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二酸化炭素が増え続けるとどうなるの?原因と1人当たりの排出量

テレビCMなどでも「脱炭素」というワードをよく耳にするようになったと思います。
近年、全世界で二酸化炭素の排出量の削減が取り組まれています。

日本でも、「2050年までに二酸化炭素を含む温室効果ガスの排出ゼロ」という目標を掲げています。

なぜ、このような取り組みが強化されているのでしょうか?
また、二酸化炭素が排出され続けることで、私たちの生活になにか影響はあるのでしょうか?

この記事では、二酸化炭素が増え続けるとどうなるのか、二酸化炭素が増える原因や二酸化炭素の排出量、そして、わたしにできることについてご紹介します。

二酸化炭素が増えるとどうなるのか?

二酸化炭素が増えるとどうなるのか?

IPCC第5次評価報告書によると、温室効果ガスが増え続け地球温暖化がこのまま進むと、今世紀末には地球の気温は最大約4.8℃上昇すると発表しています。
参照元:IPCCとは?|IPCC第五次評価報告書特設ページ

温室効果ガスのひとつである二酸化炭素が増え続けることで、地球や私たちの生活にどのような影響が出るのでしょうか?

海面上昇

気温が上昇することで北極や南極の氷河が解けだし、海水が増え、海面が上昇します。
海面が上昇することで、小さな島国が沈んでしまう可能性もあります。

実際にフィジー諸島共和国、ツバルやマーシャル諸島共和国など海抜の低い島国では高潮による被害が出ています
潮が満ちると海水が道路や住宅街に入り込み、井戸水に海水が入り食物が育たない、飲み水がないなど、生活に影響を与えています。

絶滅の危機で動物が減る

氷が解けることでそこに暮らしていた動物は、生きる場所を失います。

また、海面が上昇することで、陸で生きている動物や植物も絶滅の危機にさらされてしまう可能性があります。

伝染病の発生範囲が広がる

気温が上昇すると、熱帯地域で発生していたマラリアやデング熱などの伝染病が広がる可能性があります。

気候変動

すでに世界各国で、異常気象が毎年のように起こっています。
特に豪雨による災害は、日本でも各地で起きています。

台風は威力を増し、洪水や高潮の被害も増加するといわれています。

深刻な食糧難

温暖化による気候変動により、各地で災害が増えると穀物の生産量の低下や、病害虫などによる被害もでます。

そうしたことにより、世界的に深刻な食糧難に陥る可能性があります。

食料の約6割を輸入に頼っている日本にとって、世界で起こる食糧難は他人ごとではないのです。

では、二酸化炭素が増える原因はなんなのでしょうか?

参照元:全国地球温暖化防止活動推進センター 地球温暖化の影響予測(世界)|JCCCA

二酸化炭素が増える原因

二酸化炭素が増える原因

私たち人間はもともと、自然の力(牛や馬の力、風、水など)を利用して生活してきました。
しかし、18世紀後半に産業革命がおこったことで、自然の力から化石燃料(石油・石炭・天然ガス)を利用するようになります。

この化石燃料を燃焼させることで二酸化炭素が発生します。

産業が発達し、わたしたちの生活が豊かで便利になったことで、二酸化炭素を大量に放出するようになりました。
二酸化炭素は、わたしたちの日常生活から排出されているのです。

また、土地を耕したり放牧するために、森林伐採をしたことで森林面積が減少していることも二酸化炭素が増えている原因のひとつです。

日本の排出量と排出部門

日本の排出量と排出部門

国土交通省の発表によると、2019年の日本の二酸化炭素排出量は11億800万トン。

その内訳は、

・運輸部門 2億600万トン(18.6%)
・業務その他部門 1億9300万トン(17.4%)
・家庭部門 1億5900m万トン(14.4%)
・産業部門3億8400万トン(34.7%)
・その他1億6500万トン(14.9%)

となっています。

多くは企業などからの排出されている二酸化炭素ですが、運輸部門には私たちが普段利用するバスや電車、飛行機なども含まれています。

また、ネットで購入した商品を届けるために宅配業者が利用する自動車やトラックの利用なども含まれます。
さらに、家庭から排出される二酸化炭素量も14.4%を占めています。

そう考えると、二酸化炭素の排出は私たちにまったく関係ないものではないことがわかります。

では、1人当たりどのくらいの量の二酸化炭素を排出しているのでしょうか。

参照元:国土交通省における地球温暖化対策について【概要】|国土交通省 

二酸化炭素、1人当たりの排出量

二酸化炭素、1人当たりの排出量

2007年までは一人当たりの二酸化炭素の排出量は増加傾向にありましたが、日本の人口は減少傾向にあるので、現在の二酸化炭素排出量は減少しています。

2018年のデータによると、1人当たりの二酸化炭素排出量は年間約8.5トン/人です。
世界の日本の二酸化炭素排出量ランキングで日本は5位ですが、1人当たりの排出量は中国を超える4位という位置づけになります。

引用元:全国地球温暖化防止活動推進センター|JCCCA

家庭からでる二酸化炭素量の内訳としては、

・電力 45.1%
・ガソリン 25.1%

の二つが大部分を占めています。

あとは、

・灯油 8.6%
・LPGガス 5.2%
・都市ガス 8.9%
・一般廃棄物 3.8%
・水道 1.9%

です。

家で過ごすときに使う室内の電気やお風呂を沸かすために電力を使用するのはイメージが沸くと思いますが、実は廃棄物を燃やすときにも二酸化炭素が排出されます。

また、水を使いその水をきれいにするためにも多くのエネルギーを使用し、二酸化炭素が排出されています。

不自由ない私たちの生活の裏で、二酸化炭素が大量に排出され地球に負荷をかけていました。

私たちにできる、二酸化炭素排出量を減らす行動を考えてみましょう。

参照元:全国地球温暖化防止活動推進センター 一人当たりの二酸化炭素排出量|JCCCA

二酸化炭素の排出を減らすためにわたしたちにできること

二酸化炭素の排出を減らすためにわたしたちにできること

二酸化炭素の排出を減らすためには、使用する電力(エネルギー)を削減することが大切。
しかも、二酸化炭素の排出を削減することで節約にもなります。

では、日常で意識できることをご紹介します。

省エネ家電に買い替える

省エネ家電に買い替えることで二酸化炭素だけでなく、電気代も節約に。

また、白熱電球を電球型蛍光灯に変えることで消費電力を抑えられます。

使用電力を抑える

・使用していない部屋の電気はこまめに消す
・長期間使用しない電化製品のプラグは抜く
・シャワーを使用する時間を1分短くする
・トイレの便座は閉める
・追い炊きをしなくてもいいよう、お風呂は続けて入る
・洗濯はお風呂の残り湯でおこなう
・食器を洗う時の設定温度を低くする
・エアコンの設定温度の見直しと、サーキュラーと併用し効率的に使用する

でかけるとき・買い物のとき

・自家用車の使用は控え、電車やバスなど公共機関を使用する
・健康のためにも自転車、または歩くようにする
・マイバッグ・マイボトルを持ち歩き、ゴミを増やさない
・地元で作られた野菜を購入することで配達時にでる二酸化炭素の削減に協力する
・省包装の商品を買う

参照元:COOL CHOICE|カーボンニュートラルの実現に向けて、未来のために、今選ぼう。|環境省

まとめ

まとめ

二酸化炭素が増えるとどうなるのか、増える原因をご紹介しました。
また、わたしたちに出来ることをご紹介しました。

日本は、世界でも工業化の進んでいる先進国です。
日本の二酸化炭素の排出量は多く、途上国と比べても、一人当たりの排出量は大幅に上回っています。
途上国に比べて発展しているからこそ、二酸化炭素の排出量を減らす努力をする責任があると言えます。

1人ひとりの二酸化炭素の排出量の削減を意識をすることで、住みやすい地球を維持することが可能になります。

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