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企業・団体事例

ごみを生み出さない社会へ|ゼロ・ウェイスト・ジャパンの取り組み

ごみ問題が深刻になっています。

日本では年間4,167万トンのごみが排出されています。東京ドーム約112杯分の換算です。1人1日当たりのごみ排出量は901グラム。(※1)

ごみ問題は次のような点で課題になっています。

  • ごみから出る有害ガスや悪臭による公衆衛生問題
  • ごみ処理にかかるコストの増加
  • ごみの焼却時に温室効果ガスが排出、温暖化の進行
  • ごみの埋立地不足

ごみの増加は環境にも負荷をかけるだけでなく、ごみ処理のコストが上がると税金が上がる可能性があるなど私たちの生活にも影響するでしょう。

ゼロ・ウェイスト・ジャパンは、ごみをゼロにする活動”ゼロ・ウェイスト”を企業や行政と共に推進しています。ゼロ・ウェイスト・ジャパンの活動を具体的な事例を交えながらご紹介します。

ゼロ・ウェイストとは?

ゼロ・ウェイストとはごみをゼロにすることを目標にした活動。リサイクルなどの資源再生に加えて、そもそもごみを出さないための取組も重要です。

例えば次の方法もゼロ・ウェイストな取組と言えます。

  • 生ごみをコンポストに入れて、畑の肥料として使う。
  • エコバッグを携帯し、買い物時に袋をもらわない。
  • 着なくなった服は人に譲ったり、フリーマーケットで売ったりする。
  • 使い捨てのラップは使わず、洗って使いまわせるエコラップを使用する。

エコバッグ携帯など、日常のちょっとした工夫がゼロ・ウェイストにつながります。現在、個人、家庭、企業でゼロ・ウェイストの意識が広がっているのです。

ゼロ・ウェイスト・ジャパンとは? 

ゼロ・ウェイスト・ジャパンは企業や行政がゼロ・ウェイストを実践できるような仕組みづくりのサポート、認証事業などを行っています。

ゼロ・ウェイストの導入を検討している自治体に対して、各地域に合わせたスキームを提案しています。ゼロ・ウェイストの勉強会や、ゲームを通じた学習機会などを実施することから始め、調査や計画策定、プロジェクトの実装に伴走します。

企業に対しては、店舗・施設・サービス・商品開発でゼロ・ウェイストに向けたコンサルテーションや研修を行っています。

ゼロ・ウェイスト認証

企業へのアプローチの一つとして「ゼロ・ウェイスト認証」があります。ゼロ・ウェイスト認証の目標は、ゼロ・ウェイストに取り組んでいる事業者が広く評価され、ブランド価値に繋がること。

認証は、「飲食店向け」「アパレルストア向け」「コワーキング・シェアオフィス向け」の3つの種類があり、各業種に合わせた認証項目が設定されています。例えば「飲食店向け」には次のような項目があります。

  • 地域の食材を活用し、地産地消に努め、ごみの発生抑制に取り組んでいる。
  • 食材や資材の調達において、ごみの発生抑制に取り組んでいる。
  • おしぼり等の無料サービスにおいて、ごみの発生抑制に取り組んでいる。
  • 利用者が食器や容器などの代用品を持ち込むことで、ごみの発生抑制につながる仕組みを導入・周知している。
  • 利用者がごみの削減あるいは分別に取り組める工夫をしている。
  • 再利用を通じ地域内のごみの発生抑制・資源循環に取り組んでいる。
  • 生産や流通の過程で通常は破棄されるような食材を活用している。
  • 調理方法の工夫や食材調達の工夫などにより、そもそもロスを出さないようにする仕組みがある。 など

 (※2)

ゼロ・ウェイスト・ジャパンの審査員が店舗を訪問し、上記の項目を確認後、審査を行います。審査に通過した場合は、認定証と店頭掲示用のステッカーが事業者に送られます。

ゼロ・ウェイスト認証の流れを通して得られる企業のメリットは次の通りです。

  • ごみの削減のアドバイスが受けられる。
  • 社員にゼロ・ウェイストの教育ができる。
  • ゼロ・ウェイストの価値に共感した同業者との交流機会が増える。
  • ゼロ・ウェイストへの取り組みがブランド価値になる。
  • ゼロ・ウェイストやサステナビリティに関心の高い顧客層の獲得に繋がる。

ごみの削減だけでなく、さまざまな付加価値が生まれるでしょう。

〈取組事例〉島根県雲南市・ゼロ・ウェイストの仕組みづくり

行政との取り組みをご紹介します。まずは島根県雲南市でのゼロ・ウェイストの仕組みづくりです。

雲南市は2022年に脱炭素宣言を表明し、温室効果ガスの削減に取り組んでいます。宣言以前からゼロ・ウェイスト・ジャパンは雲南市においてゼロ・ウェイストの取組検討に伴走しており、2022年夏には具体的な施策として市内全域でコンポストの普及と導入を行いました。

コンポストとは、家庭から出る生ごみなどを、微生物の力で分解・発酵させて堆肥を作ること。捨てられるはずだったごみが、堆肥として活用でき、今注目を集めています。また、堆肥として活用せずとも、燃やすより土にかえすよう処理することも生ごみとの付き合いにおいて大事な一歩です。

ごみをできるだけ発生させないことは、ごみの焼却施設での温室効果ガスの発生を抑制します。さらに焼却施設へかけるコスト削減にも繋がるのです。

雲南市には30の自主組織があり、それぞれに交流センターがあります。それぞれのセンターで地域の方たちとゼロ・ウェイスト・ジャパンのスタッフたちでコンポストを作成、設置。地域の方が生ごみをコンポストに持ち込んで、生ごみを処理できる体制を整えました。関心を持ってくれた方には、自宅でのコンポストの作成と設置、サポートを半年以上にわたって実施。さらにセンターで勉強会や、ゲームを通じてゼロ・ウェイストを理解するワークショップを行い、ごみ削減への理解を深める活動を行いました。

まとめ

企業や行政と共にごみをゼロにする取り組みを行っているゼロ・ウェイスト・ジャパン。企業の社員や地域住民と一丸となり、活動しているのが印象的でした。

お店で地産地消の食材を使ったり、家庭でコンポストを活用したり、小さな実践の積み重ねが社会全体を変えることに繋がります。企業やまちぐるみで推進すると、ゼロ・ウェイストの流れが加速するでしょう。ぜひみなさんも身近でできることから始めてみてください。

【参照】
※1  一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和2年度)について | 報道発表資料 | 環境省
※2 ZERO WASTE JAPAN

  • 記事を書いたライター
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エシカルライター。南米エクアドルで女性の自立支援を行うNGOへ訪問し、現地の女性たちとの交流をきっかけにフェアトレードを仕事にすると決意。帰国後フェアトレード商品を扱うアパレル雑貨店で勤務し、店長を経験する。店舗でできることの限界を感じ、ライターに転身。「エシカル消費を広める。」をモットーに活動中。

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