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日本ではまだまだ低いフェアトレード普及率|現状と取り組み方を解説

日本におけるフェアトレード普及率の現状とわたし達にできること

「フェアトレード」という言葉をご存知でしょうか。欧州発祥の歴史を持つフェアトレードは、アメリカやヨーロッパでは買い物の指標の一つとして定着しています。一方、日本では認知率・普及率ともに欧米に比べて低く、「フェアトレード商品は高い」というイメージが先行し、普及が進んでいないのが現状です。本記事では、フェアトレードの基本から日本における課題、個人でできる取り組みまでを解説します。

フェアトレードとは|世界と日本での取り組み

「フェアトレード」を直訳すると「公平・公正な貿易」です。一般社団法人フェアトレード・ジャパンによると、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入し、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易のしくみと定義されています。大量生産・大量消費社会では「安く作る」ことに偏り、原料の買いたたきや労働環境の悪化、農薬の過剰使用など、原産国側に深刻な問題が生じてきました。この現状にいち早く目を向け、公正な取引を広げる活動がフェアトレードです。

フェアトレードが大切な理由

フェアトレードの大きなメリットは、労働者に正当な対価を支払うことです。それだけではありません。遠い国の誰かの生活を支えるだけでなく、私たちの暮らしや食の安全にも影響があるとされています。安い価格でしか買ってもらえないと、生産現場では大量生産に頼り、農薬や化学品の使用が増加します。これは労働者の健康被害だけでなく、輸入品を消費する私たちの健康、そして地球環境の悪化にもつながります。原産国だけでなく地球全体へのメリットを理解することが、フェアトレード普及の鍵といえるでしょう。

日本におけるフェアトレード普及率の課題

欧米では1940年代からフェアトレードの歴史が始まり、1960年代には市民運動として広がりました。一方、日本にフェアトレードという概念が入ってきたのは1990年代で、約30年の歴史があるものの、普及は限定的です。2002年にスターバックス・ジャパンがフェアトレード導入を打ち出したのを契機に、イオンや無印良品、西友などでもキャンペーンが実施され、少しずつ店頭で目にする機会が増えてきました。

日本で普及が進まない主な理由

教育の不足が一因です。欧米では小学校で原産国の労働環境やフェアトレードの意義を学ぶ機会がありますが、日本ではそのような取り組みが十分でなく、サステナブルな取り組みに関心のある層のなかでしか広がっていないのが実情です。また、「とにかく安いものが良い」という消費行動が根強く、価格・質・デザインと同列に「サステナブルな作り方か」を選ぶ指標として組み込まれるまでには、まだ時間がかかるとみられています。

認知率は改善傾向|2024年時点の調査

日本フェアトレード・フォーラムの調査によると、フェアトレードの意味を正しく理解している人は過去10年間で約5割増加し、40%近くに達しています。意味を類推できた人を含めると約60%に近づいているとされています。2024年時点では、消費者の約半数がフェアトレードの用語を認知しており、購入意向も約60%に達しているという調査結果があります。ただし、「どの商品がフェアトレードか分からない」という情報不足が購買の障壁となっている面もあります。

日本のフェアトレード普及に向けて|個人でできること

日本におけるフェアトレードの認知率・普及率はまだ限定的ですが、一個人でもできることは多くあります。自分にできる範囲から始めてみませんか。

フェアトレードについて学ぶ

まず大切なのは、フェアトレードの仕組みとメリットを理解することです。なぜ大切なのか、購入することでどんな効果があるのか、なぜ他の商品より価格が高くなるのか。特に3つ目を理解できれば、「安ければ安いほどよい」という考えから少し距離を置けるかもしれません。「少し高くても、遠い国の誰かだけでなく自分にも良いものだから」と納得できれば、フェアトレード商品を手に取る機会が増えるはずです。

身近なお店で商品を探す

学んだら、身の回りのお店でどんなフェアトレード商品があるかチェックしてみましょう。一般的なスーパーでも、コーヒー豆やチョコレートは取り扱っていることが多いです。価格や品質を比較し、店舗がどの程度力を入れているかを見ることも、よい学びになります。

SNSや口コミで発信する

フェアトレード商品を試してみたら、周りの人にも紹介してみてください。「このコーヒー美味しかった」という一言でも、誰かが購入するきっかけになるかもしれません。一人ひとりが意識して小さな一歩を踏み出すことが、フェアトレードの普及につながります。

まとめ|個人のエシカル意識が普及の鍵

日本におけるフェアトレードの普及率はまだ限定的ですが、認知率は改善傾向にあります。「安い方が良い」という考え方の見直しや、フェアトレードが単なるチャリティではなく、自分の暮らしや食の安全にも関わる重要なアクションだという理解が広がることで、日常生活でフェアトレード商品を選ぶ機会が増えていくことが期待されます。まずは学び、買い物の選択肢の一つとして意識してみることから始めてみませんか。

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