気候変動の原因となる温室効果ガスの排出を減らし気候変動の原因をできるだけ抑えることを「(気候変動)緩和」と言います。難しく聞こえるかもしれませんが、実は私たちの日常生活の中で取り組める身近な対策です。この記事では、気候変動緩和とは何か、どんな具体例があり、私たちに何ができるのかをわかりやすく解説します。
気候変動緩和の基本的な意味
温室効果ガスの排出削減と吸収の対策を行うことが「緩和」です。地球温暖化の主な原因は、自動車の排気ガスや工場の煙、発電所から出るCO2などの温室効果ガスです。緩和とは、こうした排出量を減らすための取り組み全般を指しています。
シンプルに言えば、「これ以上地球を温めないようにするために、今すぐ始められる対策」です。
緩和と「適応」の違いlもう一つの気候変動対策
気候変動への対策には、緩和と同じくらい大切な「適応」があります。
すでに生じている、あるいは将来予測される気候変動の影響による被害を回避・軽減させる「適応」の2つがあります。
わかりやすく言うと、緩和は「温暖化を進ませない工夫」、適応は「進んでしまった温暖化の影響に備える工夫」です。例えば、洪水が増えると予測される地域では、防水性の高い家を建てたり、早期警報システムを導入したりするのが適応策です。
仮に今すぐに温室効果ガスの排出を止めることができたとしても、これまでに排出した分の影響により、気候変動はすぐには止まりません。だからこそ、緩和と適応の両方が必要なのです。
具体的な気候変動緩和の取り組み
エネルギーでは再生可能エネルギーへの転換、農林業・土地利用ではCO2を吸収する森林の保全・植林、農業起源のメタンの削減、食品ロスの低減、業務・家庭では省エネ、建物の断熱、できるだけ温室効果ガスの排出を少ないライフスタイルへのシフトが挙げられます。
このほか、新しい技術として、工場や発電所から出たCO2を地中に埋め込んで長期保管する「CCS」という技術も開発されており、様々な分野で緩和の取り組みが広がっています。
国際的な目標とパリ協定
気候変動の国際的な枠組み「パリ協定」では世界共通の長期目標として「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つ(2℃目標)とともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(1.5℃目標)」を掲げています。これは、各国が一致して気候変動に向き合う約束です。
日本も目標を持って取り組んでいます。
日本政府は2030年度までに温室効果ガスの排出量を46%削減する(2013年度比)。さらに50%削減の高みに向けて挑戦し、2050年までに温室効果ガスを実質ゼロにすることを掲げています。
日常生活でできる緩和の取り組み
気候変動緩和は、企業や政府の大きな取り組みだけではありません。私たちも日常の中で緩和に貢献できます。具体的には、以下のような行動があります。
・電車やバスを利用し、車の使用を減らす
・エアコンや暖房の設定温度を調整する
・食品ロスを減らし、地元産の食べ物を選ぶ
・LED電球を使う、こまめに照明を消す
・シャワーの時間を短くする
・リサイクルに協力する
一つ一つは小さなアクションですが、世界中の人々が同じように行動すれば、大きな力になります。
まとめ|世界の平均気温を抑えるための共通の取り組み
気候変動緩和は、温室効果ガスの排出を減らし、地球温暖化の進行を抑える対策です。パリ協定の目標達成に向けて、各国が削減目標を掲げて取り組む一方で、個人の生活習慣の工夫も欠かせません。
世界中で協力して緩和と適応の両輪から気候変動に取り組むことが必要です。私たちが今日から始めた小さな行動が、未来の地球を守ることにつながっています。

