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SDGs

フードマイレージとは?日本の現状やSDGsとの関連性を解説!

私たちが普段スーパーで何気なく選んでいる食材。
それを運ぶために、多くの二酸化炭素が発生していることをご存知でしょうか?

海外から日本に輸入されている食材を運ぶ際に排出される二酸化炭素は、なんと年間で16.9百万トン。
これらの数字を減らすことができれば、環境問題の解決に一歩近づくでしょう。

本記事では、フードマイレージの概要や日本の現状、フードマイレージを減らす方法、SDGsとの関連性について紹介します。

フードマイレージとは

フードマイレージとは

フードマイレージとは、「食料の総輸送量と輸送距離」を掛け合わせて算出される値です。

食材を運ぶ際にトラックや輸送機、船などを使用すると、たくさんの二酸化炭素が排出されます。
さらに、運ぶ距離が長ければ長くなるほど、二酸化炭素排出量は必然的に増えてしまいます。

そこで、一人ひとりが「フードマイレージ(食料の量×輸送距離)」を意識し、なるべく国産の食材を選ぶことで輸送距離を減らそうという取り組みがイギリスで始まりました。
この取り組みは「フード・マイルズ運動」と呼ばれています。

フードマイレージの計算方法

フードマイレージの計算方法

フードマイレージの具体的な計算方法について、詳しく解説します。

フードマイレージは「食料の量(トン)×輸送距離(キロメートル)」で導き出すことができ、さらに排出係数を掛けるとCO2排出量が分かります。

それぞれの輸送機関の二酸化炭素排出係数は、

・鉄道 22
・船  40
・航空 1461
・トラック 180

と決められており、計算式に当てはめると二酸化炭素排出量が導き出せます。

上記は、アメリカ・アイオワ州産の大豆と、埼玉県小川町の大豆をそれぞれ使用した場合にかかるフードマイレージを比較した図です。
アメリカ産の二酸化炭素排出量が245.9㎏に対し、国産の排出量は0.6㎏となっています。

外国産から国産の食品を選ぶ人が増えるだけで、大量の二酸化炭素排出を抑制できることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

引用元:フード・マイレージについて|農林水産省HP

日本の現状

日本の現状

日本は世界においてもフードマイレージの高さがトップクラスです。

どんな現状があるのでしょうか?

現状①:食料自給率が低い

日本の食料自給率は、低水準を維持しています。
昭和40年ごろの食料自給率と比べると約40%減少しており、近年は横ばいが続いている状況です。

現代の食事では、小麦や油、大豆が多く使われるようになっています。
これは日本の土地の広さを考えると、大量生産は難しい食材です。

結果的に、現在の食料自給率は、小麦16%、大豆6%、油脂13%となっており、輸入に頼らざるを得ない状況となっています。
さらに輸入国は1位アメリカ、2位カナダ、3位オーストラリアと、日本からかなりの距離がある国が並んでいるのです。

とはいえ、消費者はリーズナブルな輸入品を選ぶ人も多く、実際には需要が高いことを考えると、自給率を上げることはなかなか簡単なことではないと言えるでしょう。

現状②:一人あたり年間約130㎏の二酸化炭素を排出している

先述したように日本の食料輸入に排出する二酸化炭素量は年間16.9百万トン、一人あたりに換算すると約130㎏に相当すると言われています。

少しイメージしづらいので、分かりやすい指標を用いてみましょう。

例えば、二酸化炭素1㎏は500mlのペットボトル約1,000本分の体積と同等。
この量の二酸化炭素を抑制するためには、毎日1時間テレビを見る時間を11年分短縮する必要があるという計算になります。

しかし、実際は二酸化炭素の量は目に見えないため、日常的な排出量を意識しにくいというのが難しいところです。

出典元:フード・マイレージについて|農林水産省 HP

フードマイレージを減らすには?

フードマイレージを減らすには

ここまでの内容を踏まえて、「食事の際にフードマイレージを計算したほうが良いの?」と感じた方もいるかもしれませんね。
しかし、毎回計算なんてしていたら、せっかくの食事も楽しくなくなってしまいます。

大切なのは、自分のできる範囲でフードマイレージの削減に取り組むこと。

具体的に2つの方法をご紹介しましょう。

方法①:地産地消の食材を選ぶ

スーパーで食材を選ぶ際は、なるべく地産地消の食材を選んでみましょう。

地産地消とは、「地域生産・地域消費」の略称で、地域で生産された食材を、地域で消費しようという意味です。

地産地消の商品を購入すれば、輸送距離が短くなるため二酸化炭素の排出を抑えることができます。

最近では、スーパーでも地産地消の商品が増えてきました。
例えば、野菜であれば「生産地・生産者の写真・名前」が貼られており、消費者がどの農家の商品を買うか選択可能です。

他にも、最近では“道の駅”が普及したことで、地元ならではの野菜や肉、酒類などが手軽に購入できるようになっています。

「週に1回は地産地消の食材で調理しよう」などのマイルールを設定すると、楽しみながらフードマイレージを減らせるのではないでしょうか。

方法②:必要最低限の食材を購入するように心がける

余分な食材の購入を控えるのも、フードマイレージを減らす方法の一つです。

輸入品は国産に比べて価格が安いので、ついつい多めに買ってしまうことはありませんか?
せっかく安くたくさん購入しても、消費期限が切れて廃棄してしまうことが多いのであれば、非常に勿体無いですよね。

このような行動を取りがちな方は、必要最低限の食材を購入することを日頃から心がけましょう。

SDGsとの関連性

SDGsとの関連性

フードマイレージを減らすための行動は、SDGsの達成にもつながります。

現在、私たちの暮らしの中で排出されている温室効果ガスによって、気候変動が深刻化しています。
一人ひとりが意識して行動しなければ、気温上昇や台風などの異常気象はますます増えていく一方でしょう。

その中でもフードマイレージを減らす行動は、

・目標13「気候変動に具体的な対策を」
・目標14「海の豊かさを守ろう」
・目標15「陸の豊かさも守ろう」

の達成につながると言えます。

3つもの目標と関連するフードマイレージ。
例え小さな心がけであっても、その影響力は想像以上に大きなものになるかもしれません。

まとめ

まとめ

本記事では、フードマイレージの概要や日本の現状、フードマイレージを減らす方法、SDGsとの関連性について紹介しました。

日本はほとんどの食材を輸入に頼っており、輸入国もアメリカやカナダといった日本から遠い国が多いため、結果的にフードマイレージが高い状況が続いています。
今回ご紹介したように、フードマイレージを減らすためには、地産地消や国産の食材を購入する機会を増やす必要があるでしょう。

高いハードルだからこそ、なるべく多くの人々が日頃の行動を意識しながら変革していくことが大切です。

本記事を参考に、まずは自分ができることから少しずつ始めてみてくださいね。

  • 記事を書いたライター
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ビジネス専門ライター。大企業のサステイナビリティー推進担当として、SDGsやESGに関する業務に携わった経験を持つ。インナーコミュニケーションやSDGs・ESGなどのテーマを中心に執筆しています。近年のトレンドには常にアンテナを張り、情報収集に勤しむ日々。一見難しそうに感じるテーマを、読者の方にとって身近に感じてもらうことが目標です。

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