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日本にも健康格差がある?国内の健康格差の実態と世界の現状

健康格差という言葉を聞いたことがありますか?
健康格差というと、先進国と開発途上国との格差を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし近年、格差社会が問題となっている日本においても、健康格差が問題となってきています。
所得や教育の格差は生活に大きく影響し、収入や職業の違いによって健康格差が生まれることがわかってきました。

健康格差は、一人ひとりの取り組みで解決することは難しい問題です。
この記事では、決して開発途上国だけの問題ではなくなっている日本の健康格差の現状ついて、詳しく解説します。

参照元:日本の「健康社会格差」の実態を知ろう|文部科学省研究

健康格差とは

健康格差とは

健康を維持するためには、どのような生活を送ることが必要でしょうか。

生まれつきの体質だけでなく、食事や運動、アルコールや喫煙習慣などの生活習慣も、健康を維持するために重要な要素です。
これらの日常生活習慣は、収入や仕事の内容、そしてストレスなどに大きく影響を受けます。

実際に厚生労働省の報告においても、雇用形態や教育年数の違いによってストレスや死亡リスクに格差が生じていることが指摘されています。
それぞれの社会・経済的状態によって健康状態に差があることを健康格差と言います。

健康格差が生まれる原因は?

健康格差が生まれる原因は?

健康格差はどのように生まれるのでしょうか。

その原因を詳しくみてみましょう。

所得の格差

経済状況は、人の健康に無視できない影響を及ぼす要因の一つです。

所得の低い方は、無意識のうちに収入が少ないことをストレスと感じて、幸福レベルや健康度が低下しやすいという調査結果があります。
また、ストレスは喫煙や飲酒、過食につながる特徴があるため、ストレスの多い方ほど病気になるリスクが高まるといえるでしょう。

実際、低所得の人ほど喫煙率が高く、体を動かす習慣が少ないことや、高所得の人の方が栄養バランスの良い食事を摂っていることもわかっています。
さらに、所得の少ないパートタイマーや派遣・契約社員など非正規雇用の方は健康診断の受診率が低い特徴があります。

つまり、所得の格差が病気のなりやすさや発見しやすさの格差にも繋がっているのです。

教育の格差

教育の格差が健康格差につながることを意外に感じる方もいるかもしれません。
しかし、学歴によって収入や居住環境が変化すると感じている方は多いのではないでしょうか。

一般的に、高学歴の親の子どもの大学卒業割合は高く、教育水準は世代間で連鎖しやすい要素です。
教育水準が低い人ほど所得が低くなり、健康状態が悪くなりやすい傾向があります。

また、柔軟な思考力や環境の変化に対する適応能力が低かったり、選択肢が少ない場合、ストレスを感じやすくなったりもします。
教育水準が低いことで、栄養や病気の予防に対する知識不足や、公的な健康診断・保険制度への理解不足も起こりやすくなります。

教育格差は、さまざまな側面から生活に影響を及ぼし、健康格差に繋がると言えるでしょう。

地域の格差

地域の格差は、開発途上国の問題だけではありません。
先進国である日本でも大きな問題となっています。

人口10万人に対する医師の数は、地域によって大きな格差がみられます。
最も医師の多い東京都には、最も医師の少ない岩手県と比較して、およそ2倍の医師がいます。
医師が多い地域では、医療にアクセスしやすいだけでなく、症状に合わせて専門性の高い医療を選択することができます。

がん患者さんを例として考えてみましょう。
医療へのアクセスが遠い地域に住んでいるがん患者さんは、専門的な化学療法を受けるために車で1時間以上かかる病院に行かないといけないこともあります。
一方でアクセスがしやすい地域の人は、近隣に専門的な治療が可能な病院があるため、治療が続けやすく選択肢も多いです。

このように同じ日本でも、住んでいる地域によって健康格差が広がってしまうのです。

参照元:
「国民健康・栄養調査の結果」|厚生労働省
医療従事者の需給に関する検討会|厚生労働省

世界の健康格差の現状

世界の健康格差の現状

日本の健康格差について紹介しましたが、続いて世界の健康格差についても見てみましょう。
平均寿命の国際比較をみてみると、国や地域によって大きな健康格差があることがわかります。

2019年のユニセフ子供白書によると、世界には5歳の誕生日を迎えることなく亡くなる子どもは年間520万人おり、1日に約1万4,000人の5歳未満児が命を落としているという報告があります。
途上国では、6秒にひとりのペースで小さな命が失われているのです。

栄養不良の子どもの割合が多い開発途上国の子どもたちは、下痢や肺炎といった先進国では治療が可能な病気で亡くなってしまいます。
生まれた地域によって、病気になるリスクは全く違うのです。

先進国と途上国の間にある大きな健康格差も、無視できない問題です。

参照元:
平均寿命の国際比較|厚生労働省
世界子供白書2019|子どもたちの食と栄養

健康格差の解消にむけた取り組みとは

健康格差の解消にむけた取り組みとは

健康格差は、収入や教育水準、そして居住地域などのさまざまな要素が複雑に絡み合って発生しています。
そのため、国や自治体だけの取り組みだけで解決するのは難しい課題です。

自治体と民間団体が協力した取り組みや、個人で行える取り組みについて紹介します。

公共事業や民間団体の取り組み

近年では、国と民間団体が協力して、さまざまな取り組みが行われています。

三重県では、公立病院と民間病院が統合して新しい病院を開設し、小児・周産期医療や高度救急医療の課題を解決した事例があります。
3つの病院が統合し、高度医療を受けるためには他市・他県へアクセスしなければならなかった地域に新病院が誕生。
医師の流出が減少し、地域の医師不足が改善しました。

これによって、地元で高度で専門性の高い検査や治療が現実となりました。

私たちにできる取り組み

健康格差を解消するために、私たちにできることについても考えてみましょう。

健康格差を生む原因となる、経済状態や教育水準、住んでいる地域といった課題を解消することは簡単なことではありません。
しかし、自分や大切な人の健康を守るために、ストレスと上手に付き合いながら健康に悪い生活習慣を見直すことから始めてみませんか。
公的に受けられる健康診断やがん検診をうけることもおすすめします。

地域包括ケアシステムの構築が推進されている日本では、地域に一つは医療について困ったときに相談できる窓口が設置されています。
地域包括ケアシステムとは、医療・介護・福祉が連携して、住み慣れた地域で安心した生活を継続できるようなサポート体制です。

このような相談窓口を活用して、住んでいる地域の医療機関について、日ごろから気にかけて情報を集めてみるのもいいでしょう。

参照元:
桑名市総合医療センター|桑名市総合医療センターニュース
地域包括ケアシステム|厚生労働省

まとめ

まとめ

健康格差はさまざまな原因が絡み合って生み出された問題で、開発途上国だけの問題ではなく、日本においても重要な課題であることを紹介しました。

健康は、私たちが豊かで幸せな人生を送るために無くてはならないものです。
私たちの生活は、親や地域など生まれた環境によっても大きく影響を受けます。

健康格差は、社会が作り出した不平等であると言えるかもしれません。
しかし、「不平等は仕方のないことだから」と諦めてしまっては、健康格差の課題解決は難しいでしょう。

自分にできることをみつけて一人ひとりが行動することで、健康格差の解消に繋がっていくのではないでしょうか。

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