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陸の豊かさも守ろう

アフリカの砂漠化問題。その原因と対策についてご紹介

「砂漠化」とは国際的に『乾燥地域、半乾燥地域、乾燥半湿潤地域における気候上の変動や人間活動を含むさまざまな要素に起因する土地の劣化』と定義されています。平たく言えば、もともとは砂漠ではなかった場所が不毛の土地(砂漠)に変化していくことです。この砂漠化問題はSDGs(持続可能な開発目標)の15番目のゴール「陸の豊かさを守ろう」の中の課題の一つとして挙げられており、世界的に様々な取り組みが行われています。砂漠化問題は広い地域で起こっている問題ですが、特にアフリカ大陸、サブサハラ地帯での影響が大きく、速やかな対策が必要となっています。本記事では、アフリカの砂漠化問題にフォーカスをあて、現状と背景となる原因、そして砂漠化対策のための取り組み例をご紹介します。

アフリカの砂漠化の現状

 アフリカの砂漠化の現状アフリカ大陸は、気候変動の影響をもっとも受けるといわれています。 とくに、サハラ砂漠以南のサブサハラ地域への影響は顕著です。 洪水や豪雨の頻度も増えていますが、砂漠化や干ばつも増加し深刻化しています。アフリカ大陸はそもそも3分の2程度が乾燥・半乾燥地域にあたり、これらの地域のうち4分の3は砂漠化や土地の干ばつなど、荒廃が始まっています。アフリカ大陸では人口の増加スピードも目覚ましく、荒廃した土地で食糧を確保するために新たに森林伐採をして農業を始める、井戸を掘って生活をするなどの人間活動が土地をさらに弱めることになり、悪循環を生んでしまっているのが現状です。

アフリカの砂漠化の原因

砂漠化の原因人間活動が土地を弱めている、と言いましたが、それは一部の原因にすぎません。それでは、具体的にどのようなことが砂漠化の原因となっているのでしょうか。砂漠化の原因は大別して自然・気候的要因と社会・人為的要因に分けることができます。

自然・気候的要因

自然・気候的要因というのは、地球規模で起きている長期的な気候変動や、短期的で極地に見られる干ばつや乾燥など、気候の通常のリズムの範囲内での変動のことを言います。地球規模での気候変動による砂漠化は二酸化炭素量の上昇や、地球温暖化、森林破壊など様々なものが要因であると考えられていますが、明確な関係性は未だ研究をされている中です。サハラ砂漠は大昔は緑に覆われていた、という言い伝えがあります。 しかし、繰り返す大規模な干ばつのなかで、現在サハラ砂漠は世界最大の砂漠地帯となり、たとえオアシスでも年間降水量が20mm程となってしまったのです。

社会・人為的要因

社会・人為的要因とは、人間や人間の生活による様々な活動による変動のことを言います。代表的には、過農耕(開墾と耕作のしすぎ)、過放牧(ヤギやヒツジなどの飼いすぎ)、過剰採取(木の切りすぎ)が挙げられます。 こういった自然の許容範囲を超える人間活動により、砂漠化問題は深刻化してしまったのです。そしてまた、それらの根本原因には、経済・政治の不安定、貧困、人口増加などの社会的な問題があることも理解しなければいけません。

アフリカの砂漠化が生む悪循環

砂漠化が生む悪循環 先述した要因が砂漠化を起こすことで、さらなる悪循環を生んでいます。

環境悪化

砂漠化が周辺の気候を変動させるきっかけとなり、干ばつや熱波の原因にもなっています。 また、森林や緑地が奪われることにより生態系が変化し、生物多様性の喪失も避けられません。これらは、新たな砂漠化のための自然要因を生むきっかけになってしまいます。

社会環境の悪化

砂漠化が起きれば、社会環境も悪化します。 田畑が減れば食糧生産性は減少し、飢餓や貧困が加速していきます。 また、資源をめぐる内戦や暴動などのきっかけにもなっています。こうして、更なる社会・人為的要因を生み、気候変動の悪循環となっていくのです。

アフリカの砂漠化対策のための取り組み

砂漠化対策のための取り組み アフリカでの砂漠化が、可及的速やかに対処すべき問題であるということは感じられたでしょうか。それでは、砂漠化を抑止するためにアフリカ各国はどのような取り組みをしているのでしょうか。

水分野

砂漠化した地域では、給水問題が大きな課題です。ブルキナファソやモザンビークなどの国では、深く井戸を掘ったり、貯水技術を上げるなどの工夫で、干ばつや乾燥への対策をしています。また、過去の歴史の中で乾季に水をめぐってトラブルが起こることもあったので、ケニアでは水が不足している時にもコミュニティで上手く水を分け合えるようなルールを作るなど、水資源の利用・地下水開発などでの対策を行っています。

農業分野

農業分野では、スーダンでは作物を育てるための灌漑技術の整備を行っています。 また、塩害などで塩分がたまった土壌を改良する技術開発も進んでいます。ほかにも、乾燥や塩害に強い作物の品種を開発するなどの研究も盛んにおこなわれているようです。また、エチオピアで保険制度の整備をして、農作物に被害があったときの保障を充実させたり、持続的な土地管理を学んでいくなどの対策をしています。

まとめ

まとめ 本記事では、アフリカでの深刻な砂漠化問題の現状と原因、解決のための取り組みについてご紹介しました。世界の中でも最も深刻な気候変動の影響を受けている国々について、新たな知識を得ることが出来たでしょうか。またこの問題に対し、国連機関や世界各国、日本政府は技術支援や開発研究支援、無償資金協力などを行っていますが、わたしたち個人個人にはどのような行動ができるでしょうか。砂漠化や環境問題について知ったとき、「別の国や社会の問題」と思わず、自分事として関心を持ち知識を深めることが大切です。まずは私たちが出来ることをみつけ、小さなアクションに変えていきましょう。

自然環境の変化が引き起こす被害の例として、こちらの記事では蝗害(バッタの大量発生)を取り上げています。

  • 記事を書いたライター
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大手カフェチェーンで人材育成に携わり、青年海外協力隊としてアフリカのルワンダにて2年間活動、その後は国際協力機関での勤務経験あり。過去の経験をもとに現在はフリーランスとして途上国支援やキャリア教育の講師・メンター業をメインとして活動しながら執筆活動も行う。趣味は旅とコーヒーと料理。海の街に暮らし始めたことで日々大量の魚をさばく生活を楽しんでいる。

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