「SDGs家電」は省エネ性能が高く、持続可能な消費ができる家電として注目されています。
旧来の家電はエネルギーの消費量が多く、環境への負荷が大きいため、より多くの人が最新のSDGs家電に買い替えることが大切です。
ただどのようにSDGs家電を選べば良いのか、わからない人も多いのではないでしょうか。
今回は、SDGs家電の性能から具体的なメリット、選び方とおすすめの商品について解説します。
さらに「購入はハードルが高い」という人に向けて、気軽に家電をレンタルできる、環境に優しいサービスを紹介します。
使うだけで誰もが簡単に社会貢献できるSDGs家電の知識を身に付け、持続可能な世界の実現に向けて一歩を踏み出しましょう。
SDGsとは?
SDGs(エスディージーズ)は「Sustainable Development Goals」を略した言葉です。
日本語では「持続可能な開発目標」となります。
SDGsは2015年に開かれた国連サミットで、全加盟国が合意した世界共通の目標です。
2030年までに達成を目指す「17のゴール」と「169のターゲット」が掲げられました。
目標12に掲げられたのが「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」ことです。
「持続可能な消費と生産」は、限りある資源を浪費せず、丁寧に使っていくことを意味します。
そのためには省エネを促進し、少ない資源でも豊かな生活を送れるようにすることが理想的です。
SDGsの究極的な目標は「誰一人として取り残されない」世界の実現。
したがって個人・企業を問わず、世界各国にいるすべての人がSDGsの課題に、積極的に取り組む必要があります。
参照元:17項目の取り組み目標を身近な例でわかりやすく解説|株式会社ノジマ
なぜSDGs家電は省エネ家電と呼ばれるのか
近年注目されているのが「SDGs家電」と呼ばれる電化製品です。
「省エネ家電」とも呼ばれており、この製品を使うだけで、少ない資源を丁寧に使うというSDGsの目標実現に近づけます。
例えばLED電球は、従来使われてきた蛍光灯や白熱電球に比べて消費電力が少ないため、省エネになります。
太陽光パネルも、自然由来の持続可能なエネルギーを使った発電装置であり、SDGs家電の一種です。
また従来のコンロより少ない燃料で使える、バイオマス燃料によるコンロもSDGs家電と呼べます。
これらの家電を使えば、SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」の実現にも近づけるためです。
SDGs家電が普及すれば、環境負荷の低い家電を誰もが安価で手に入れられ、より気軽に社会貢献ができるようになります。
SDGs家電の省エネ以外のメリットは?
SDGs家電を使えば、日常生活の中で「持続的に」省エネができるようになります。
同時にSDGs家電を使うことには、省エネ以外にもメリットがあります。
ここではSDGs家電を使うことで得られる、省エネ以外のメリットを2つ見ていきましょう。
電気料金が安くなる
まず紹介するメリットは、電気料金が安くなることです。
エネルギー使用量が多い従来の家電と比べて、SDGs家電は消費電力が少ない分、燃料費を節約できます。
したがって消費者が支払う電気料金も安くなるため、地球だけでなく、家計にとっても優しい家電なのです。
シャープなどメーカーのSDGsへの取り組みに貢献できる
SDGs家電を買うことで、該当の製品を開発している企業の売上に貢献できます。
SDGs家電の開発に取り組む企業は、省エネや環境問題に対する意識が高いものです。
省エネに取り組み、社会に貢献しているメーカーのSDGs家電を買えば、その活動を支援できます。
例えばシャープ株式会社は経営理念を土台に、SDGsの目標達成に力を注いできました。
SDGsが採択される42年前の1973年、同社はすでに持続可能な開発目標に通じる以下の経営理念を明文化しています。
「広く世界の文化と福祉の向上に貢献する」
「全ての協力者との相互繁栄を期す」
全世界の人々が協力し合い、より良い世界を築いていくSDGsの目標に通じる理念です。
シャープなどの家電を購入してメーカーを支援することで、間接的な社会貢献の第一歩となります。
参照元:シャープもSDGs達成に向けて貢献しています!-「シャープサステナビリティレポート2021」を紹介-|シャープ株式会社
SDGs家電に買い替えるときの選び方
2011年の東日本大震災を契機に、各メーカーは家電の省エネ化に力を注ぎ始めました。
そのため最新の家電は、多くが省エネ性能の高いSDGs家電ばかりです。
本体の購入費が高く感じられても、電気料金が安くなる分、長期的に考えれば今までより安い費用で生活できます。
先述の通り、家電は古い製品ほどエネルギー消費量が多く非効率的な発電をするため、環境への負荷が大きくなってしまいます。
購入から10年以上が経過した古い家電については、新しいSDGs家電に買い替えてみましょう。
ここからSDGs家電に買い替えるときに、チェックしておくべき選び方を紹介します。
統一省エネラベルから省エネ性能をチェック
家電量販店には大量のSDGs家電が並んでいます。
いざ買おうとしても、どの商品を買うべきか迷ってしまう人は多いものです。
そこで注目して欲しいのが「統一省エネラベル」です。
経済産業省が家電の省エネ性能を評価したラベルで、以下の項目の数値をチェックできます。
・該当する年度
・省エネの達成率
・年間の消費電力量
・1年間使用した場合の目安料金
・エアコンの場合はAPF(消費電力1キロワットあたりのレベルを表示したもの。数値が大きい家電ほど性能が高い)
星の数による5段階評価で、SDGs家電のレベルをわかりやすく確認できます。
星の数が多く、省エネの達成率が100%以上のものであれば、省エネ性能が高い家電です。
省エネ性能が高い家電をすぐに判別できるため、家電の知識がない人も、ベストな製品を簡単に選べます。
商品カタログで消費電力と省エネ達成率をチェック
家電の省エネ性能は、ラベルだけでなく商品カタログでも確認できます。
商品カタログには、家電の年間消費電力と省エネ基準達成率が記載されていることが多いです。
家電量販店に行く暇がない人も、気に入ったメーカーのカタログを取り寄せて、省エネ性能を確認してみてください。
SDGs家電のおすすめメーカー&商品3選
SDGs家電のおすすめのメーカーと商品を3つ紹介します。
気になる家電があれば、詳細をチェックしておきましょう。
※表記価格には変動があります。
おすすめ商品1:パナソニックの冷蔵庫「NR-C372GN」
1つ目に紹介するおすすめ商品は、パナソニックの冷蔵庫「NR-C372GN」です。
【通販サイトでの価格は134,545円(税込)】
自動節電の機能「エコナビ運転」があり、使わない時間帯は省エネができます。
2021年の省エネ基準達成率は101%と評価されています。
エコナビ運転をオンにすると、冬は約10%、夏は約8%省エネになるという結果が出ました。
幅59cm・奥行63.3cmのスリムなタイプながら、野菜室には2ℓのペットボトルを立てて収納可能。
大容量の収納ができるうえ、省エネにもなるSDGs家電です。
参照元:NR-C372GN|価格.com
おすすめ商品2:シャープのエアコン「Airest」シリーズ
2つ目に紹介するおすすめ商品は、シャープのエアコン「Airest」シリーズです。
6畳向けの「AY-L22P-W」、10畳向けの「AY-L28P-W」など幅広いサイズを用意しています。
【通販サイトでの「AY-L28P-W」の価格は108,750 円(税込)】
エアコンと空気清浄機が一体化しており、本体内へのホコリの侵入を抑制。
本体内にホコリがあると風が通りにくくなるため、エアコンの風量が多くなって、エネルギー消費量が増えてしまいます。
「Airest」は空気洗浄機が付属している分、ホコリと本体内部の湿度上昇も抑え、省エネ性能を維持可能です。
エアコンとは別に空気清浄機を購入するより、資源と電気料金が削減できる点を評価されています。
一般財団法人省エネルギーセンター主催「2020年度省エネ大賞」の最高位「経済産業大臣賞(家庭分野)」に輝いた、優秀な製品です。
参照元:SHARP AY-L28P-W ホワイト系 Airest(エアレスト) L-Pシリーズ [エアコン (主に10畳)]|XPRICE
おすすめ商品3:シャープの電子レンジ「ヘルシオ AX-XA10」シリーズ
最後に紹介するおすすめ商品は、シャープの電子レンジ「ヘルシオ AX-XA10」シリーズです。
【通販サイトでの「AX-XA10-R」の価格は157,575 円(税込)】
温度の低い方に多めの熱を与えられる過熱水蒸気によって火の通り方が異なる食材を一度に調理でき、省エネになります。
AI(人工知能)に声を掛ければ、操作方法や調理履歴に基づいたおすすめの献立を教えてくれます。
スマホに表示された作り方に従って調理し、本体のスタートボタンを押せば、簡単に調理可能です。
料理が苦手な人にも優しい機能によって、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」の実現にも近づけます。
参照元:ヘルシオ AX-XA10-R [レッド系]|価格.com
家電のレンタル&リユースによるSDGs への取り組み
「高額なSDGs家電の購入はハードルが高い」という人も多いはずです。
そんな人には、家電のレンタルをおすすめします。
レンティオ株式会社が運営する「Rentio」は、日常生活に必要な家電をレンタルできるサービスです。
家電以外にもカメラやベビー用品など3,048種類(2022年1月時点)の製品を、購入せずにお試しで使えます。
コンビニで簡単に返却でき、気に入った製品がある場合は、購入も可能です。
最短3泊4日から数か月の長期利用もでき、返却された製品は廃棄せずにメンテナンスのうえリユースしています。
「Rentio」は、購入することを前提とした従来の消費モデルから脱却し、製品を必要なユーザー間で循環させているのです。
家電の購入を迷っている方は、リユースという手段で、SDGsに貢献してみてはいかがでしょうか。
まとめ|お得なSDGs家電を使って省エネに貢献しよう
資源の無駄遣いをなくすために、SDGs家電は大きな役割を果たしてきました。
エネルギーの消費量を抑えて環境負荷を少なくする家電を使えば、誰もが毎日社会に貢献できるはずです。
自分が快適に使える家電を選ぶことも大切ですが、地球にとっても快適な家電を使うタイミングが来ています。
消費エネルギーが多い旧来の家電を使っている人は、SDGs家電に買い替えるという行動を起こす必要があるのです。
省エネ性能が高いうえ、安く利用できるSDGs家電を使うことで、現状の改善に向けて大きな一歩を踏み出しましょう。
参照元:
・電気料金削減だけじゃないSDGs視点で選ぶ家電のメリットは?| NTTファシリティーズ
・カンタンにできる家電の節約術をご紹介! テレビ&掃除機編【SDGs学生団体オススメ節約術シリーズ】|千葉商科大学
・SDGsの特定と達成への貢献|日立グローバルライフソリューションズ株式会社