「水・緑・人で国際協力」をモットーに、インドネシアのスンバ島をメインに活動をしている認定NPO法人地球の友と歩む会/LIFE。
スンバ島での活動のため、プロジェクトを開始しましたのでご紹介します。
▶︎開発から取り残されたインドネシア・スンバ島の農村の人々を支援したい – クラウドファンディング READYFOR
以下、認定NPO法人地球の友と歩む会/LIFE 掲載文から引用
自己紹介(活動目的、活動内容・実績、大切にしていること)
私たちは、「水・緑・人で国際協力」をモットーに、インドネシアのスンバ島をメインに活動をしている認定NPO法人です。
スンバ島は、開発から取り残され、多くの人たちが自然の中で暮らしています。島に産業はほとんどなく、2023年に現地協力NGOが支援対象の村で行った調査では一世帯一月当たりの平均収入は一万円程度でした。
このインドネシアの離島であるスンバ島の村の人たちの生活を、水や緑(農業・植林)の分野から支えたいという意思を持ち、私たちは村人と自然が共生して発展できることに重点を置き、支援活動を行ってきました。
水の支援
村の人たちが生活や農業に必要な水を得られるようにする
緑の支援
村の人たちが野菜づくりや樹木の栽培を学ぶ
人の支援
農業グループを組織し村の人たちがグループで活動する
<グループで農業を行うメリット>
今後リーダーとして村の人たちを引っ張っていく人、お金の管理に長けている人、売り先との交渉が上手な人などグループ内で適材適所にメンバーを配置することによって個人では到底できない販売活動や灌漑設備の維持管理をメンバーが協力しながら行うことにより販売量を増やすことができます。
活動実績
これまで行ってきた活動は次の通りです。
●灌漑設備整備
野菜や木を育てるのに必要不可欠な水源の確保、井戸、貯水槽、給水パイプなどの設置、村人自身で維持管理できるような組織づくり。
●有機農業支援
農業グループの組織、有機農業研修(有機肥料や有機防虫剤のつくり方、野菜の栽培方法、シードバンク運営)の開催、村人たちが自立して野菜づくりを続けられる環境づくり
●植林活動
環境保全のためのマングローブの植林、食用・販売用の果樹の植林、建材用・販売用の建築材用樹木の植林
●栄養改善
野菜づくりや果樹の植林を行うことによる村人の食事の改善
LIFEが常に大切にしていること
・自然との共生
・支援終了後は村人自身で活動を運営していくこと
役員紹介
|横山理事長(水大賞受賞時の写真)
|事務局長古賀
|岩田理事(スンバ島在住・マングローブの調査中)
2:プロジェクトの背景
私たちLIFEの支援地であるスンバ島は、首都から遠く離れ、開発から取り残されています。
この島には、就業できるような産業はなく、島の人たちは年に3ヶ月ほどしかない雨季に主食のトウモロコシを栽培して、何とか生活しています。
私たちは、村の人たちにまず水を届けたいと思っています。生きるためには、水が必要です。そして、水があれば、農業や木を植えることができるからです。野菜や果樹が手に入れば、家族で食べることができるし、売れば現金にもなります。
このように、水と緑の分野で支援活動を行う私たちLIFEが、現地協力NGOと話し合って決めた2024年度の事業は次の通りです。
|スンバ島での2024年度の事業
・自然エネルギーで動く給水ポンプの開発
・有機農業研修の開催
・有機野菜づくり支援
・ライムの栽培支援
私たちは現地協力NGOの要請を受け、事業の計画を立てています。事業遂行に必要な資金は、助成金や寄付金を充当しますが、事業費全てをカバーすることはできません。 事務局を運営する資金も必要になります。
資金が足りないと目指す支援活動から一部を削ったり小規模にしなくてはならず、効果が発揮されません。 その結果、目指していた成果を得られず、中途半端におわってしまいます。 私たちが目指す水と緑での支援を遂行させ村人たちに引き継ぐところまでたどり着くためには、不足分を補わなくてはなりません。
いただいたご支援金で、2024年度にスンバ島で行いたい支援活動を実施します。
●川から水をくみ上げるための給水ポンプ支援
スンバ島は丘陵地帯のため高低差があります。水源となる川や泉は谷を下ったところにあるため、村の人たちは山を下りて洗濯をしたり体を洗い、タンクに水を汲んで自宅に持ち帰ります。
重い水を持って山を登ることは重労働です。そのため、料理用など自宅で使う分の水を持ち帰ることができたとしても野菜や樹木に水やりをできるほどの水量は確保できません。
現状、村人たちは一日の中の数時間を水汲みに費やしています。子どもたちは起床後と学校からの下校後に水汲みのお手伝いをする習慣があり、朝の水汲みで疲れて学校へ登校できなかったり帰宅後宿題をする時間を取れなかったり、学力にも影響が出ています。
水があると様々な問題が解決します。
野菜をつくったり樹木を育てることができます。水汲みに要していた時間を別のことに使うことができます。排泄後などに手を洗えるようになったり、歯を磨けるようになり衛生状態が良くなります。
・LIFEのポンプ開発
私たちはこれまで、大学生や社会人ボランティアの協力で、川の流れを動力に水が汲みあがるポンプを開発してきました。
ボランティアの大学生たちによるポンプの組み立て
このポンプは、燃料や電気を必要としないため、電気がなく燃料を購入する現金を持たない村の人たちでも使うことができます。
また、スンバ島内で入手できる材料だけで、つくれるものであることを目指しています。そして、村の人たちが自分たちで組み立てたり、故障の際に修理したりできるような設計をしました。
私たちは、すでに日本国内で試作品を完成させました。ビルの4階まで水をくみ上げることに成功し、許可を得て行った、多摩川での実験も成功しました。
川での実験
ポンプが完成すれば、必ず現地の村の人たちに大きな意識の変化があると思います。
これまで村の人たちは、村に水がないのは、政府が灌漑をしないからだと考えていたかもしれません。それが、自分たちでつくった手づくりのポンプが水をくみ上げるようになるのです。政府ができていないことを、自分たちで達成できれば大きな自信につながります。
朝の水汲みから解放された子どもたちは、元気に登校できるようになり、帰宅後に自宅で宿題をする時間をつくれ、学力が向上します。水があることにより、野菜をつくれるようになり、収穫した野菜を食べることができるようになります。また、手洗い習慣や歯磨き習慣がつき、衛生状態が改善されます。
●有機農業研修
水があれば、農業ができるようになります。農業グループを組織し、当会のカウンターパートである現地協力NGOが、村人に有機農業を教えます。
村にある家畜のフンや植物などで、肥料や防虫剤をつくれるようになります。化学肥料や農薬を購入する必要がなく、現金を持たない村の人たちでも野菜づくりを開始できます。化学肥料や農薬を使わないので、土地が痩せる心配がありません。
有機肥料を使うことは、農作業をする村人や野菜を食べる人たちにとっても、化学肥料や農薬による健康への心配が回避できます。
村人たちに有機農業を指導するために組織した農業グループは、将来野菜の収量が増えた時に農業組合として組織で野菜販売に取り組むことが可能です。
研修で教わった育苗用のポットをバナナの葉でつくる村の人たち
●有機野菜づくり
有機農業研修に参加した村人たちは、村にある材料で肥料や防虫剤をつくれるようになり、自ら有機野菜をつくれるようになります。収穫した野菜は家族で食べることができ、空腹が満たされるだけでなく栄養改善のきっかけにもなります。
収量が増えれば販売して現金にすることができ、足りない食材を購入したり家族の生活必需品を購入することができます。
村の人たちが管理する野菜畑(2023年度ライパンダック村)
●有機栽培によるライムの植林
樹木に水やりをするための水が確保され、苗木に与える肥料や防虫剤をつくれるようになった村人がライムの栽培を始めます。
ライムは、インドネシア料理に欠かせません。隠し味にも使いますし、さらに風味を足せるよう食堂のテーブルに置いてあります。スンバ島でも、ライムはつくられていますが、町のホテルやレストラン、食堂が必要とする量を満たしておらず、他島から仕入れています。
島内ですでに需要のあるライムをつくって販売することにより、現金収入を得られます。また、インドネシア全体でもライムは食用だけでなく、医薬品、化粧品、飲料、食品、洗浄液など多くの製品に使われており大きな需要があります。
(参考)2022年に植えたパパイヤ 今では家族で食べたり販売して現金にしています。
さらに詳細は下記ページから
▶︎開発から取り残されたインドネシア・スンバ島の農村の人々を支援したい – クラウドファンディング READYFOR