SDGs企業事例

あのミートボールも?イケア独自のサステナブル戦略とは

スウェーデン生まれの家具・生活用品を販売するイケア。
思わず目を引かれる青地に黄色の文字で「IKEA」と書かれた大きな看板を、ご覧になったことがあるのではないでしょうか。

イケアの商品は、北欧ならではの高いデザイン性や、大型の家具からかゆいところに手が届く便利アイテムまで、豊富な品揃えが魅力です。
さらに、価格もリーズナブルなため、世界中で支持されています。

日本では、もともと郊外に大型店舗を構えての営業が一般的でしたが、最近では単独世帯の若者をターゲットにした都市型店舗も出現。
新たな顧客層をしっかりと掴んでいます。

そんな言わずと知れた人気店イケアですが、近年サステナビリティの取り組みにも非常に注力していることをご存知ですか?

今回は、イケア独自のサステナブル戦略に基づいた、具体的な取り組み事例をご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!

イケアのサステナブル戦略

イケアのサステナブル戦略

現在イケアは全世界で500以上の店舗を構え、21万7,000人もの従業員数(※)を抱えるビッグビジネスを展開しています。
(※)厳密にはイケアはフランチャイズシステムを導入していますが、イケアで働く全てのメンバーをコワーカーと呼んでいます。

商品の製造や供給にあたっても、そのサプライヤーの数は約1,600と、イケアを取り巻くステークホルダーは非常に多く存在します。

こうしたイケアに関わる全員が当事者と言える緊急の社会課題を解決するため、イケアではSDGsとリンクした2030年までに達成すべき目標を掲げています。

特に、「ピープル・アンド・プラネット・ポジティブ」戦略を通じたビジネスモデルの変革を進行中
金銭的な余裕が無い人であっても、健康的でサステナブルな暮らしを無理なく手に入れられる世界を目指しているのです。

ピープル・アンド・プラネット・ポジティブ戦略では、3つの課題を重点領域とし、以下のようなアクションにつなげています。

①持続不可能な消費:健康的でサステナブルな暮らし
・人々がより健康的でサステナブルな暮らしをするように促し、実現する
・サーキュラー(循環型)でサステナブルな消費を促進する
・より快適な毎日を生み出すための社会的ムーブメントをつくる
②気候変動:サーキュラー&クライメートポジティブ
・サーキュラービジネス(循環型ビジネス)への転換を図る
・クライメートポジティブを実現する
・資源の再生、生態系の保護、生物多様性の改善に寄与する
③不平等:公平性とインクルージョン
・イケアのバリューチェーン全体で、適切で有意義な仕事の提供とサポートを行う
・インクルーシブなビジネスを目指す
・イクオリティ(平等性)の促進に努める

イケアの取り組み

イケアの取り組み

イケアでは、ピープル・アンド・プラネット・ポジティブ戦略に基づき、各分野でサステナブルな取り組みを行なっています。

その中でも今回は、「素材」と「食」にスポットを当て、具体事例をご紹介します。

取り組み①:素材

イケアの家具には、木材、綿、ウール、天然繊維、スクラップ、複合材、プラスチック、竹など、数多くの素材が使用されています。

各素材について、栽培方法や原料調達などを工夫し、環境負荷を極限まで軽減しています。

木材へのこだわり

デザインや品質、環境の観点で優れた木材は、素材の中でも特に重要です。

イケアでは「責任ある調達」をキーワードに、木材に関してさまざまな取り組みを推進中。
例えば、FSC(森林管理協議会)と協力し、森林の劣化や破壊を防ぐ森林管理を行なったり、WWFと共同で違法伐採の防止に向けたプロジェクトをサポートしたりと、幅広い活動を行なっています。

また、家具に使用する木材も、FSC認定材やリサイクル材を使用するという高い採用基準を設けており、責任を持って調達された木材の使用量を増やしています。

プラスチックへのこだわり

プラスチックは、強度や耐久性に優れ、軽量で用途が広く、低コストであることから、非常に使い勝手の良い素材です。
しかし一方で、廃棄方法によっては環境に与える影響も大きく、課題も多くあります。

プラスチック問題は、使用量や廃棄量が注目されがちですが、イケアの考えの根底には企業活動のあらゆる側面において循環型を目指すという「循環型」の概念があります。

プラスチック素材に限らず、リサイクル素材の用途を新規拡大させていくことも大切なミッションであり、循環型ビジネスを実現する先駆者として、他社が追随する業界全体の流れを生み出すことを目指しているのです。

例えば、製品に使用するプラスチックを2030年までに全て再生可能な素材かリサイクル素材にする目標を掲げ、使い捨てのプラスチック製品の廃止や、持続可能なプラスチックを使用した製品を拡充。
プレートやカップなどの生活用品アイテムへの使い捨てプラスチック使用を廃止したり、イケアレストラン・ビストロ・カフェなどで使われていた使い捨てプラスチック製品もよりサステナブルなものに変更したりしています。

また、海洋プラスチックから作ったクッションカバーやトートバック、テーブルクロスや、リサイクルプラスチックを使ったドアマットなども販売。

素材の魅力だけではなく、デザイン性も非常に高い商品ばかりです。

取り組み②:食品

イケアは家具の販売のほか、フードビジネスも展開しているのをご存知ですか?

イケアレストランやビストロ、スウェーデンフードマーケットで提供しているメニューや商品についても、サステナブルな取り組みを積極的に進めています。

例えば、責任ある方法で調達したコーヒー豆を使用したコーヒーや、オーガニック認証を取得したチョコレートなど、厳選し材料で作ったサステナブルで健康にも良い商品を販売しています。

一方、最近ではベジフードを用いたオリジナルメニューも開発しています。
肉よりも製造過程で二酸化炭素を排出しない植物性食品に注目し、従来のホットドッグに代わる「ベジドッグ」も誕生したのだそう。

また、イケアレストランで大人気のミートボールも、ヒヨコ豆、グリーンピース、にんじん、ピーマン、トウモロコシ、ケールといった野菜からできた「ベジボール」に生まれ変わりました。

「ベジボール」の二酸化炭素排出量は、なんとミートボールの15分の1なんだとか。
美味しさはそのままに、手軽にサステナブルな食事ができます。

参照元:毎日をサステナブルに|イケアHP

まとめ

まとめ

今回は、イケアのサステナブルへの取り組みについて、具体的な事例を交えながらご紹介しました。

イケアがここまで積極的にサステナブルを推進することができている背景の一つでもありますが、実はイケアには、社内にCSO(Chief Sustainability Officer)というポジションが存在します。

このことはまさに、イケアにとってサステナブルの取り組みは、トレンドに乗った一過性のものではなく、今後のビジネス戦略として重要な役割を果たしている表れとも言えるでしょう。

イケアをはじめとした企業の先進的な取り組みは、他の企業のあり方や私たち消費者の生活や考え方に大きな影響を与えます。

私たちもできるところから、サステナブルな社会の実現に向けて一歩一歩進んでいきましょう。

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