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企業・団体事例

【前編】一般的な銀行業務のイメージを超えた、りそなホールディングスのサステナビリティ推進室の取り組みとは?

私たちが生活する上で欠かせない銀行。
今回は一般的な銀行業務とは少し違う取り組みを行っている、りそなホールディングス サステナビリティ推進室で働く社員3名の方に、学習院大学3年杉浦と明治大学2年辻と立教大学3年歌代の3名で取材に行ってきました。
前編・後編にわたり、まず前編ではサステナビリティ推進室の仕事内容についてお届けします。

<プロフィール>
株式会社りそなホールディングス
グループ戦略部 サステナビリティ推進室
室長 吉本 圭吾 様(中央)
大学卒業後、旧大和銀行(今のりそな銀行)に入社。法人・個人の融資審査・営業を担当後、りそなホールディングスに異動となり、開示関連の新規制対応プロジェクトに関わりました。2018年頃からSDGs関連の開示に携わるようになり、現在はりそなグループのサステナビリティ対応の統括をしています。
北條 茉実 様(右)
大学卒業後、埼玉りそな銀行に入社。法人・個人の融資審査・営業を担当後、社内公募を活用して2018年にりそなホールディングスSDGs推進室(現サステナビリティ推進室)に異動。サステナビリティに関する従業員の育成や企業向けセミナーイベントなど担当しています。
澤田 優也 様(左)
大学卒業後、りそな銀行に入社。法人・個人の融資審査・営業を担当後、2022年にりそなホールディングス サステナビリティ推進室に異動。主に法人ビジネス関連でお客さまのサステナビリティの取り組みを後押しする企画や管理を担当しています。

株式会社りそなホールディングス グループ戦略部 サステナビリティ推進室

サステナビリティ推進室の仕事とは?

―サステナビリティ推進室の仕事内容について教えてください。

我々にとってサステナビリティとは、ビジネスチャンスになるものと、ビジネスリスクになるもの両方があると思っています。

ビジネスチャンスの部分ですが、我々のビジネスでは、ファイナンスの提供としてリテール・トランジション・ファイナンス(※)を行っています。こちらは10年間で10兆円という目標を掲げながら、お客さまに対する具体的な取り組みの支援や、これに連動するコンサルティングのご提供もしています。

※お客さまのサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を支える投資や融資

私たちは、銀行の持株会社であるりそなホールディングスとして、グループ内の銀行を統括する立場にあります。それぞれの銀行に法人部門や個人部門といった、それぞれのお客さまを専門に企画を考える部署など、様々な部門があります。そういうところと連携をしながら、サステナビリティ関連の商品をどのように作っていくべきかなどを話し合っています。

サステナビリティ推進室の仕事とは

また、お客さまにサステナビリティに関することを知ってもらうことも重要な使命と考えています。お客さまのなかには全く関心がない人もいれば、ちょっと関心はあるけど、なかなか動けていないという方もいらっしゃいます。そういう方々に向けて、お客さまの取組状況に応じた適切な情報提供をすることで、お客さまが次の一歩を踏み出すお手伝いができると思っています。

例えば、お客さまに向けてSDGsやサステナビリティに関連するセミナーを開いたりして、そうした情報発信にも努めたりしています。また、それらが円滑に進むための社内教育も、我々サステナビリティ推進室の重要な役割です。

サステナビリティ推進室の仕事とは

次に、ビジネスリスクの面ですが、銀行はお客さまにお貸し出し、つまり融資を行っています。融資を元手に例えば工場を建設するとなったら、建設したことでCO2が新たに排出されるということも起こります。
そうした融資をした責任の判断はすごく難しいです。そこの部分のCO2排出量を正確に計測することがまず難しいですし、お客さまに十分ご理解いただくこともときには難しいことです。

まだそうした計測を徐々に始めていく、という段階なのですが、最終的には2050年にはお客さまも含めて我々とお客さまでりそなに関係するCO2排出量(我々の融資なども含めたCO2排出量)をネットゼロにするという目標も掲げて取り組んでいます。

―仕事に必要なサステナビリティに関する知識など、どのようにインプットしていますか?    

そうですね。情報って日々目まぐるしいと私も働く中ですごく感じていますが、やっぱりまずニュースは皆さん共通して見られている内容です。

でも、ただ単にニュースを見ているのと違う点として、自社の事業やお客さまにはどういう影響があるのだろうかという視点で常に見るように意識しています。闇雲に知識を入れるというよりは、目的を持って情報を仕入れにいくことがビジネスの世界での勉強の仕方で重要じゃないかな、というふうに思います。

サステナビリティ推進室の仕事とは

―普段の仕事のやりがいを教えてください。

このサステナビリティ推進室では、通常の銀行業務とは異なるお仕事ができるということに対して、日々新鮮な思いで仕事をしています。

仕事をしていく中で、例えば各支店や関連する部署の従業員の何か力になれたときというのはすごくやりがいを感じます。こういった部署にいる以上、誰かのためになるように日々動いていかないと、会社としてのサスナビリティも進んでいきませんし、私たち自身もモチベーションの限界が来てしまいます。部署で取り組んでいる内容は全社的な施策のため、会社の取り組みが大きく一歩前進するようなときには大きなやりがいを感じます。

あとは、今日みたいに学生の皆さんやお客さまとお話をする機会、ディスカッションさせていただくこともそうです。お客さま向けにセミナーを開いて、お客さまからの実際のお声として「今日の話が聞けてよかった」「こういう話をぜひ自社に持ち帰って取り組みに活かしていこう」という声が返ってきたときには、やっぱりすごく嬉しいですね。

一つ一つは小さな取り組みであっても、その小さな取り組みが実際にお客さまの一歩を動かせたのだと感じます。

全社でサステナビリティに取り組むための工夫

全社でサステナビリティに取り組むための工夫

―サステナビリティの全社的な取り組みにおける現状の課題や工夫を教えてください。

現在の課題としては従業員の意識醸成が挙げられます。サステナビリティって、闇雲に知識だけを入れればいいというものではないと思っています。サステナビリティに取り組む意義を各自が腹落ちして、ちゃんとそれぞれ納得して取り組めることが重要です。

人によっては一生懸命自ら前のめりで取り組む人ももちろんいますが、やっぱりサステナビリティやSDGsという観点を遠い世界の出来事だと思ってしまっている従業員も多くいます。なので社内のいろんな研修にサステナビリティを組み込んで、自分事として捉えてもらえるようなメッセージを伝えたり、普段から関連する情報発信を頻度高く行ったりと、様々に工夫しています。

全社でサステナビリティに取り組むための工夫

―研修とか情報発信というのは、どのくらいの頻度で、どういう形で行われているのですか?

研修はいろんな形があってですね、例えば新入社員の研修で行うもの、あとは職位が上がる時のタイミングで実施するものもあります。それ以外にも、定期的なタイミングで全従業員に対して動画を見てもらう研修を行ったり、eラーニングでテストをしてみたりなど、試行錯誤しながらやっています。あとはビジネススクールみたいな形で土日の社員の余暇を使って自己研鑽に取り組んでもらえるような講義も企画しています。

さらに、従業員のコミュニケーションツールとして誰でもスレッドを投稿できる社内SNSのようなツールがあり、そこで週1回ぐらいを目安に、サステナビリティ推進室のメンバーで、最近のサステナビリティ関連ニュースの中でも我々のお客さまに影響がありそうなものを投稿しています。そういう継続的な発信は重要だと思っています。

SX推進のフレームワークが完成するまで

SX推進のフレームワークが完成するまで

―まず、SX推進のフレームワークとは何か教えてください。

「SX推進のフレームワーク」は、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)をキーワードに、私たちが持続可能な社会の実現を目指していくための枠組みです。このフレームワークは、金融サービスを通じて社会的課題の解決を図り、皆さんの未来を豊かに、プラスにしていくために、私たちの果たすべき役割、何をしていかなければならないか整理していくために作りました。

SX推進のフレームワーク

SX推進のフレームワーク|りそなホールディングス提供

 

―SX推進のフレームワークを作る上で大変だったことは何ですか?

いくつかこの項目がある中で一番大変だったのは、「りそなが果たす役割」と「目指す姿の実現」と「サステナビリティ長期指標」を決めるところでした。それらを考えるために、まず目標を明確にするところから話を始めました。

目標って、何か実現したい状態があるからこその目標ですよね。その目標の「何のために」を考える上で、りそなが今の世の中で果たすべき役割と目指していく姿をまずしっかり考える必要があります。そして、実際これらを考えることにすごく時間と労力を割きました。

SX推進のフレームワークが完成するまで

サステナビリティという潮流の中で銀行が果たすべき役割とは何か?と考えると、わりと一般的な概念になりがちです。
銀行というのは、世の中のお金の流れを作っていますよね。

お金の流れを人の身体に例えると、お金は血液で、銀行というのは心臓の役割です。お金を集めてきて、必要なところにお金を融資という形で渡す。これをサステナビリティに置き換えると、世の中のお金の流れをサステナブルな目的で使われるように向けていくことです。でも実はこれだけでは不十分なのです。

ーそれは一体どういうことですか?

経営陣からいま述べた話はどこの銀行でも言える一般的なことで、りそなでなければ果たせない役割は何かをしっかりと考えなくてはならないと指摘を受けました。

そもそも銀行という業界の中でりそなはどういうポジションなのか、誰のためにりそなが存在し、どんな目的で我々は仕事をしているのか、これらをいろんな人とディスカッションもしながら一生懸命考えました。

そもそも、りそなはどういう歴史的背景の中で今の姿になったのかとか、あとはりそなで働く従業員がどう感じているのかなどの意識調査のデータも見ました。その結果、やっぱりリテールを中心とするお客さま、という点が我々ならではの特徴でした。りそなのお客さまの大部分が中堅中小企業や個人のお客さまだからです。

人々が豊かな生活をお送りいただくためにリテールバンクとしてできることを考え、銀行という機能を用いて事業を行っています。

それは世の中の環境がいろいろ変わっていく中で、サステナビリティという新しい潮流ができてきても何も変わらない点です。そういった部分を整理して、このSX推進のフレームワークが出来上がりました。

SX推進のフレームワークが完成するまで

―長い時間かけて作ったこのフレームワークが、実際にどのような形でどのように活用されているのかというのを教えてください。

これからりそなは、さらにサステナビリティに取り組んでいかないといけません。りそなはどういう考えのもと、このサステナビリティに取り組んでいるか、私たちが果たしていくべき役割や目的、それを果たしていくためにどういうステップを踏むのか、ということを社外にも社内にも十分に伝える必要があります。

今回作成したフレームワークは、機関投資家など外部の方々に理解いただく際に活用するだけではなくて、社内の研修でも実際に多く使っています。

(後編に続く)

▼ 株式会社りそなホールディングスのホームページはこちら
https://www.resona-gr.co.jp/
▼ りそなグループ新卒採用サイトはこちら
https://www.resona-saiyo.com/shinsotsu/

<学生取材担当>※学年は取材時のもの

  • 学習院大学3年生 杉浦 くるみ
  • 明治大学2年生 辻 圭一郎
  • 立教大学3年生 歌代 みのり

 

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MIRASUS編集部。地球と人に優しい未来をつくるサステナビリティな事例をご紹介。誰にでもわかりやすくSDGsに関する情報は発信していきます。

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