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学生団体

環境問題と向き合う大学生たち、学生団体環境ロドリゲスの活動とその挑戦とは?

早稲田大学を中心とした学生が、多様なテーマで環境問題の解決に挑戦する「学生団体環境ロドリゲス」。初代幹事長が感じた学生の環境活動の不足をきっかけに、1997年に設立され、その名前の由来や活動内容、団体のビジョンやミッションまで、さまざまな側面から環境ロドリゲスの魅力を探ります。
今回は、環境ロドリゲス幹事メンバーである早稲田大学の2年生の4名、日昔さん、矢野さん、江村さん、滝沢さんにMIRASUS編集部がお話を聞きました。

「環境ロドリゲス」設立の経緯

―団体の設立年、設立目的、立ち上げの経緯を教えてください。

環境ロドリゲスの初代幹事長は、1997年のCOP3/京都会議に参加した際、環境問題を中心とした調査や提言を行いました。しかし、その場において早稲田の学生の活動がほとんど見られなかったことに驚き、学生の影響力とマネジメント能力の重要性を再認識しました。

この経験から、「早稲田の学生が主体となり、ローカルな現場での活動を通して環境問題の解決に取り組む、社会性のあるNPOを作りたい」という思いを持ち、それが1997年12月4日の環境ロドリゲス設立のきっかけとなりました。

―「環境ロドリゲス」という団体名の由来を教えてください。

「環境ロドリゲス」の名前は、インド洋に浮かぶロドリゲス島から取られています。かつてこの島には宝島の伝説があり、多くの人々が財宝を探しに訪れましたが、見つけることはできませんでした。しかし、絶滅危機に瀕する生物の調査中、ドードー鳥の一種がこの島で生息していることが判明しました。この発見から、真の宝は金銀の財宝ではなく、島の豊かな自然そのものであるとの考えが生まれ、この価値ある自然を次世代に伝える意味を込めてこの名前が選ばれました。

団体のビジョン・ミッションを教えてください。

我々の団体の理念は「学生が主体となって、多様なアプローチから環境問題の解決に貢献する」です。

学生を中心に環境問題を解決することを目指しています。また、私たちのビジョンは、環境ボランティア活動を通じて、環境について考え行動できる人を増やすことです。そして、私たちの活動を通して、より多くの人々に環境問題への理解を深めてもらい、一緒に環境問題の解決に取り組んでいくことが私たちのミッションです。

具体的な活動内容

現在の主な活動を教えてください。 

我々の団体は「環境×〇〇」をテーマに7つの企画に分かれて活動をしています。

現在の企画は以下の通りです。

・「環境×里山」のやまなび
高尾の森や長柄町などを拠点に里山の保全活動を行っています。

・「環境×海」のうみさんぽ
荒川や葛西海浜公園でのゴミ拾いや、千葉県香取市での外来植物の駆除などを行い、水辺の環境保全に取り組んでいます。

・「環境×商品開発」のRe-Cover
ごみとして捨てられてしまう廃材を取り入れた商品を開発・普及させ、ごみ問題の解決に貢献します。

・「環境×地域活性」のREC
佐渡島へ行き、地域の方々とのコミュニケーションを図りながら、地域の魅力を学生に広めて地域活性化を目指します。

・「環境×教育」のecoSMILE
イベント出展を通して、子どもたちに環境に関する事柄や環境問題について、楽しみながらわかりやすく教える活動をしています。

・「環境×早稲田」のえこのわぐま
早稲田祭など早稲田の行事でのゴミ分別指導などの活動を行っています。

・「環境×キャリア」のecoNEXT
環境に関わる企業の方にインタビューをして、記事を発信する活動をしています。

また、企画の垣根を越えた合宿やイベントも実施しています。

本当に様々な活動をされてるんですね!まずその中で「環境×里山」やまなびの活動をもっと詳しく教えてください。

はい。里山は人々の活動によって維持される自然の形態を指します。古くから人々は里山と共生してきました。やまなびの活動は、高尾の森や長柄町を拠点として、里山の保全活動やフィールドワークを実施しています。活動は、既存の活動の中からメンバーのやりたい内容のものを選んで参加したり、他の団体と協力して実施したりしており、結果として得られた知識や経験をSNSで発信しています。これまでの活動としては、ログハウスづくりや、里山でのジャガイモ栽培、子供向けのイベントなども行ってきました。

―なるほど!「環境×海」うみさんぽの活動はいかがですか?

2019年夏に立ち上げられたうみさんぽは、様々な海洋環境問題に学生として取り組む企画です。日本は海洋国であるため、海との共生が重要と考えています。具体的には、荒川や葛西海浜公園でのゴミ拾いや、千葉県香取市での外来植物の駆除など、海や水辺の環境保全活動を行っています。そのほか、他団体さんと一緒にビーチクリーンイベントを実施したり、活動を楽しくするために、メンバー同士でゲームや小さな実験を行うなど、自由な発想で取り組んでいます。

―すごく楽しそうですね!「環境×商品開発」のRe-Coverでは商品を実際に作ったりしてるんですか? 

Re-Coverの活動は実は歴史が長く2012年に立ち上げられた企画で、本来捨てられる運命にあったものを利用して新しい商品を開発しています。この活動の背後には「資源循環型社会実現のため、再生素材の普及に努める」という強い想いがあります。

普段の生活や提携している企業からの廃棄物や余剰材料を使い、サステナビリティの観点から新たな商品を生み出しています。これにより、環境への意識を高めるとともに、資源の再利用を促進しています。

Re-Coverの主な製品としては、以下のようなものがあります:

  • ターポリンというプラスチック材料から製作されたブックカバー
  • 宮城県南三陸町産の鮭の鱗を利用したアクセサリー
  • カスタネットの木の廃材から作成された箸置きやカレンダー

さらに、これらの主要製品以外にも、めかぶの粘液を使用したスムージー、再生ポリカーボネート(プラスチック)から作られたiPhone用のケース、不要となった布から作られた布製品など、さまざまなアイテムを開発・製造してきました。

これらの製品は、理工展(早稲田理工学部の学園祭)をはじめとする様々なイベントでの販売を通じて、来場者に環境問題への関心を持ってもらう契機として提供しています。

現在のメンバー数と組織構成を教えてください。

つい先日代替わりがあり、一番上の学年のメンバーが団体卒業となり、今年10月時点で85名が所属し、早稲田大学で最大規模の環境ボランティアサークルとなっています。
幹事長、副幹事長、会計から幹事メンバーが構成され、そのもとに広報などを担当する領域と、各テーマごとに企画が存在しています。領域はSNS運用やサークル内の定期刊行物を作成しています。
早稲田生が7割ぐらいを占めていますが、他大学の方ももちろん歓迎です。

団体に入会する学生の主な志望動機はどんなことが挙げられますか?

入会を志望する理由は多数あります。例えば、ボランティアがやりたい人、環境問題に興味がある人、こどもが好きな人、自然が好きな人、友達と一緒に入った人、居心地が良いと感じて入った人など、入会する学生の動機は人それぞれです。サークルの雰囲気や活動内容に魅力を感じて他大学から来ている人も多くいます。

団体活動の特徴とは?

―ロドリゲスならではの何かユニークな特徴はありますか?

ロドリゲスのユニークな特徴は「多様なアプローチから環境問題の解決に貢献する」という理念のもと、異なる7テーマの企画に分かれて活動をすることで、メンバーがそれぞれ自分の興味ある分野から環境問題解決へのアプローチができることがこのサークルの特徴です。メンバーは7つの企画のうち、自らの興味のある企画に所属することができます。2つ以上の企画に所属することも可能で、最近では複数の企画に所属するメンバーも増えています。

里山や海といった自然分野から、商品開発や教育、地域活性といった社会分野まで幅広くカバーしているため、様々な気づきや発見を得ることができたり、多方面の方々と関わることができるのは環境ロドリゲスの大きな強みです。

活動を行う中でのやりがいを教えてください。

環境ロドリゲスの活動の大きな目標の1つにイベント出展があります。

日々のミーティングなど一生懸命に準備し、イベントを成功させることができたときは、喜びと達成感があふれる瞬間です。そして、その喜びを仲間と共有するのが、この活動の醍醐味です。また、活動中に参加者や外部の方からの感謝の言葉をいただく場面が多くあります。この感謝の言葉1つ1つに、「やってよかった」と熱い気持ちで胸がいっぱいになります。

確かに、企画書の作成や提出などの事務作業、モチベーションに差があるメンバーとのコミュニケーション、イベント当日のトラブル対処など苦労することも多々あります。それでも、大変なことがたくさんある分、成し遂げた後の「やりがい」が大きく、何物にも代えがたいものです。

 最後に、この環境ロドリゲスの活動を通して学びになったこと、新たな気づきなどがあれば教えてください。

団体活動を通じたさまざまな経験のおかげで、新しい挑戦への心理的ハードルがだんたんと低く感じられるようになり、以前よりも物事に積極的に取り組めるようになったと感じています。

またボランティア活動を実際に行ってみることで、普段私たちが気に留めなかったゴミ問題を目の当たりにしました。活動を始める前だと、ゴミが落ちていてもきっと誰かが拾ってくれるから大丈夫と思ってしまっていたことがありましたが、今は自分ごとになり考え方が完全に変わりました。

さらに環境の整備活動を通じて、普段私たちが何気なく利用している公園や緑地が、多くの人々の手によって守られていることを知ることができました。

―今回はお話を聞かせていただきありがとうございました。

▼ 今回活動をご紹介した「学生団体 環境ロドリゲス」のページはこちら
ホームページ:https://www.rodorigues.com/
Instagram:https://www.instagram.com/er_rodo/
X(旧Twitter):https://twitter.com/ER_rodo/

 

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