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インドの医療問題の現状どうなっている?

インドの医療問題は今も深刻化する一方であり、新型コロナウイルスの猛威もあって医療問題はさらにひっ迫していると言えるでしょう。

そんな中でもインドに期待されているのが、デジタル技術を応用した医療サービスです。
インドは深刻化する医療問題をどのようにして解決に導くのか、大きな期待が持てると言えます。

それでは今回は、インドの医療問題について解説します。

インドは世界の貧困層の約25%を抱えている

インドは世界の貧困層の約25%を抱えている

インドは世界の貧困層の約25%を抱えていると言われています。
驚異的な数字ですが、ここまで貧困層を抱えているのは、やはり医療問題が挙げられるでしょう。

インドが抱えている医療問題として挙げられるのは、以下の通りです。

・国民皆保険が存在しない
・医療従事者不足
・医療レベルが低い

それでは、以上の問題についてご説明しましょう。

国民皆保険が存在しない

医療問題において特に大きな問題になっているのが、国民皆保険が存在しないことです。
インドでは未だに国民皆保険制度が制定されておらず、インドの全国民が保険適用されない診療を受けることになっているのです。

国民皆保険とは国民全員が公的医療保険に加入するものですが、インドではそれがないことから高額な医療費を負担しなければなりません。
高額な医療費の負担は病院の診察を遠ざける要因となるため、看病難・看病費の問題が発生してしまいます。

特に世界の貧困層の約25%を抱えているとなれば、非常に多くの人が病院に通うことをしないのも無理はありません。
生活するので手一杯ですし、病気になったとしても可能な限りの対処療法を行うだけで病院に通う手段などがあるわけがないでしょう。

早急に国民皆保険制度の制定に伴う賃金の上昇など、待遇面での改善を行う必要性があります。

医療従事者不足

また、国民皆保険制度が制定されていないのと同時に医療問題を深刻化たらしめているのが、深刻な医療従事者不足です。
国民10,000人あたり医療従事者が約8人と、非常に深刻な医療従事者不足が慢性的に続いています。

これでは大病院に優秀な医療従事者が集中してしまいますし、中小病院や農村部の病院への医療従事者の配置は後回しになるでしょう。

医療レベルが低い

インドの医療レベルは、総合的に見ても低いと言えるでしょう。
優秀な医療従事者は大病院に集中しやすくなるので医療レベルは高いかもしれませんが、それ以外の病院はあまり医療レベルが高いとは言えません。

元々医療従事者不足で農村部の医療アクセスは非常に乏しく、総じて医療体制が脆弱になっているので医療レベルが相対的に見ても低くなっているのは明白です。

どこに行っても高額な医療費を請求されるのであれば誰も病院に通いたがらなくなりますし、それよりも今日明日を生きるのに精一杯な人がほとんどでしょう。

医療用酸素の危機

医療用酸素の危機

インドでは2021年5月以降、医療用酸素が不足しているという事態が起こっています。

ある病院では医療用酸素のタンクが常に不足し、医師1人を含む患者12人が亡くなるということが起きました。
これはインドの首都の大病院で起きた出来事で、病院の外では入院先を見つけられなかった患者の家族が携帯用の医療用酸素ボンベを求めて探しているほどです。

それでも首都のいくつかの大病院では医療用酸素のタンクが毎日補充されているものの、緊急時のための備蓄が不足しています。
もしも補充される医療用酸素のタンクが無くなってしまったら、次に頼るものがないという医師もいるほどです。

非常に厄介なことに、この事態は新型コロナウイルスの真っ只中で起こっているので、大病院だけでなく中小病院や農村部の医療用酸素問題はさらに深刻化しているでしょう。

デジタル技術を活用した医療サービスは起死回生となるか

デジタル技術を活用した医療サービスは起死回生となるか

新型コロナウイルスの猛威に晒され続けているインドは、2020年8月13日時点で約240万人の累計感染者数を記録しました。
この感染者数は世界第3位となっており、医療体制をさらにひっ迫させるでしょう。

しかし、そんな中でも注目されているのが、デジタル技術を活用した医療サービスです。

民間調査会社のインフォーマーケッツが発表したレポートでは、2016年~2022年までにインドの医療市場は年率22%も成長すると予測され、2022年には3,720億ドル規模になるそうです。

さらに医療分野の発展を支えるデジタル市場も年率23%の成長を遂げ、中でも人工知能を活用した医療分野は年率40%も成長するとされています。

元々、インドでは遠隔医療分野でビジネスを行う企業が注目されていました。
そして新型コロナによって国全体がソーシャルディスタンスを意識する考えが定着しつつある中で、ますます遠隔治療のニーズがさらに高まっています。

もしも遠隔治療が実現することができれば、病院に行かなくても診療が受けられたり、処方箋を受け取れたり代金の支払いができるようになります。
つまり、インド全人口の約70%を占める農村部に暮らす住民でも、安心して最先端の医療サービスを迅速に受けられるのです。

これによってオンライン診療プラットフォームは拡充され、拡充に伴うコロナ禍に対応したデジタル技術が現場の医療体制を支える役割を担うでしょう。

ただ、いくら農村部にいる住民が誰でも医療サービスを受けられるようになったとしても、医療費の問題は何も解決していません。

手軽に診療が受けられるようになったのは大変な進歩ですが、それに伴う医療費の支払いができなければ診療を受けなくてもいいということになってしまいます。
医療費の問題が解決しない限り、貧困層の減少も医療問題も何も解決しないのではないでしょうか。

まとめ|インドの医療問題

まとめ

インドの医療問題は、何と言っても国民皆保険制度が制定されていないこと、世界の貧困層の約25%を占めているほどの貧困率を極めていること、インド総人口の約70%を占める農村部に暮らす人たちが満足な診療が受けられていないことなど挙げればキリがありません。

これほどまでに医療問題がひっ迫しているとなれば、遠隔治療が実現されても根本的な問題は解決しないのではないでしょうか。

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