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移民の犯罪について、移民が増えると犯罪が増えるというのは本当?

移民による犯罪は日本だけでなく、ヨーロッパやアメリカなどでもニュースになっています。

そういったニュースが報じられるたびに、移民の受け入れを反対する声が上がります。

しかし、移民と犯罪の関連性は本当にあるのでしょうか。今回は、移民の犯罪について解説いたします。

移民とは

移民とは
移民とは、母国を離れて他国に永住するつもりで滞在している人のことです。

国際移住機関(IOM)では、次のように定義されています。

・本人の法的地位や移動の自発性、理由、滞在期間にかかわらず、本来の居住地を離れて、国境を越えるか、一国内で移動している、または移動したあらゆる人

この定義が移民の基準として考えられており、難民とは異なります。

移民は元の居住地を離れ、国境を越えて移動した様々な人を指しますが、その中でも紛争や迫害などの理由で移動を強制させられた人を国内避難民や難民と呼びます。

このように、移民と難民は似て非なるものです。

移民が増えている理由としては、主に求職や貧困などがあります。
元々生活していた母国では生きていけないため、経済的に豊かな国や地域へと移住して、そこで職に就いて貧困から抜け出そうとするのです。

そして、近年こういった背景によって移住してきた移民による犯罪が問題になっています。

移民による犯罪

移民による犯罪
もちろん一部の人が起こしているため、一概に移民が悪いという訳ではありませんが、移民による犯罪が問題視されているのは事実です。

これまで日本政府は移民の受け入れに慎重な姿勢を示していましたが、少子高齢化に伴い、移民を積極的に受け入れるようになりました。
移民の数が増えたことで、移民による犯罪が今まで以上に目立ちやすくなっているという背景もあるでしょう。

具体的には、次のような犯罪が起きています。

窃盗

窃盗とは、他人の財物をその人の意思に反して自己の占有下に置くことにより成立する犯罪のことです。

窃盗は、未遂の場合でも処罰されます。
窃盗の刑罰は、”10年以下の懲役又は50万円以下の罰金”です。

具体的にどういった刑罰になるかについては、事件の大きさや前科の有無などによって処分の内容が決定されます。

常習的に行う人の場合は、通常の窃盗よりも重い3年以上の懲役に処せられることがあります。

生活が苦しいという理由で窃盗を行う場合が多いため、移民の最低限の生活を保証する制度を作る必要があります。

文書偽造

移民による文書偽造も問題になっています。
文書偽造は、公文書偽造と私文書偽造に分けられます。

・公文書とは、健康保険証や運転免許証、戸籍謄本などといった役所で作成される文書のことです。
・私文書とは、申込書や誓約書、契約書など公文書以外の文書によって、権利や義務などを証明する文書のことです。

正式な滞在許可を持っていない移民が、文書偽造を行い、違法な形で労働するというケースが増えています。

薬物関連

移民による薬物関連の犯罪も問題です。

薬物関連の犯罪も、生活が苦しいという理由によるものが多いです。

本当に移民が増えると犯罪が増えるのか?

移民が増えると犯罪が増えるのか
移民による犯罪が問題視されていますが、移民が増えると本当に犯罪が増えるのでしょうか。

法務省の犯罪統計によると、2017年度における日本国内の移民に不法残留者を足した人数の犯罪率は0.4パーセントです。
これは、総人口における一般刑法検挙人員数割合の0.2パーセントよりも多くなっています。

一見、移民の犯罪が日本国籍者よりも多いように見えますが、簡単に結論を出すことは難しいです。

そもそも、移民と日本国民では人口の構成が異なります。

移民には犯罪を起こす確率が高いと言われている男性や若年層が日本国籍者よりも多いため、上記のような数字のデータを理由に移民が犯罪を起こしやすいと断言することはできません。

犯罪を行うのは日本人でも移民でも一部の人ですが、犯罪はニュースになりやすく、多くの人の注目を集めます。

ニュースで報道される場合、日本人による犯罪は単に犯罪の内容が伝えられるだけですが、移民による犯罪は国籍や外国人であることが強調され、移民だから犯罪を起こしたというような印象付けをされることが多々あります。

しかし、これは「移民はよそ者である」という日本人の根底にある排他意識が問題なのかもしれません。

移民だから犯罪を起こすのではなく、低賃金で重労働を強いられ、経済状況が悪化したことで犯罪に手を染めてしまう、というのが正しいでしょう。

これは移民に限った話ではなく、経済的に厳しい環境にいる人であれば、誰もが犯罪を起こしてしまう可能性があります。

移民として日本に来る人は本来、仕事をするために来ているため就労意欲が高く、犯罪をするようなタイプではありません。
特に近年は若年層の移民が多く、少子高齢化が進む日本にとって移民は大切な現役世代の一人なのです。

移民は犯罪を起こすというステレオタイプは捨てなければなりません。

移民と共に暮らしていくためには

移民と共に暮らしていくためには
移民と共に暮らしていくためには、様々なことが必要です。

日本政府は今まで移民を受け入れた後の統合政策を整備せず、移民を放置してきました。
本来は国が予算を出して行うべき日本語習得のための教育は、ボランティアによって行われてきました。

日本で暮らすためには、日本語能力は必須です。
日本語ができないというだけで、意欲や能力があっても生きていくことが難しくなります。

移民が日本社会に適応できるように、日本語習得の機会を増やす必要があります。

日本語教育を行うだけでなく、移民と直接関わることも大切です。コミュニケーションは何よりも重要なものです。
移民も日本国民の一人であるという意識を持ち、接していきましょう。

また、移民と共に暮らしていくためには、移民とどのように接するかだけでなく、雇用形態の見直しや、労働力が不足している産業をどうするのかなど、より広い観点で考えることが必要です。

これまでの日本では、労働力が不足する産業で短期的に埋め合わせとして移民を受け入れていました。
しかし、そのような形で移民を雇用していては、根本的な問題を解決することはできません。

これからは、日本語教育や雇用形態など、様々な課題をしっかりと認識し、一つずつ丁寧に改善していくべきなのではないでしょうか。

まとめ

まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は移民と犯罪の関連事情について解説しました。

上記でご説明したように、移民だから犯罪を犯しやすいというのは一部の偏った意見であり、しっかりと事実を認識しなければいけません。

そして、移民の労働環境などにも目を向けて、移民と共に暮らしていくためには、私たち一人一人が問題意識を持つことが大切です。

一部の意見を聞いて偏見を持つのではなく、移民と共存し、多様性がある社会を作っていくことが、今後は求められるでしょう。

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