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サステナブルデザインとは?身近な事例やSDGsとの関係性を知ろう

近年、耳にすることが増えた「サステナブル」や「サステナビリティ」。
持続可能を意味するこの言葉は、現代が抱える多様な課題を解決するカギとして注目されています。

さらに最近では、「サステナブルデザイン」と呼ばれる考え方も登場しました。

本記事では、サステナブルデザインが注目されている理由や事例をまとめています。
まずは、サステナブルデザインがどのような考え方なのかを見ていきましょう。

サステナブルデザインとは?

サステナブルデザインとは?

サステナブルデザインとは、「衣食住を通して地球環境を維持しよう」という考え方です。
国際NGO「ナチュラル・ステップ」の設立者であり、小児がん専門医のカール・ヘンリク=ローベル博士が示した「4つのシステム条件」が基盤となっています。

【4つのシステム条件】
・自然の中で地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
・自然の中で人間社会が作り出した物質の濃度が増え続けない
・自然が物理的な方法で劣化しない
・人々が自ら基本的ニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作り出してはならない

参照元:環境公開講座 ナチュラル・ステップの試み~企業環境教育~|NPOナチュラル・ステップ・ジャパン

一人ひとりがサステナブルデザインを意識し、地球環境の維持や向上に取り組むことで、次の世代のより良い暮らしにもつながります。
当初は住宅や建築物を中心に取り入れられていましたが、最近では日用品やファッションなど身近なところにも浸透してきました。

それでは、サステナブルデザインがどのような考え方か分かったところで、次は注目されている理由を確認してきましょう。

サステナブルデザインが注目されている理由

サステナブルデザインが注目されている理由

サステナブルデザインが注目されるようになった背景には、「大量生産・大量消費問題」が関係しています。

大量生産・大量消費問題

日本は高度経済成長期を経て、大量生産・大量消費社会を形成しました。

消費者は低価格な商品を大量に購入。
生産者は、購入してもらうために商品を大量に生産します。
その後、大量に生産・消費されたことによって、大量廃棄の問題が新たに生まれました。

この問題は環境破壊や労働者の人権など、さまざまな方面に悪影響を及ぼします。
次第に「このまま大量生産・大量消費を続けていると、取り返しのつかない事態になる」と、人々は気づき動きはじめました。
そして改善策の1つとして、サステナブルデザインが注目されます。

さらに、注目されるようになったもう1つの理由として、SDGsが関係しているのです。

サステナブルデザインはSDGsの目標達成にも貢献

サステナブルデザインはSDGsの目標達成にも貢献

人間・社会・地球環境の持続的な発展を意味するサステナブルは、持続可能な開発目標であるSDGsの目標達成にも貢献します。

まずは2つの関係性を確認する前に、SDGsがどのような内容かを知りましょう。

SDGsとは

SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略語です。
日本では「持続可能な開発目標」とも言われています。

2015年に開催された国連総会にて、193の全加盟国が賛同した国際目標です。
環境・社会・経済に関する課題解決を目指し、17の目標と169のターゲットが設定されました。

SDGsは、2030年までに全ての目標達成を目指し、誰一人取り残さない世界を実現させます。
そして、サステナブルデザインを取り入れることで、さまざまなSDGsの目標達成につながると期待されているのです。

参照元:SDGs(持続可能な開発目標)|蟹江憲史著

SDGsの多様な目標達成に貢献できる

建築物から日用品まで、サステナブルデザインの対象は幅が広いため、モノによって達成できる目標も変わってきます。
最近注目されているサステナブルファッションも、サステナブルデザインの考え方を取り入れたモノの1つです。

原材料の調達から生産・流通・消費・廃棄まで、環境と社会に配慮した考え方であるサステナブルファッション。
暮らしに取り入れることで、環境や社会に与える影響を軽減できます。

例えば、化学繊維ではなく自然の繊維やリサイクル繊維を使用しているため、自然環境への負担を軽減。
生産工場では、安全な労働環境と適正な賃金が支払われることで労働者の人権が守られます。

一人ひとりが服を長く大切に着ると、服の廃棄量も減り二酸化炭素の削減にもつながるでしょう。

上記が、サステナブルファッションを取り入れた際に得られるメリットです。

そしてSDGsに関しては、

・目標6「安全な水とトイレを世界中に」
・目標10「人や国の不平等をなくそう」
・目標12「つくる責任つかう責任」
・目標13「気候変動に具体的な対策を」
・目標14「海の豊かさを守ろう」
・目標15「陸の豊かさも守ろう」

の達成につながります。

暮らしの中のサステナブルデザイン

暮らしの中のサステナブルデザイン

ここからは私たちの暮らしにサステナブルデザインが、どのように取り入れられているのかを見ていきます。

今回は建物・食品・日用品・飲料の4つに焦点を当ててみましょう。

【建築】CASBEE

CASBEE(キャスビー)とは、建築物の総合的な環境性能を評価するシステムです。
もとは大規模な建築物を評価対象としていましたが、2007年に戸建住宅を対象とした「CASBEE一戸建」が誕生しました。
現在は住宅の代表的な評価システムとして活用されています。

また、CASBEEで高評価を得た建築物や住宅は、長期的に使用できる性能と建設や解体の際もゴミを減らし環境負荷の軽減に努めている建築物です。
エネルギーや水も適切に活用しており、より良い地球環境の形成に貢献していると言えるでしょう。

この環境性能評価基準は、名前は異なりますが世界でもサステナブルデザインの評価手段として用いられています。

参照元:CASBEE(総合環境性能評価)について

【食品】サステナブルシーフード

サステナブルシーフードとは、将来も持続的に魚や貝を食べられるように管理がされた水産物です。

目印として「MSC認証ラベル」や「ASC認証ラベル」が付いています。

引用元:サステナブルシーフード|MSCジャパン|ASCジャパン

この2つの違いは下記の通りです。

・MSC認証ラベル:水産資源と環境に配慮した漁業で獲られている天然の水産物
・ASC認証ラベル:環境・社会への影響を最小限に抑えて養殖された水産物

この認証ラベルの付いた水産物を選ぶことによって、海洋環境・水産物・漁業関係者の雇用などを守れます。
そして、持続可能な漁業の推進にも貢献できるのです。

購入する際は、MSC認証ラベルやASC認証ラベルが付いている水産物を選びましょう。

【日用品】無漂白の竹を使用した紙製品の使用

環境へ配慮しサステナブルな暮しを取り入れるのであれば、通常のティッシュではなく無漂白の竹を使用した製品の選択もおすすめです。

暮らしの中で使用頻度が高い製品の1つに、ティッシュやトイレットペーパーなどの紙類があります。
なかには何も気にせず、一度に沢山の量を使う人もいるかもしれません。
その行為は資源の無駄づかいにつながります。

また通常のティッシュは漂白剤を使用しているため、環境に優しいとは言い難いでしょう。
しかし、漂白剤を使用していない竹製ティッシュであれば環境への負荷も軽減できます。

また、竹自体の成長に肥料や農薬を必要としないため、土壌汚染などの心配もありません。
最小限の負担で済みます。

参照元:環境を守るエコロジー素材の竹|株式会社竹田木材工業所

【飲料】サステナブルコーヒー

コーヒーにも、サステナブルデザインを取り入れている製品があります。
それがサステナブルコーヒーです。

美味しいコーヒーを持続的に楽しむためには、自然環境に負荷をかけない生産方法・安定した労働環境・生産者への適正な報酬の支払いが重要になります。

サステナブルコーヒーは、自然環境と生産者の両方に配慮した方法で生産・流通。
そして、下記の3つの種類に分類されています。

【サステナブルコーヒーの種類】

シェードツリーコーヒー 森林に覆われ、適度な日陰がある土地で栽培。森林伐採の防止や生態系の保全・保護に配慮している。
フェアトレードコーヒー 開発途上国の生産者や労働者に、適正な報酬を支払うことが決められている。そのため、生産者の生活は守られ、高品質なコーヒーの生産につながる。
オーガニックコーヒー 農薬や化学肥料を使用しない有機栽培によって生産。
過去3年以上、農薬や化学肥料・殺虫剤を使用していない土地で栽培し、加工する際も添加物や加工補助剤を使用しない。土壌や水質汚染の防止につながる。

参照元:
サスティナブルコーヒーって?|日本サスティナブルコーヒー会
フェアトレード認証コーヒー|KALDI

普段、何気なくコーヒーを飲んでいるのであれば、サステナブルコーヒーを試してみてください。

あなたのその選択が、地球環境や生産者に良い影響を与えるきっかけとなります。

まとめ

まとめ

サステナブルデザインは、地球環境を守り持続可能な社会を維持するためになくてはならない存在です。
大量生産・大量消費のような時代を繰り返さないためにも、一人ひとりの意識と行動が大切になってきます。

サステナブルデザインを取り入れた住宅の選択や、日用品の購入など私たちにできることから始めてみましょう。
あなたの行動が、次の世代の暮らしを豊かでより良いものにします。

同時に、SDGsの目標達成にも自然とつながっていくのです。

  • 記事を書いたライター
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鹿児島県在住のフリーライター。コーヒーをきっかけにSDGsを知り、興味をもつように。普段は、ライフスタイルやSDGsに関する記事を執筆しています。

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