お財布は毎日使うもの。
使用頻度が高い「お財布」を環境に優しいものにすることは、エシカルな暮らしの第一歩です。
自然由来の革やリサイクル素材でできたサステナブルなお財布がたくさんあることを知っていますか？
サステナブルな社会を目指す時代の流れにそって、環境に配慮した製品づくりに目を向けるブランドが増えています。
パイナップルからできたお財布や、ビニール傘をアップサイクルして作られたお財布など、ユニークな製品も登場しています。
今回は、サステナブルで地球に優しいお財布を紹介します。
サステナブルなお財布を選ぶということ
お財布の多くは革製品です。
お財布で使われる素材は、牛革、馬革、山羊革、豚革、蛇革、ワニ革など、さまざまな動物革のお財布が売られています。
動物の皮からつくられた本革の財布を持つことが良くないことなのかというと、必ずしもそうではありません。
基本的に本革製品は食用肉となる動物の皮を使用しているため、皮の部分まで無駄にしないで活用しています。
問題点としては、人間たちの欲によって食用とされる動物だけではない範囲までに手を出されたことや、贅沢のために製品化される状況があげられます。
また革製品に限らず、大量生産によって安価で使い捨て感覚の商品が増えたことも問題です。
近年サステナブルな行動が注目されるようになり、多くのブランドが環境に優しい製品づくりをしています。
お財布においては、パイナップルの葉やサボテンなどの植物由来のものや、リサイクル素材を使用したものも多く登場しています。
また、職人さんによって丁寧に作られるお財布を選ぶことも、サステナブルな手段といえるでしょう。
サステナブルなお財布とは？
サステナブルとは、「持続可能な」という意味です。
では、持続可能なお財布とはどんなお財布なのかというと、以下のようなものがあげられます。
自然由来の素材を活用したもの
動物の革を使用したり、動物由来の素材を使用せずに作られたお財布です。
リサイクル素材を使用したもの
捨てられるはずだったものを一度分解して、再生した素材でできたお財布です。
素材はそのまま活用してつくられる、アップサイクルのお財布もあります。
生産者の労働環境に配慮したもの
生産者の労働環境を守られたり、生産者の収入元として支えられることも大切なポイントです。
メンテナンスをしながら長く使えるもの
長く使えることにこだわって作られたお財布や、お手入れや修理をすることで長持ちするお財布です。
サステナブルで環境に優しいお財布を紹介
環境やすべての生き物に優しいお財布や、大量生産・大量消費から地球を守るお財布をご紹介します。
ファッション性の高いものが多いことも魅力です。
PINAMORE｜パイナップルからできたお財布
出典元：ナダヤ | オフィシャルオンラインショップ
PINAMORE（ピニャーレ）のお財布はパイナップルから作られています。
もともとパイナップルの葉は捨てられていました。
捨てられるはずのものが、素材として有効に使われるようになりました。
葉を焼却処分していたことによって大気中へ二酸化炭素も多く排出していたので、環境保護にもつながっています。
さらに、パイナップル農家の人たちの収入源が増えたことも大きな効果といえます。
パイナップルの素材を使っているため、茶色の繊維が浮かび上がっており、まるで和紙のような手触り。
素材のうち72％が葉の繊維で、18％はじゃがいもやトウモロコシに含まれるポリ乳酸と、全体の9割を自然由来の素材で作られています。
自然そのままの優しい風合いを感じられるお財布です。
参照元：PINAMORE公式HP
CACTUS TOKYO｜サボテンレザーのお財布
出典元：CACTUS TOKYO公式オンラインストア
CACTUS TOKYO（カクタストーキョー）は、サボテン由来のレザー素材を使用した製品を展開しています。
職人さんたちを大切にする日本国内の工房で制作された、品質の高いお財布です。
サボテンと植物由来の樹脂を混合した、少なくとも61%以上が植物由来の素材を使っています。
本革のような高級感があり、しっとりなめらかな手触りを感じられる素材です。
Mini Wallet は片手に収まるほどミニマルですっきりしたデザインですが、機能性も充実しています。
コインポケットは外側で独立しているので、たくさん小銭を入れてもお財布の厚みが気になりません。
お札入れ部分にカードが約9枚入るポケットが備わっています。
すっきりと無駄のないデザインですが、中身がよく見える機能的なお財布です。
参照元：CACKUSTOKYO公式HP
étul｜アップルレザーのお財布
出典元：étul公式HP
étul （エツル）は、植物由来のエコレザーやリサイクルキャンバスなど、環境に優しい素材を使ったカバンやお財布を展開するブランド。
アップルレザーのお財布は、廃棄される有機りんごの皮や芯をアップサイクルして作られています。
軽くてソフトな肌触りのアップルレザーが、トレンド感のあるデザインのお財布に生まれ変わりました。
優しいカラー展開で、シンプルで収納しやすい仕様になっているので、プレゼントにも最適です。
参照元：étul公式HP
STELLA MCCARTNEY｜リサイクルポリエステルのお財布
出典元：STELLA MCCARTNEY
ステラマッカートニーは2001年のブランド設立以来、地球やすべての生き物を思いやることを誓い、サステナブルな価値観をリードしてきました。
レザーやファー、皮革、フェザーの他、動物由来の接着剤を一切使用せず、製品が作られています。
ダイナミックで高級感のあるデザインの「ファラベラ スモール フラップ ウオレット」は、環境や人権を守られて栽培された「サステナブルコットン」や、リサイクル素材を組み合わせてつくられたもの。
エコフレンドリーな姿勢でラクジュアリーファッションアイテムを生み出すブランドです。
参照元：STELLA MCCARTNEY
BAGGY PORT | リサイクルレザーのお財布
出典元：BAGGY PORT
BAGGY PORT（バギーポート）のリサイクルレザーハーフ財布は、ドイツの老舗素材メーカー「サラマンダー社」のリサイクルレザーを使用しています。
廃棄される革の端材を使用し、アップサイクルして作られる環境に優しいお財布です。
コンパクトサイズで、ボックス型のコインポケットが使いやすく、カードポケットは内側に11室と豊富です。
交通系ICカードにも対応しています。
さらっとしていて滑らかな手触りと、リサイクルレザー特有の風合いを感じられます。
参照元： BAGGY PORT
THE BARIS｜リサイクルペーパーのお財布
出典元：THE BARIS公式HP
THE BARIS（ばりん家）は、南アフリカのローカルブランドを扱うセレクトショップ。
南アフリカの雇用問題や、女性問題、環境問題、アップサイクルなどに取り組む、100％ Made in South Africaのアイテムを購入できます。
THE BARIS のスクエア財布は、南アフリカにある包装資材工場からのリサイクルペーパーで作られています。
特殊な技術で処理、コーティングを施すことで紙の強度が上がり、機能的な素材へと生まれ変わりました。
シンプルで折り紙のようなユニークなデザインと、紙ならではの自然な風合いを楽しめるお財布です。
参照元：THE BARIS公式HP
PLASTICITY | ビニール傘素材のお財布
出典元：PLASTICITY公式HP
PLASTICITY（プラスティシティ）は、使い捨てや置き忘れにより廃棄されたビニール傘を生地として再生させ、バッグやお財布、ハットなどを生み出すアップサイクルブランド。
「10年後になくなるべきブランド」を宣言し、ユニークなアイテムを展開しています。
トライフォールドウォレットは、シンプルな三つ折りのデザイン。
傘の素材から作られているため、水や汚れに強く、洗える素材であることも魅力です。
ビニール傘には、透明な素材と乳白色の素材があったり、材質や厚みがさまざまだったりと個性があります。
そのため、一つ一つに表情があって、オンリーワンのお財布です。
参照元：PLASTICITY公式HP
FREITAG｜トラックタープ（幌）からできたお財布
出典元：FREITAG公式HP
FREITAG（フライターグ）というと、アップサイクルブランドの代表といえるブランド。
1993年にブランドが誕生して以来、5〜8年高速道路を走って役目を終えたトラックのタープ（幌）やリサイクル素材をリサイクルしてバッグを作ってきました。
今ではお財布やポーチなど、ラインナップが豊富です。
FREITAG の「WIDE SCREEN TARP WALLET」は、紙幣やコイン、カード、領収書、メモ書きなどをたくさん収納できる長財布です。
最大24枚ものカードを収納できます。
使うタープ（幌）や配置によってデザインも風合いも異なりますので、唯一無二のお財布を持つことができます。
参照元：FREITAG公式HP
お手入れをしながら長く使えるエシカルなお財布
お財布の値段は高級なものから安価なものまでさまざまですが、早く劣化するお財布はゴミを増やす原因となりかねません。
手を加えながら長く大切に使うこともエシカルな選択です。
長く使ってもらうことを重視するブランドでお財布を購入するだけでも、サステナブルな消費活動につながります。
土屋鞄製作所 | 最高のスタンダード財布
出典元：土屋鞄製作所公式HP
「革のダイアモンド」といわれるコードバンの二つ折り財布。
飽きがこないシンプルでスタンダードな形で機能的なお財布が、最高級な革で作られています。
土屋鞄製作所は、長く大切に使えて、時を重ねるほどに愛着が湧くような革製品をつくるブランド。
1965年の創業以来、選びぬかれた素材を使って職人さんたちの手で大切に作られています。
長く使える丈夫なつくりであることに加え、専門の職人さんに修理をお願いできるブランドです。
ホームページには、革製品のお手入れ方法も紹介されています。
参照元：土屋鞄製作所公式HP
genten｜表情の変化を楽しめる財布
出典元：genten公式HP
genten（ゲンテン） の「Minerva」は、革本来の良さを味わえるお財布です。
薄くて軽く、重厚感も感じられるお財布が職人さんたちによって作られています。
経年劣化によって艶が出てきて、表情の変化を楽しめるお財布です。
gentenは、「丁寧に作られたものを大切に使うこと、壊れた場合には修理してまた使う」といったエシカルな暮らしを提案しています。
専門性を生かした丁寧な修理をお願いできるブランドですので、長年の相棒となるお財布に出会えるでしょう。
参照元：genten公式HP
まとめ
お財布は毎日使うものだからこそ、サステナブルなものを選んでみてはいかがでしょうか。
サステナブルなお財布には、環境や動物、人に配慮して作られたものや、長く使えるものなどがあり、内容はとてもユニークです。
パイナップルやりんごから作られた革のお財布は、もともと捨てられていた部分を有効活用することによって生み出されました。
大量に捨てられ、置き忘れられるビニール傘から作られたお財布も、環境を守る上で重要な役割を担っています。
エコな素材のお財布を選ぶ方法だけではなく、長く使えることを重視して作られたお財布や、お手入れ・修理をすることもエシカルな消費活動です。
わたしたちにとって身近なお財布との関わり方について考えてみましょう。
