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気候変動に具体的な対策を

大気汚染の現状は?個人にできることやSDGsとの関係性も紹介

私たちの健康被害や経済を脅かす大気汚染。
WHOは、2021年に「大気汚染で亡くなった人が毎年700万人を上回っている」と報告しています。

そんな大気汚染の原因をつくり出しているのは、普段の私たちの暮らしです。
化石燃料エネルギーに依存した私たちの生活を変えない限り、大気汚染物質を削減することは難しいのです。

この記事では、大気汚染とは何か、世界と日本における大気汚染の現状や個人にできること、SDGsとの関係性について紹介します。

参照元:大気汚染が原因で死亡 世界で毎年700万人WHO報告書 |NHK公式HP

大気汚染とは

大気汚染とは

大気汚染とは、化学物質によって地球を取り巻く空気が汚染されてしまうことを指します。

空気を汚染する化学物質は、自動車の排気ガスやごみの焼却、工場・発電所から出る煙などから発生し、光化学スモッグやPM2.5、酸性雨などを引き起こします。
それらが大気中にあると健康被害を引き起こしたり、農作物が枯れてしまったりするのです。

大気汚染の現状を説明する前に、それぞれの大気汚染について確認しておきましょう。

種類①:光化学スモッグ

光化学スモッグとは、排出された汚染物質が太陽光によって、光化学オキシダントという有害物質に変化したものです。

大気中に光化学スモッグが増えてしまうと、のどの痛みや目に違和感を覚えるなどの症状が出ます。

種類②:酸性雨

酸性雨とは、大気中に浮かぶ汚染物質が「硫酸」「硝酸」という強酸性の物質に変化し、雨に溶け込んだものです。

酸性雨に触れることで、植物や住宅などが溶ける被害が発生します。

種類③:PM2.5

PM2.5の「PM」は「Particulate Matter(粒子状物質)」の略称です。

大気中に浮かんでいますが、直径2.5㎛と非常に小さな粒子のため私たちの目には見えません。
その小ささが原因で健康にも影響を及ぼし、ぜんそくや肺がんを引き起こすリスクを高めると言われています。

世界・日本の現状

世界・日本の現状

では実際に、大気汚染によってどのような問題が起きているのでしょうか。

世界と日本の状況をそれぞれ見ていきましょう。

世界の現状

他の国で起きている環境問題は、私たちの生活にあまり関係ないと思っていませんか?
大気は地球全体を取り巻いているため、私たちが住んでいる日本にも影響があるのです。

大気汚染が問題となっている地域として、バングラデシュやインドなどの南アジアや中国などの現状を紹介します。

事例①:南アジア

バングラデシュやインド、パキスタンなどの南アジアでは大気汚染が問題となっています。

実際に、スイスの空気清浄機メーカー「IQ Air」が毎年行っている2019年の大気汚染の世界都市別ランキングでは、上位30位のうち27都市が南アジアという結果が報告されています。

大気汚染が深刻な原因としては焼き畑や、麦の収穫後のわら焼き、自動車の排出ガスなどが挙げられます。
PM2.5で大気が真っ白になり、視界が悪くなることで交通事故の増加、航空便が欠航するなど、交通や経済にも影響が及んでいます。

2021年の11月には、インド・ニューデリーの大気汚染が最も深刻なレベルに達し、ロックダウンが実施されるほどの状況に。
学校は約1週間閉鎖、市民にはリモートワークが義務付けられました。

また、大気汚染が深刻な地域に住んでいる女性にとって、低出生体重児や流産、死産のリスクが高まっているという研究結果も出ています。

気候変動の視点から見ても、南アジアにおける大気汚染は改善すべき課題と言えるでしょう。

参照元:
大気汚染の都市別ランキング、上位30位中インドが21都市|CNN公式HP
南アジアの大気汚染、妊娠損失のリスクに関連 新研究|CNN公式HP

事例②:中国

中国でもPM2.5による大気汚染が深刻な状況となっています。

PM2.5という言葉が大きな話題となったのは2013年頃。
当時、隣国である日本にもPM2.5が押し寄せてきました。

2021年の11月中国の北京では学校での屋外活動が禁止され、建物を覆い隠してしまうほどの霧が発生し、交通事故防止のため道路が封鎖されました。
北京でPM2.5が大量に発生する背景としては、化石燃料を使用する工場が周辺に多く存在すること、冬になると石炭で暖をとる文化が根付いていることなどが挙げられます。

中国の人口は約14億人以上と日本に比べて車を利用する人も多いため、今後はなるべく汚染物質が排出されない車や、石炭以外での暖房設備を普及していく必要があるでしょう。

参照元:
中国大気汚染、いつから深刻化(Q&A)|日本経済新聞
北京でPM2.5による大気汚染深刻 視界が500mを下回る地域も|東京新聞
人口の多い国|外務省

日本の現状

次に、日本の現状を見ていきましょう。

まずは下記の図をご覧ください。

引用元:「PM2.5」による大気汚染 健康に及ぼす影響と日常生活における注意点|政府広報オンライン

日本では、1日のPM2.5濃度平均値が「70μg」を超えると注意喚起を行うと定められています。

現在は、1968年に制定された「大気汚染防止法」により、人の健康が守れる「環境基準」や「排出規制」を設けているため、光化学スモッグやPM2.5などの大気汚染は減少傾向にあります。
しかし、季節や隣国の状況によって数値が上がるため注意が必要です。

また、日本では1次エネルギーの85%以上は化石燃料が占めており、再生エネルギーや水力は10%ほどと、まだまだ化石燃料への依存度が高いというのが現状。

最近では、電気自動車や水素自動車など化石燃料を使わない自動車も増えていますが、「価格が高い」「エネルギーを供給する場所が少ない」といったさまざまなデメリットを抱えており、解決するには難しい状況にあります。

参照元:
大気汚染防止法の概要|環境省
資源エネルギー庁 2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)|経済産業省
大気環境の情報館|独立行政法人 環境再生保全機構

SDGsとの関係性

SDGsとの関係性

大気汚染物質を減らす活動は、SDGsの目標達成にもつながります。

大気汚染と関係する目標は?

大気汚染と関係する目標は、目標3「すべての人に健康と福祉を」目標13「気候変動に具体的な対策を」が挙げられます。

それぞれの関連性を見ていきましょう。

目標3「すべての人に健康と福祉を」

目標3に「2030年までに、有害な化学物質や、大気・水・土壌の汚染が原因で起こる死亡や病気を大きく減らす」というターゲットを掲げています。

日本では健康保険制度があるため、国民は1~3割負担で適切な治療が受けられます。
しかし途上国では「そもそもの健康保健制度がしっかりしていない」「人手が足りていない」「識字教育を受けておらず、適切な治療が受けられない」などの理由で医療が受けられない人がたくさんいるのです。

WHOが発表したように「毎年700万人が大気汚染で亡くなっている」という現状を改善するためには、途上国の病院施設を整えるとともに、大気汚染を防ぐ生活方式を考える必要があるでしょう。

目標13「気候変動に具体的な対策を」

目標13には、大気汚染に関しての明確なターゲットは提示されていません。
しかし、大気汚染の原因となる化石燃料エネルギーは、地球温暖化の要因である二酸化炭素を多く排出します。

一人ひとりの「無駄なものは買わない」「ごみをなるべく減らす」といった行動が大気汚染予防になり、目標13の達成にもつながります。

私たちができること

私たちができること

 

ここまで、大気汚染の現状や国の取り組みを見ていきました。

最後に、大気汚染を防ぐために私たちができることを紹介します。

方法①:不要なものは寄付やフリマで売る

自宅の片付けをする際に出てくる不要なものを普段どのように処理しているでしょうか。

大気汚染を少しでも防ぐためには、すぐに「捨てる」という選択をせず「寄付やフリマで売れるかな」と考えてみるようにしましょう。
ごみを焼却する際に、大気汚染の原因となる化学物質が発生するからです。

例えば、捨てるか否かの判断に困る大量の衣服や、ぬいぐるみなどをまとめて回収してくれる業者を活用するのも一つの手。
「ECO Trading 不用品宅配回収」は、事前予約や連絡をせずに送るだけでOK。
費用は送料のみです。
回収した不用品はフィリピンやタイなどで再活用されています。

「フリマでも売れないだろうな……」と思うものは、業者に回収依頼してみるのも良いでしょう。

▽ECO Trading(エコトレーディング)不用品宅配回収の詳細はこちら

方法②:地産地消の食材を購入する

買い物をする際は、自分が住む地域で収穫された野菜や乳製品などを購入(=地産地消)するようにしてみましょう。
地産地消とは「地元で生産された食材や製品を地元で消費しよう」という取り組みです。

スーパーに陳列されている食材は、毎日自動車で全国各地に運搬されており、その度に多くの排気ガスが排出されています。
つまり、地産地消の食材を選ぶ人が増えれば、運搬する距離が短くなるため排気ガスの削減を目指せるということ。

スーパーで食材を購入する際は、地産地消の食材を選んでみましょう。

まとめ

まとめ

この記事では、大気汚染の現状や個人にできること、SDGsとの関係性について紹介しました。

大気汚染は私たちの健康被害を脅かし、胎児に影響を及ぼすリスクも高めます。
大気汚染を防ぐためには、私たちの生活を見直す必要があるでしょう。

とはいえ、現在の生活をすべて変える必要はありません。
「休みの日は車ではなく公共交通機関を利用する」「捨てようと思ったものをリサイクルショップに出してみる」など、一人ひとりが自分のできる範囲で、まずは行動してみるところから始めてみませんか?

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事

ビジネス専門ライター。大企業のサステイナビリティー推進担当として、SDGsやESGに関する業務に携わった経験を持つ。インナーコミュニケーションやSDGs・ESGなどのテーマを中心に執筆しています。近年のトレンドには常にアンテナを張り、情報収集に勤しむ日々。一見難しそうに感じるテーマを、読者の方にとって身近に感じてもらうことが目標です。

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