「FSC認証」のついた商品を目にしたことはありますか?
FSC認証とは、森林保護を目的としたマークです。
FSC認証は定められた基準を満たす商品に付けられます。
FSC認証のある商品を選ぶことは、持続可能な社会の実現を応援することにつながります。
しかし「どんな商品にFSC認証がついているのか分からない」という方は多いのではないでしょうか?
今回は、FSC認証のある商品や見つけ方をご紹介します。
今後買い物をする際の参考にしていただけたら嬉しいです。
FSC認証とは?
FSC認証とは「適切に管理された森林の木々を使用し、基準を満たした企業・組織が加工や流通をしている」商品に付けられるマークです。
地球の森林は、日々伐採されています。
中には違法に伐採された木々もあります。
このような問題を解決するために、FSC認証は作られました。
FSC認証を取得するためには、10の原則と70の基準を守らなければいけません。
また、各国の状況に合わせた200〜300もの指標があり、審査の際にチェックされます。
厳しい条件と国際的に統一された基準により、FSC認証は世界中で信頼される認証の一つとされています。
FSC認証紙とは?
FSC認証と合わせて「FSC認証紙」という言葉を聞いたことはありませんか?
FSC認証紙は、名前のとおり「FSC認証」を受けた紙のことです。
FSC認証紙の原料は、FSC認証の認証を受けた新しい木材。
そのため、白色度が高く紙自体が頑丈で、高品質とされています。
現在、FSC認証紙はコピー用紙やチラシだけでなく、名刺やパンフレットなどに使う企業が増えています。
ただし、印刷会社もFSC認証を受けている必要があります。
FSC認証がついている商品例
FSC認証を受けている組織や企業は、国内だけでも6,000以上。
そして数多くの商品にFSC認証マークが付けられています。
参照元:「FSC認証データベース(FSC認証取得状況)」|ForestStewardship Council
その中から、FSC認証がつけられている商品や取り扱っている企業を7つご紹介します。
紙袋
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FSC認証がついた紙袋は、多くの企業で取り入れられています。
百貨店やマクドナルドやスターバックス、ユニクロ、無印良品の紙バッグの裏にはFSC認証のマークが表示されています。
H&Mは2021年10月より、オンライン注文の配送袋と一部の内袋をFSC認証の紙製袋にすると発表しました。
参照元:「H&M、オンラインショッピングの包装・パッケージを紙製に切り替え」|PR TIMES
紙製袋を販売する企業でも、FSC認証のついた袋を販売しています。
小売業をされている方などは、ぜひ検討してみてください。
紙パック飲料の容器
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2014年からは、紙パック飲料にもFSC認証が付けられています。
日本初のFSC認証付き紙パック飲料が採用されたのは、森永乳業株式会社の「ピクニック」というドリンク。
2013年11月に日本テトラパック株式会社が、国内工場でFSC認証を取得したことで可能になりました。
現在はキリンの「トロピカーナ」、マルサンの豆乳飲料、生協の「黒酢ドリンク」などさまざまな商品に付けられています。
カゴメでは、200mlの紙パックすべてにFSC認証マークが付けられています。
容器に貼られているラベル
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FSC認証が付けられているのは、容器だけではありません。
容器に貼られているラベルやステッカーにもFSC認証の認証を受けているものがあります。
プラスチックの容器に貼られているシールも、値札なども紙でできています。
ふと手にした商品のラベルにFSC認証がついている、なんてこともあるかもしれません。
アップサイクルした紙素材
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よくある混抄紙とは違い、ただ混ぜるだけではないのがkome-kamiです。お米の力を引き出し機能性を持たせることで、化学薬品の代替原料として活用。環境負荷低減とCO2削減を実現しています。
さらに、フードバンクを応援することで必要な方に届けるための新しい循環を創り、食品ロス問題と子供の貧困問題に貢献する新しい循環の仕組も造り、広げています。
kome-kamiは江戸時代のお米を糊や紙に使う文化にヒントを得て、加工・流通段階や家庭で出る食用に適さないお米、備蓄用アルファ米で廃棄されてしまうものと、FSC認証パルプでアップサイクルした紙素材です。
参照元:kome-kami公式サイト
トイレットペーパー
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私たちが毎日使うトイレットペーパーにも、FSC認証がつけられています。
製紙メーカーのネピアは、2011年よりFSC認証紙を使用しています。
ネピアは2017年よりWWFジャパン(世界自然保護基金)とライセンス契約を結び、FSC認証の普及促進を行っています。
FSC認証紙を使ったトイレットペーパーを販売する企業は徐々に増えています。
毎日使うものだからこそ、素材や製造方法にこだわりたいですね。
紙ストロー
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カフェなどで見かけるようになった紙ストローにも、FSC認証マークを見つけることができます。
スターバックスでは、2021年9月から国内店舗で販売するすべてのフラペチーノを、FSC認証紙を使用した紙ストローで提供しています。
また、ガストなどを展開するすかいらーくグループも2022年1月より、FSC認証の紙ストローの提供を開始すると発表しています。
紙ストローを利用する際は、FSC認証マークがあるかを確認してみてください。
参照元:
・「スタバのフラペチーノに紙ストロー導入、使い捨てストローはすべてFSC認証紙製に/スターバックスコーヒージャパン」|食品産業新聞社
・「バイオマスストローをFSC®認証の紙製ストローに変更」|PR TIMES
紙ハンガー
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「rik skog」は、紙製品の総合メーカー株式会社山櫻のセカンドブランド。
rik skogが販売しているエシカルハンガーは、バナナペーパーとFSC認証を受けた紙でできています。
クレヨンや色鉛筆でイラストやメッセージが書けるので、プレゼントにぴったりです。
素材は紙ですが耐久性があり、重いコートなどをかけることができます。
近ごろはプラスチックの代替として髪が使われることも増えてきました。
近い将来、今回のハンガーのように意外な商品がFSC認証を付けるようになるかもしれません。
竹歯ブラシ
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FSC認証を受けているのは木材だけではありません。
竹製品もFSCの認証を受けることができます。
「MANA. ORGANIC LIVING」の竹歯ブラシは、FSC認証を取得したオーガニック竹を使用しています。
竹は3年で収穫でき、成長の速さと二酸化炭素の吸収率の高さから注目されている素材です。
竹歯ブラシ以外にも、竹歯ブラシケースも販売しています。
FSCの認定商品は、竹以外にメープルシロップやきのこ、ゴムボールなどもあります。
まとめ
FSC認証は世界共通の認証であり、地球の自然を守るためにさまざま企業が取得しています。
私たちはFSC認証のついた商品を買うことで、商品を作った企業を応援することができます。
FSC認証のついた商品を選ぶ人が多くなれば、より多くの企業がFSC認証を取得しようとするでしょう。
商品を選ぶ際は、FSC認証マークがあるかどうかを探してみてください。
どのようなマークがあるのか、どんな意味を持つのかを理解して、買い物をしましょう。
日々の選択が、明るい未来の実現につながります。