ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダーレスとは?差別や偏見、格差のない社会を目指すために

『ジェンダーレス』という言葉を、最近はよく耳にするようになりました。ジェンダーレスとはどういう意味なのでしょうか?
また、なぜジェンダーレスという考え方が必要とされているのでしょうか?

男性も女性も平等。性による差別や不当な扱いはあってはならない。そう考える日本人も増えてきたように思えます。
その一方で、『男らしさ』や『女は〇〇であるべき』という考え方が根強いのも日本の社会。

世界経済フォーラムの2021年の調査によると、男女の格差『ジェンダーギャップ指数』において日本は156か国中120位という不名誉な順位です。

ジェンダーレス導入文1
参照元:「共同参画」2021年5月号 | 内閣府男女共同参画局

日本が抱える男女格差の問題は、とても大きいのです。
本記事では、ジェンダーレスの意味やジェンダーレス社会について解説するとともに、ジェンダーレスの必要性について解説していきます。

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ジェンダーレスとは?

ジェンダーレスとは?

ジェンダーレスとは、男女の社会的・文化的な区別がないこと、または区別をなくそうとする考え方のことです。

『男は男らしく、女は女らしく』そんな風に考えるのが、いままでは一般的だったと思います。

ですが、男性だって育児や介護に参加するのが当たり前、女性だって進学や仕事をするのが当たり前の世の中になってきています。

従来のごとく男らしくありたい、女らしくありたいと願う人が多くいる一方、男でももっと育児に関わりたい、女でももっと仕事で成果を出したいと考える人も多くいます。

法律やマナーを守っている限り、何をどう考え、どう行動するのかは本人の自由。
それぞれの考え方や価値観に応じて、豊かで多様性のある社会が求められています。

そんな新しい時代においては、男女という区別や格差のないジェンダーレスという考え方が大切なのです。

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身近にあるジェンダーレスの事例

身近にあるジェンダーレスの事例

ジェンダーレスは、私たちの生活に浸透しつつあります。

ジェンダーレスが進むことによって、性による差別や偏見をなくし、誰もが自分らしい生活を送りやすくなるのです。

ジェンダーレスな髪型

最近では、男性でもロングスタイルにしたり、髪を染めたりする人も増えています。

女性もショートヘアにしてボーイッシュなスタイルを楽しんだりしています。

ジェンダーレスなメイク

男性でもメイクを楽しんだり、男性用の化粧品が増えたりしています。

女性でもナチュラルなメイクやハンサムなメイクを楽しんだりしています。

ジェンダーレスなトイレ

性別に関係なく利用できるトイレがあったり、誰でも利用できる多機能トイレなどの整備が進んでいます。

参照元:TOTOの優しさをつくる人たち-第13回|TOTOのユニバーサルデザイン|TOTO

ジェンダーレスな制服

女子はスカートと決めつけるのではなく、ズボンもスカートも選べるようになってきています。

ジャケットやシャツ、リボンやネクタイも選べるようになってきています。

参照元:ジェンダーレス制服|トンボ学生服・とんぼ体操服の株式会社トンボ

ジェンダーレスなランドセル

以前のランドセルは男は黒、女は赤でした。
いまは青やピンク、パステルカラーなどでカラーバリエーションが豊富。

男女の区別はなくなり、色を選ぶ楽しさも増えました。

参照元:ランドセルもジェンダーレス化が加速!保護者の8割が「性別による色の固定観念は必要ない」|@DIME

このように、他人や社会が一方的に『こうあるべき』と決めるのではなく、いろんな選択肢から本人が選べるようにしたり、男女の二者択一を迫まらずに間を選べるようになったりしています。

男性だから、女性だからという決め方ではなく、選択肢を増やして選べるようにしたり、どちらでもないという選択ができるようにすることで、多様性を認め合い、お互いを尊重し合う社会になることで、差別や偏見をなくすことに繋がるのです。

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ジェンダーフリーとの違い

ジェンダーフリーとの違い

「ジェンダーレス」とよく似た言葉に「ジェンダーフリー」という言葉があります。

ジェンダーフリーとは、性別による役割の分担や差別をなくして、それぞれの能力や考え方によって、自由に行動したり生活したりすることです。

ジェンダーレスとジェンダーフリーの違いはわかりにくいので表にまとめました。

ジェンダーレス ジェンダーフリー
概要 性の違いによる区別をなくすこと。 性の違いによる差別をなくすこと。
職場 男性も女性も基本的に同じ仕事をすること。 『男性が管理職、女性がお茶くみコピー』といった役割を廃止すること。
学校 女子の制服にズボンも選べるよ。 『女子はスカートを着用すること』
社会 男性も積極的に育児や介護に参加すること。

女性の社会進出や進学を支援すること。

男性にも育児休業を認めること。
女性の就職や進学の妨げになる慣例や制度を無くすこと。(例:女子に対して一律減点

ジェンダーレスが性の違いによる区別をなくしていこうという考えである一方、ジェンダーフリーは性の違いによる差別をなくそうという考え方です。

ジェンダーレスの本質的な狙いは、ジェンダーフリーにあると考えられます。なぜなら、性の違いによる区別をなくすことによって得られるメリットが、ジェンダーフリー、つまり差別をなくすことだからです。

誰もが自由で平等に、安心して暮らせる社会を目指すための手段がジェンダーレスと言えます。

日本の男女格差の実態

日本の男女格差の実態

男女が自由で平等であるイメージの日本。
男性も女性も、自分の好きなことをして、思った通りの行動ができているように思えます。

ですが、実態は異なります。
『男性はかくあるべき、女性は〇〇をして当たり前。』そんな価値観や風習が強く、社会が自由を許さなかったり、行動に制約がかかってしまう場合も多くあります。

例えば日本の育児の実態を見てみましょう。

男性の育児休暇取得率は大幅な増加傾向にあるにもかかわらず、わずか6.16%。
女性の育児休暇取得率は82.2%と、男女間で大きな差があります。

参照元:『男性の育児休業の取得状況と取得促進のための取組について』平成30年度調査結果|厚生労働省

育児がある程度落ち着いた女性が働きに出るためには保育所等の利用が欠かせませんが、全国の待機児童数は減少傾向にありつつも、12,439人もいるのです。

参照元:「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」を公表します|厚生労働省 

育児は女性がやるもの、あるいは女性が働きたくても働きに出ることができないという実態を、如実に表した調査結果と言えるのではないでしょうか。

もし、もっと男性が育児に参加できたら?
もし、もっと女性が働きやすい環境が整備できたら?

もっと豊かで多様性に満ちた社会が実現できるはずです。

ジェンダーレスは、これからの社会にとって必要な考え方なのです。

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ジェンダーレス社会の必要性

ジェンダーレス社会の必要性
長く日本では、男性は働くもの、女性は家庭に入るものという概念が定着してきました。

これにより、男性は育児参加ができにくく、女性は社会進出しにくいという問題がいまだに残っています。

こうした性別を元にした社会的・文化的な区別が、女性に対する偏見や差別の原因になっていきます。

女性に対する偏見や差別というのは、『女性は早く結婚すべきだ』、『女性は仕事などせずに子供を生むべきだ』、『女性は男性を立てるべきだ』、などという考え方です。

差別を無くしたり、ダイバーシティ(多様性)を認めたりする事に重きを置いているはずの東京オリンピックにおいても、『会議で女性の話は長くなりがちだ』とか『ボクシングで女性が殴り合うなんて』などという女性の在り方を男性が決めつけるような発言も見られました。

こうした発言に女性を差別するような悪意があったかどうかは定かではありませんが、根底には『男性は〇〇であるべき、女性は〇〇であるべき』という勝手な決めつけが強く作用しているものと思われます。

男性が勝手に『女性は~』と発言するのは、一方的であり相手の立場や考え方を無視しています。
人間において、男女は平等ですし、他人や社会から勝手に〇〇であるべきと決めつけられることがあってはいけません。
個人が何を考え、どのように自分を表現し、どう行動するかは自由だからです。

また、男性に対しても、『男らしさ』や『男性のくせに』といった価値観が押し付けられがちです。
男女の差別や偏見をなくすためにも、ジェンダーレスを前提とした社会の形成が必要なのです。

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世界の男女格差の実態

世界の男女格差の実態
持続可能な開発目標として世界が定めたSDGsの中には、『5.ジェンダー平等を実現しよう』という目標が掲げられています。

世界中に女性や女の子に対する差別や暴力は根強く残されていて、治安情勢や風習によって女性の安全や安心が守られていない実態があります。

具体的には、人身売買や性的搾取、教育格差、女性を傷つける風習などです。

貧しさから女の子を身売りしたり、売春を強要したり。
教育の機会を奪ったり、女性器を切り取ったり。

こうした差別や暴力は、ジェンダー(社会的・文化的な性差)に対する偏見や価値観の違いが強いために起こりえます。
ジェンダーレスという考え方は、女性の自由を守るためにも必要なのです。

ジェンダーレスの考え方がもっと広まれば、『女性だから』という理由で不利益を被ったり、不平等な扱いを受けたり、差別や暴力をなくしたりすることに繋がるのです。

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ジェンダーレスのためにわたしたちにできること

ジェンダーレスのためにわたしたちにできること

ジェンダーレス社会を実現するために、私たちにできることはたくさんあります。

男性だから〇〇すべき、女性だから〇〇すべき、という固定概念をまずは疑うようにしましょう。

どうしたいかは本人が決めるべき問題であり、他人や社会が勝手に決めつけるものではありません。

また、

・妊娠や出産を機に退職を迫らない
・男女の違いによって、仕事に差をつけない
・育児や介護に男女の区別をつけない
・男性らしさ、女性らしさを強要しない

なども大切です。

一方で、男女に違いはあり、その境界線は重要です。
男女の区別をしないからと言って、女性に無理な重労働を課したり、女性のプライバシーを侵害することがあってはいけません。

男女の境界線を誤ると、パワハラやセクハラ、モラハラになってしまうのです。

そのうえで、どうすればお互いの幸せに繋がり、豊かで安心できる社会になるのかを常に考えることをしてみましょう。

参照元:5.ジェンダー平等を実現しよう | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)

まとめ ジェンダーレスとは?差別や偏見、格差のない社会を目指すために

まとめ ジェンダーレスとは?差別や偏見、格差のない社会を目指すために
ジェンダーレスとは、男女という社会的・文化的な性差を無くしたり、無くそうとする考え方のことでした。

なぜジェンダーレスが必要なのかというと、『男性だから』『女性だから』という他人や社会からの一方的な決めつけが、差別や偏見の源になっているからです。

法律やマナーを守る限り、どのように考え、どう行動するのかは本人の自由。
他人から、あるいは社会から、個人の在り方を勝手に決めつけられることはあってはならないのです。

持続可能な開発目標として世界が定めたSDGsの中には、『5.ジェンダー平等を実現しよう』という目標が掲げられています。
世界中に女性や女の子に対する差別や暴力は根強く残されていて、治安情勢や風習によって女性の安全や安心が守られていない状態があります。

あらゆる差別や暴力を無くし、男性も女性も安全で安心して暮らせる社会を作るためにも、もっとジェンダーレスについて考えてみませんか?

私たち日本は男女の格差『ジェンダーギャップ指数』において156か国中120位。
一人ひとりが、先進的で前向きな考え方を学んでいくことが大切なのです。

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