エネルギーをみんなに そしてクリーンに

脱炭素社会に向けて対策を行う企業の取り組み事例6つをご紹介!

エネルギーを確保することは、各国や各企業にとって成長し反映するための重要な要素の1つです。

今回は脱炭素社会の実現に向けて企業がどのような取り組みを実施しているか、および今後どのような取り組みができるかという観点で考えていきましょう。

総合化学メーカーであるBASFの事例や、世界で影響力のある企業が “事業で使用する電力の再生可能エネルギー100%化” にコミットする協働イニシアティブである “RE100” をもとに考察します。

脱炭素社会とは

脱炭素社会とは

2020年10月、菅首相は所信表明演説で、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。脱炭素社会とは、地球温暖化の原因となる、二酸化やメタンなどの温室効果ガスの実質的な排出量ゼロを実現する社会と定義できます。

温室効果ガスの排出量を抑制し排出された二酸化炭素を回収することで、温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにするものです。

この、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を抑制するという概念は、「カーボンニュートラル」とも呼ばれています。このような流れの中で製造業だけでなく多くの事業形態において、これまでの化石燃料を主とした体制からの早期の転換を求められているのです。

脱炭素社会について、下記の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。

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脱炭素社会に向けた企業の取り組み

脱炭素社会に向けた企業の取り組み

ここからは脱炭素社会に向けた企業の具体的な取り組みを紹介します。

1. 総合化学メーカーBASFの取り組み

ドイツに本社を構える総合化学メーカーのBASFは、低排出ガス生産プロセスを確立させると2019年に発表しました。

科学燃料を徐々にクリーンエネルギー源に置き換えていくことで、最終的には生産プロセスから科学燃料を廃止する方針を打ち出しました。

目標達成のためには新しい技術が必要となるので、イノベーションが創出されることが期待されており、現在意欲的な研究開発プログラムが取り組まれています。

2021年3月27日付の日本経済新聞の記事(独BASF、50年に脱炭素 30年までに5000億円投資)によると、BASFは2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質的にゼロにすると発表しました。

天然ガスなどの化石燃料を再生可能エネルギー由来の電気に切り替えるなどして、まずCO2排出を30年までに18年比で25%減ずることを目標値として掲げています。

参照元:独BASF、50年に脱炭素 30年までに5000億円投資|日本経済新聞

2. 花王株式会社

花王は、家庭製品から工業用製品まで幅広い科学物質を扱っているため、開発から廃棄までのすべての段階で、化学物質による影響を減らすための活動を行っています。

大気に放出される汚染物質の量や濃度は行政により規制されていますが、花王では、規制値より厳しいレベルで管理値を設定しています。また、よりクリーンな化石燃料を利用するため、インフラの整っているすべての工場で天然ガスを使用しています。石炭を使用する工場はありません。

原料やプラスチックなどの使用量を利用者が適正に使用できる範囲を想定して可能な限り削減したり、使用済みの容器や使われなかった原料や製品を再利用し、資源循環型社会を推進する取り組みをしています。

また、化学物質を取り扱う会社の社員として、事業活動と製品の大気・水質への影響に関する知識を得て、自主的に汚染防止活動に取り組むことができるよう、全社員を対象に教育の機会を多数設けています。

参照元:新たな「脱炭素」目標を策定 2040年カーボンゼロ、2050年カーボンネガティブをめざす|花王

3. パナソニック株式会社

パナソニックは、2017年に「パナソニック環境ビジョン2050」を策定し、2050年に向けて様々な取り組みを推進しています。生産活動においては、CO2ゼロ工場の推進に取り組んでいます。CO2 ゼロ工場とは、省エネをはじめとすつ生産効率向上の徹底や、工場からのCO2排出をゼロにする工場のことをいいます。

パナソニックの事業領域には、カーボンニュートラルの実現に貢献する製品や技術が多数あり、これらの事業を伸ばすことにより、カーボンニュートラルへの貢献拡大に努めています。炭酸ガスの排出を削減する製品・サービスとしては、エネルギーマネジメント(エネマネ)商品・ソリューションを創出しました。

また、街全体でより良い暮らしを提供するため、「サスティナブル・スマートタウン」のプロジェクトを進めており、街全体で気候変動への負荷を抑止するための取り組みをしています。街区全体の消費電力を実質再生可能エネルギー100%で賄う、「再エネ100タウン」を目指しています。

参照元:環境:パナソニック環境ビジョン2050|パナソニック

4. キューピー株式会社

キューピーでは、当初2019年にサスティナビリティ目標「2030年までにCO2排出量を20%以上削減(2013年対比)」を掲げました。しかし、気候変動の進行を受け、更なるCO2排出量の削減を目指し「2030年度目標35%削減(2013年対比)」へと修正をするなど、環境に配慮した取り組みを積極的に行っています。

CO2削減のために、グループ全体として、製造工程での効率改善、省エネ設備の導入、太陽光発電の新設などを通して、再生可能エネルギーを活用してきました。

物流においては、長距離トラック輸送から、鉄道・船舶輸送への移行、異業種メーカーとの共同輸送を推進しています。オフィスでは、エネルギー使用の最善化に取り組み、グループ本社が集まる仙川キューポートにおいて、AIの活用を通して、空調機器の年間エネルギー使用量を約15%削減することに成功しました。

また、脱炭素社会の実現に向けて、石油由来プラスチックの使用削減をしています。具体的な取り組みとしては、ドレッシングのラベルに再生プラスチックを採用するというものです。

キューピーグループでは、CO2排出削減を進めることで、地球温暖化の防止に貢献できると考え、再生可能エネルギーの導入に積極的に取り組んでいます。

参照元:気候変動への対応|キューピー

5. スズキ株式会社

スズキ株式会社は、2020年に「スズキ環境ビジョン2050」を発表。企業の存続と持続可能な社会を実現するため、環境に配慮した取り組みを長年に渡り推進してきました。

原材料や部品を購入・販売する事業活動において、排出される温室効果ガスを低減するため、2013年度より、温室効果ガス排出量の把握と開示を行っています。バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を低減させるためには、製品の使用における排出量を減らすことが重要であるとし、燃費向上を重視した製品開発や製品改良に取り組んでいます。

燃費向上技術として、減速時のエネルギーを利用して発電をし、加速時にその電力を用いてエンジンをアシストすることにより低燃費を叶えるハイブリッドシステムがあります。また、デザイン性を保ちながら、プラットフォームやパーツの形状を最適化し、空気抵抗を減らすスタイルを構築するなど、燃費改善に向けた取り組みは多岐に渡ります。

2050年までの具体的なCO2排出量削減目標を、マイルストーンを2030年に置いた上で設定しています。

参照元:「スズキ環境ビジョン2050」を発表|スズキ

6. YKK  AP株式会社

YKK  AP株式会社では、環境への取り組みの長期的な方向性を示す「YKKグループ環境ビジョン2050」を掲げ、CO2排出量の削減を始め、“環境負荷ゼロ”の実現に向けて取り組みを行なっています。

具体的には、原材料の調達から廃棄にわたる全領域で環境負荷を減らすため、サプライチェーン全体でのCO2排出量を把握し、排出量が少ない原料へと積極的に変更しています。

主要原料である窓においては、使用する際にはエネルギーを消費しないものの、窓から逃げる熱の損失が大きいという状況から、断熱性が高い樹脂窓の提供を行なっています。断熱性が高い窓を使用することにより、建屋全体における空調エネルギーやCO2排出量の削減を目指しています。

2013年度より高断熱性窓によるCO2削減に取り組んでおり、2019年度には、CO2排出量の削減効果が2013年度比205%という結果に繋げました。省エネ機能が高く、ライフスタイル全体に配慮した商品開発をすることで、健康かつ快適な住環境づくりへの貢献をしています。

参照元:環境との共生|YKK  AP

世界で広まるRE100について

RE100は、世界で影響力のある企業が自らの事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアティブ(活動)です。世界や日本の多くの企業が参加しています。

リコーが日本企業としてはじめてRE100への参加を表明したのが、2017年4月のこと。2021年7月5日現在のRE100へ参加している日本企業の数は56社にもなり、国別で日本は米国に次ぐ世界2位の社数を誇ります。

最新のRE100への参加企業に関しては “RE100 Members” を確認下さい。

活動の規模ですが、情報技術から自動車製造までフォーチュン・グローバル500 企業を含む多様な分野から企業が参加し、その売上合計は4兆5000億米ドルを超えています。

企業が結集することで、政策立案者および投資家に対してエネルギー移行を加速させるためのシグナルを送ることも意図しているのです。

日本では2017 年4月より日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が地域パートナーとして、日本企業の参加を支援しておりますし、環境省は、2018年6月にRE100に公的機関としては世界で初めてアンバサダーとして参画し、RE100の取組の普及のほか、自らの官舎や施設での再エネ電気導入に向けた率先的な取組やその輪を広げていくこととしています。

参照元:環境省RE100の取組|環境省

まとめ

まとめ

本記事では、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの実質的な排出量ゼロを実現することを目標とした脱炭素社会に関して、化石燃料の有限性や代替エネルギーも絡めて、具体的な企業の取り組みを紹介しました。

脱炭素社会に向けて、化石燃料の消費が大きい各企業の取り組みは重要ですが、皆さん一人ひとりの脱炭素社会を目指すという意識や行動も、地球を守り未来へと繋げるために大切になってきます。

私たち個人が脱炭素社会に向けて推奨される取り組みなどについては、下記の記事に詳細を記載しておりますので、ぜひご参考にご覧ください。

100%再生可能なエネルギーを供給する電気会社に切り替える、ハイブリッドカーや電気自動車に乗る、エアコンの温度を調節する、交通公共機関を利用する、ゴミを減らし、リサイクルを心がけるなど、できることから始めてみてはいかがでしょうか?

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