし一定期間続けてみると、他人の行動に対して過剰に不安や劣等感を感じていたこと、必死に情報を追いかけたりしていたことに疑問を感じ始めるでしょう。
目の前の「今ここ」にもっと大切な人や大切な時間があることに、きっと気づけるはずです。
SNSで人生を無駄にしない!FOMOを脱してJOMOを目指そう
今回は、現代のSNS病とも言える「FOMO」をテーマに、その症状や対策をご紹介しました。
SNSは私たちの生活に身近で便利なツールです。
だからこそ、距離感が近くなりすぎて知らず知らずのうちに心身に疲れている人が多いのも事実。
SNSを使う際に不安や劣等感などネガティブな感情が生まれていないか、今一度自分に問いかけてみましょう。
もしそのような感情がある場合は、SNSから離れ「JOMO」を意識してみてください。
狭くなっていた視野が広がり、人生において大切なことを再認識できるのではないでしょうか。