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【ヤマサ】“長野県初” 次世代燃料「リニューアブルディーゼル」でバス試走

株式会社ヤマサ
~環境に携わる県内外の関係者約30名が乗車し、乗鞍高原から乗鞍岳畳平(標高2,702m)までを走破~

株式会社ヤマサ(本社:長野県松本市、代表取締役社長/北爪寛孝)は、2023年8月1日(火)に、株式会社INPEX(本社:東京都港区、代表取締役社長/上田隆之)と連携し、アルピコ交通株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役社長/小林史成)の協力を得て、環境省が認定した国立公園初のゼロカーボンパークである乗鞍高原(長野県松本市)から乗鞍岳畳平(岐阜県高山市)までを、リニューアブルディーゼルを燃料としたバスで試走する実証実験を行いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨今、カーボンニュートラルに対する取り組みが求められていますが、大型バスの水素化や電動化は多額の費用やインフラの整備が必要です。さらに、山岳の多い長野県内においては、電気や水素の出力で登坂できるか、寒冷であっても走行できるかといった課題があります。

そこで、既存の車両/給油関連施設で利用開始できるほか、ライフサイクルアセスメントベースで温室効果ガス排出量が既存の軽油に比べ約90%削減できるリニューアブルディーゼル(Renewable Diesel、以下RD)を給油したバスの試走を企画。環境省が認定した日本第1号のゼロカーボンパークであり、「乗鞍ライチョウルート」愛称決定から2周年をむかえ、サステナブルな観光地づくりの機運が高まる乗鞍高原を舞台に、山岳地帯でのトライアルドライブを行いました。

実施日当日、経済産業省や環境省、松本市役所、のりくら観光協会などからも関係者が出席。RDを給油した大型観光バスは関係者を乗せて乗鞍高原の乗鞍観光センターを出発し、日本一高い地点のバスターミナルである乗鞍岳 畳平バスターミナル(標高2,702m)まで往復約100分を試走しました。

 

 

 

 

 

 

 

(RDの排気はニオイがないこと体感する参加者)

 

 

 

 

 

 

 

(RDを給油したバスで乗鞍岳畳平まで無事に到着)

長野県内においてRDを燃料としたバスの試走は初の試みであり、さらに山岳エリアでの走行は世界的にも例がないとされていましたが、今回の試走で急峻な山道においてもRDは登坂や燃費に問題ないことを確認できました。

ヤマサでは、今回得られた知見をもとに、長野県内での販売実現にむけて検証や取り組みを進めていきます。また、RDの普及を通じ、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

<概要>
主 催:株式会社ヤマサ、 株式会社INPEX  協 力:アルピコ交通株式会社
日 時:2023年8月1日(火)13:00~17:00
場 所:長野県松本市 乗鞍高原観光センター ~ 岐阜県高山市 乗鞍岳畳平バスターミナル

― 株式会社ヤマサ 代表取締役社長 北爪コメント ―

 

 

 

 

 

 

今回ご縁ございまして、ゼロカーボンパーク第1号である乗鞍高原と乗鞍岳畳平で実証実験ができました。株式会社INPEX、アルピコ交通株式会社をはじめ、ご協力いただいたみなさまに心より御礼申し上げます。

乗鞍高原では、地元の方々と国・自治体が協力して持続可能な地域づくりに取り組んでおられますが、ご挨拶いただいたのりくら観光協会の宮下協会長によりますと、乗鞍ライチョウルートでは自然保護を目的にマイカー規制を行ったところ、徐々に高山植物の植生が復活していると伺いました。経済活動と自然保護の両立は一筋縄ではいかないことかと思いますが、未来を見据えた勇気のある決断や取り組みによりあのような美しい風景が保たれていることに深く感銘を受けました。

また、このたび長野県初となるRDを燃料としたバス試走を行うことができ、多くのみなさまにRDを体感いただくことが叶いました。ご参加のみなさまからは「自然にやさしく、既存のバスや重機にもそのまま使用できる点について理解できた。今後の展開について注目していきたい。」「勾配のきつい山間部を上がっていけるパワーや、臭いやススのないクリーンさを体感し、RDの高いポテンシャルを肌で感じられた。」など、期待の声を寄せていただき、誠にありがたく感じております。

私どもも乗鞍の自然を守り、次世代へとつないでいく一助となれるよう、供給面、コスト面、法整備などの課題を乗り越え、RDの普及に向け尽力してまいります。

当日の詳細は以下のレポートもご覧ください
https://www.s-yamasa.co.jp/works/687/

  • リニューアブルディーゼル(RD)とは
    RDは、再生可能資源由来のディーゼル燃料です。ゼロカーボンに大きく貢献できる次世代燃料として、陸上輸送分野での利用拡大が期待されています。今回、世界最大のRDメーカーであるNeste OYJ(本社:フィンランド)からRDを調達し、乗鞍岳畳平に向かうバスの燃料として使用いたしました。長野県でのRDの利用ならびにバスでのRD利用は初となります。
    [特長]
    ・CO2排出量の削減
    RDは従来のディーゼル燃料に比べて、ライフサイクルアセスメントベースでの温室効果ガス排出量が石油由来軽油比約90%の削減を実現しました。・製造環境負荷の低減
    NesteのRDは、食品競合の無い廃食油や動物油等、廃棄物を原料としているため、他のバイオ燃料に比べて環境負荷を抑えた製造が可能です。
    ・既存の設備で運用が可能
    既存のガソリンスタンドや車両を改修する必要がないため、追加投資が不要です。従来の軽油と同様の性能を持ち、代替燃料として利用可能です。
    ・車両負担の軽減
    RDは煤が出ない、クリーンな排気ガスです。メンテナンスの頻度が低くなり、車両負担の低減にもつながります。

■株式会社ヤマサについて
1870(明治3)年に開業。2020年に創業150年を迎える。時代の要請に合う業態に変化させながら、地域の暮らしに関わる事業を展開。現在は建設関連事業・燃料事業・食糧事業・ドライアイス事業・通販事業・デジタル事業を営む。

■株式会社INPEXについて
国内外において石油・天然ガスから新エネルギーとして注目される水素、アンモニア、再生可能エネルギー、リニューアブルディーゼルまで多様でクリーンなエネルギーの開発、生産、安定供給を目指す、総合エネルギー開発企業。

■アルピコ交通株式会社
東京・名古屋・大阪などの主要都市や近隣都市と信州を結ぶ高速バスや松本~上高地間の鉄道・バス、地元の足となる路線バスを運行。信州に暮らす人々とその素晴らしい自然環境を愛し、「安全・安心」「便利」「快適」「楽しさ・ときめき」「知識」の提供を通じて豊かな地域社会の実現に貢献します。

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