陸の豊かさも守ろう

企業の植林活動って何をやっているの?4つの事例をご紹介!

植林活動をご存じですか。
植林活動とは、主に森林の再生や環境保全を目的に、伐採跡地や山林でなかった土地に木を植えることです。

現在、国内外の多くの団体が、植林活動に取り組んでいます。
なぜ、そのような取り組みが必要なのでしょうか。

焼畑農業や無理な開発による森林の減少は、国際的な課題です。
本来森林は、周囲に住む人々の生活を支え、動植物を守る住みかともなっています。
また、地球温暖化の原因である二酸化炭素を光合成で吸収してくれる、ありがたい存在です。

森林が破壊されている現状を踏まえ、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」でも、そのターゲットに持続可能な森林の経営が掲げられています。植林活動は、森林破壊に対抗する取り組みのひとつなのです。

現在、政府やNGO・NPOだけでなく、多くの民間企業が植林活動に励んでいます。
今回は、日本企業の植林活動にスポットを当て、具体的な事例をご紹介します。

ソニーの事例

ソニーの事例

電子機器メーカーであるソニーは、インドネシア・スマトラ島で植林活動に取り組んでいます。

スマトラ島では、大規模な農地開発や森林伐採によって、多くの森林が失われています。
実は、スマトラ島の問題は日本で生きる私たちにも無関係ではありません。

私たちは、こうした森林を破壊しながら生産されている、紙パルプやパーム油を大量に輸入しています。

ソニーは、自然環境保護団体WWFと協力する形で植林活動を進めています。
これまでにブキ・バリサン・セラタン国立公園で60ヘクタールに2,400本の植樹を、スマトラ島の中部のテッソ・ニロ周辺で30ヘクタールに1,200本の植樹を行いました。

これ以外にソニーは、同社のカメラやコンピューターなどの製品を活用して、WWFが行う森林と野生動物の調査に協力しています。

また、国立公園に不法に居住をし、森林破壊につながる行動をしてしまっていた人々に対し、持続的な農業ができるよう技術支援を行うなど、総合的で長期的な視野から森林保全活動を行っています。

三菱商事の事例

三菱商事の事例

総合商社の三菱商事は、植林活動を通じた熱帯林再生実験プロジェクトに関わってきました。

その発端は1990年、横浜国立大学とマレーシア国立農業大学との共同実験を、三菱商事が支援したのがはじまりです。
当時は熱帯林の再生技術がまだ確立しておらず、マレーシアの焼畑跡地を利用して、実験が行われました。

実験では、約50ヘクタールに約30万本を植樹しました。
熱帯林の再生には300~500年を要すると言われているにもかかわらず、実験は大成功をおさめます。
植林された木々の高さは約10年後に20mを超え、森のような見た目に近づいたのです。

現地では今でも地元住民とともに、植林の取り組みが続けられています。

その後三菱商事は、ブラジル、ケニア、インドネシアでも熱帯林再生プロジェクトを展開しました。
また国内でも高知県安芸市などにおいて、森林保全活動に取り組んでいます。

JTの事例

JTの事例

たばこメーカーのJTは、アフリカ有数の葉たばこの生産地タンザニアとマラウイで、植林の取り組みを行ってきました。

両国はもともと気候の関係で森林が少ないだけでなく、家庭用燃料として多くの木材が使われることで、森林が減少しています。
また、葉たばこの生産過程でも、燃料として木材が使われているのです。

JTは、マラウイの仲介企業の担当者から、両国での森林保全活動に協力してほしいと要請を受けます。
これをきっかけにJTは、現地NGOをパートナーとして植林活動や森林保全に取り組み始めたのです。

最初の4年間では、約8,000ヘクタールに1,600万本を植樹しました。のちにJTは、植林活動をザンビアやフィリピンにも広げています。

JTのタンザニアとマラウイでの取り組みでは、地元住民が植林作業や植林地の管理に無償で協力しています。
JTは住民とのワークショップや勉強会を続けることで、彼らの理解と協力を取り付けたのです。

植林活動以外に、灌漑施設や簡易ポンプの設置など、JTは地元住民の生活環境を向上するための支援も行っています。
また、家庭での木材燃料の消費を減らすべく、「改良かまど」の普及運動も進めました。

トヨタ紡織の事例

トヨタ紡織の事例

自動車のシートなどを製造するトヨタ紡織は、同社の生産拠点がある各国において、植林活動に取り組んでいます。
2050年までに累計132万本の植樹を目標として、2020年には合計約6万本の植樹を行いました。

ベトナムでの活動では、公益財団法人と協力のうえ、2020年には7ヘクタールに1万4,000本を植樹しました。
また南米のアマゾン川周辺では、国際NGOと協力し、2020年度は3ヘクタールに7,500本に相当する種をまいています。

さらに、現地団体と協力して行っている、中国の内モンゴル自治区での植林活動は、中国政府により表彰されるほど高い評価を受けています。

トヨタ紡織では、こうした取り組みを「森づくり活動」と総称しています。
植林の取り組みだけでなく、木を保護育成する森林整備などの活動と、地域との交流や地域への貢献活動の3つを、バランスよく行っていくことを目指しているのです。

インドネシアでの植林活動では、植林作業を通じて地元住民の雇用を生み出し、経済的な支援を行いました。

また、同社と協力する現地NGOが継続的に環境教育活動を行う中で、地元住民によるパトロールや植林活動など、自発的な取り組みが生まれています。

企業の植林活動を応援しよう

企業の植林活動を応援しよう

今回は、日本企業の植林活動の事例についてご紹介しました。

各社の事例を見てみると、植林だけでなく、今ある森林の保全や整備、森林の周りで暮らす人々の支援など、より総合的で長期的な視野で森林を守ろうとしていることが、お分かりいただけたのではないでしょうか。

また植林活動に取り組む上で、国際的なNGOや現地の団体と、民間企業がパートナーシップを組んで活動している事例が目立ちます。

植林の取り組みにおいて重要な、技術的なノウハウ、そして森林の周りの人々との相互理解と協力、これらを確保しようという姿勢が反映されていると言えるでしょう。

このように、消費者は買い物や投資などを通じて、植林活動に積極的な企業を応援することができます。
企業の植林活動を応援して、ともに持続可能な社会の実現を目指しましょう。

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