地球温暖化を食い止めるためには、温室効果ガスの削減が必要です。
温室効果ガスとは、主にCO2をさします。
CO2を削減するにはどうすれば良いのでしょうか?
個人にできることはあるのでしょうか?
本記事では、『温室効果ガスの削減のために私たちができる9つのこと』について解説していきます。
温室効果ガスの削減のために私たちができる9つのこと
温室効果ガスを削減するためには、温室効果ガスをできるだけ出さない対策と温室効果ガスを吸収するための対策の2つを実施することが大切です。
今回は個人でもできる9つのことを紹介していきます。
温室効果ガスをできるだけ出さない対策
温室効果ガスをできるだけ出さない対策として、私たちにできることをご紹介します。
・電力の省エネに努める
・水を大切に使う
・徒歩や自転車で移動、電車やバスなどの公共交通機関を使う
・アイドリングストップ、安全運転をする
・マイバックを使う
・電力会社を選ぶ
・太陽光パネルを設置する
ひとつひとつは小さな取り組みですが、それを地球上の人々が積み上げれば大きな力になります。
それぞれを解説していきます。
1.電力の省エネに努める
電力消費を抑えて、できるだけ省エネに努めることでCO2の削減ができます。
なぜなら、日本の電力の多くは火力発電に頼っているため、電力の使用を抑えれば結果的に発電のために排出するCO2を削減することができるからです。
図1:日本全体の電源構成(2020年速報) 出所:電力調査統計などよりISEP作成
参照元:2020年の自然エネルギー電力の割合(暦年速報)|isep環境エネルギー政策研究所
日本の電力はおよそ75%を火力発電に頼っています。
水力や太陽光といった再生可能エネルギーの使用も増えていますが、火力発電の依存度が高いです。
原子力発電の再稼働が難しい状況の中では、火力発電に頼らざるを得ないのが日本の現状です。
電気を節約することが、火力発電で発するCO2の削減に直結します。
下記のような対策をして、無駄な電気を使わないように心がけることが大切です。
・エアコン使用時、夏の室内温度は28度、冬は20度を目安にする
・電化製品は、なるべく主電源を切ったり、コンセントを抜く
・照明やテレビのつけっぱなしをやめる
・温水洗浄便座のフタをしめる
・古い冷蔵庫やエアコンを買い替える
・LED電球に買い替える
2.水を大切に使う
水道水を作るための浄水には、大きな電力を必要とします。
水道管を使って水道水を送るのにも、下水を処理するためにも電力を利用しています。
水を使えば使うほど、電力消費が大きくなります。
電力消費が大きくなると、火力発電所のCO2排出が増えてしまいます。
シャワーやお風呂を使えば、同時にガスや電気などのエネルギーを使います。
水をだしっぱなしにしたり、必要以上に蛇口を開かずに、できるだけ水を節約しましょう。
3.徒歩や自転車で移動、電車やバスなどの公共交通機関を使う
自動車をなるべく使わないことでCO2の削減ができます。
すこしの距離なら、できるだけ歩きましょう。
自転車もCO2を発しないエコな乗り物です。
遠くに出かける際は、電車やバスの利用を検討しましょう。
街中に走る自動車が減れば、渋滞も減るので、CO2の削減になります。
4.アイドリングストップ、安全運転をする
自動車に乗るときは、できるだけアイドリングをしないようにしましょう。
駐車場や休憩中はエンジンを切ります。
また、安全運転をすることでガソリン消費を減らせるので、CO2の発生も抑えることができます。
事故が減れば、事故に伴う渋滞も無くなり、CO2発生を抑えることができます。
5.マイバックを使う
買い物ではマイバックを使いましょう。
レジ袋を作ったり、処分したりするのには大量のCO2が発生してしまいます。
また、風で飛ばされたレジ袋が川に流れ、海に行くと海洋プラスチックごみとなったり、海の生き物がエサと間違えて食べてしまいます。
マイバックを使うことで、地球のごみ問題削減にも貢献することができます。
6.電力会社を選ぶ
水力、風力、太陽光といった再生可能エネルギーを使った電力会社を選ぶことができます。
火力発電による電力を選ばないことで、CO2削減に貢献できます。
電力会社の切り替えについては、下記を参考にしてください。
参照元:電力を切り替えるには?|経済産業省資源エネルギー庁
7.太陽光パネルを設置する
自宅の屋根などに太陽光パネルを設置することで、CO2を発生させずに電力を作ることができます。
太陽光パネルの価格が下がっていますので、設置コストも安く済むようになっています。
参照元:令和2年度の調達価格等に関する意見(案)|調達価格等算定委員会
ここまでは、温室効果ガスをできるだけ出さない対策について紹介しました。
次は温室効果ガスを吸収するための対策をご紹介します。
温室効果ガスを吸収するための対策
温室効果ガスであるCO2は、森林の回復によって吸収することができます。
そのため、以下の取り組みも温室効果ガスの削減には有効です。
・植物を育てる
・緑化の募金をする
それぞれを解説していきます。
8.植物を育てる
家庭や職場、学校などで植物を育てることで、CO2の吸収を促進することができます。
緑が増えれば、ヒートアイランド現象も和らげることができ、電力消費を抑えることができます。
森林が減少してしまうとCO2が吸収できなくなり、温室効果ガスの増加を加速させてしまいます。
参照元:世界の森林と保全方法|フォレストパートナーシップ・プラットホーム
世界中で森林減少が進んでいるので、CO2排出量も増え続けています。
9.緑化の募金をする
緑化を推進する団体に寄付をすることで、CO2の吸収に貢献できます。
一人ひとりの寄付額は小さいものでも、多くの人の寄付が集まれば大きな力になります。
例えば、一般社団法人 国土緑化推進機構の『緑の募金』に協力することで緑化を推進することができます。
参照元:緑の募金HP
まとめ 温室効果ガスの削減のためにできることはたくさんある
今回は、温室効果ガスの削減のためにできることについて解説しました。
・電力の省エネに努める
・水を大切に使う
・徒歩や自転車で移動、電車やバスなどの公共交通機関を使う
・アイドリングストップ、安全運転をする
・マイバックを使う
・電力会社を選ぶ
・太陽光パネルを設置する
・植物を育てる
・緑化の募金をする
個人ができることは、とても小さなことです。
地球温暖化を食い止めるには、あまりにもちっぽけなことで、バカらしく感じるかもしれません。
しかし、現在の地球には78億7500万人もの人が住んでいます。
つまり、1人がレジ袋1枚を削減するだけでも78億7500万枚のレジ袋が削減できます。
1リットルの水を節約するだけで、78億7500万リットルの水が節約できます。
無駄な電気を1W減らすだけで、78億7500万Wの電力を節約できます。
CO2削減のためにできることは、小さな努力を積み上げることです。
スイッチをこまめに切る、水を無駄に流さない、こういったすぐにできることから、温室効果ガスの削減を始めてみませんか?