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アパレルカンパニーhap株式会社のSDGsに対する取り組みとは?

近年注目を集めているSDGsですが、多くの企業でSDGs達成に向けて取り組みがされています。中でも今回紹介するhap株式会社は、経済産業省がSDGsへの取り組み先進事例として取り上げられている会社です。環境に配慮した素材の開発や繊維工場の働く環境をチェックするなどしています。

hap株式会社が行っているのは、SDGsの目標3や8、13など9つの目標に関わる幅広い取り組みです。是非、hap株式会社の取り組みを参考にして、私たちにも出来ることを探してみましょう。それでは、hap株式会社の概要から取り組みまで詳しく紹介します。

hap株式会社とは?

hap株式会社は、東京都中央区に本社を構える会社です。繊維製品の製造業を行っています。主な事業内容は、自社アパレルブランド「BLUEY」の運営やアパレル製品のOEMやODMといった他社製品の製造などです。

中でも、SDGs達成に向けて行われている環境に優しい素材や服の開発が注目されています。2018年には、「What’s New In Cotton」に日本企業として初めて選出されました。

What’s New In Cottonは、世界で最もサステナブルな農法のコットンUSA協会がUSAコットンの新しいあり方や新機能を紹介しているプログラムです。これを期に、海外の展示会にも出展したり、新しいブランドを展開したりするなど、活動の幅を広げています。

代表取締役社長 鈴木 素氏の思いとSDGsに対する取り組みのきっかけ

hap株式会社の代表取締役社長である鈴木 素氏は、SDGs達成に向けて強い思いを持っています。それは、会社設立以前に7年間働いていた繊維商社での経験から生まれたものです。

当時の鈴木氏は、毎年20回ほど海外工場に出向いていました。その時、目にしたのが劣悪な工場の労働環境だったそうです。例えば、多くの工場で工員が化学薬品を吸い込んだり、児童労働が行われていたりなどといった環境です。

先進国がファッションを楽しむ反面で、開発途上国は様々なものを犠牲にしているという状況に鈴木氏は疑問を抱きました。そこで、鈴木氏は環境にも人にも優しいファッションを作ろうと会社を立ち上げ、SDGsへの取り組みを始めたのです。

鈴木氏の思いについては、本人がTwitterでも語っています。衣服製造の問題点やSDGsに関わることなどについても取り上げていて、参考になるものばかりです。気になる方は是非合わせてチェックしてみてください。

鈴木 素氏のTwitterはこちら:鈴木素 「次世代の未来服」

SDGsに対する具体的な取り組み

hap株式会社は、SDGsに対する取り組みを積極的に行っていますが、具体的にはどのような取り組みなのでしょうか?ここからは、hap株式会社の取り組みについて詳しく説明していきます。hap株式会社では、主にSDGsの目標8や12、13などに関わる取り組みを行っています。

快適多機能素材COVEROSS®の開発

hap株式会社の代表的な取り組みがCOVEROSS®(カバロス)の開発です。

COVEROSS®は快適多機能素材で、COVEROSS®WIZZARD(カバロスウィザード)という光触媒による多機能性素材はコットンなどの天然繊維に10個の機能性を持たせることができる世界発の技術です。付けられる機能は、吸収速乾や抗菌消臭、接触冷感などがあります。

例えば、通常洋服に醤油をこぼして染みになった時には、洗剤を使ってゴシゴシと洗わなくてはなりませんよね。
しかし、COVEROSS®WIZZARDの場合には、水に浸けると汚れが浮き出て汚れが落ちやすい機能素材です。洗濯回数を削減でき、洗う水の量も少量でいいので環境に優しいのです。服も傷つきにくいので、1枚の服を長く着られるようになります。

また、生産工程もカスタマイズすることで多機能を1度に付けることで水やエネルギーを50%削減可能です。無駄なエネルギーを必要としてないので、環境に優しい技術としてSDGs達成に貢献しています。

このようなCOVEROSS®の機能を一枚の服に付加することで、一枚を長く大切に着られるようになります。消費者が何枚も服を買う必要がなくなるので、服の無駄な生産を減らし、開発途上国の繊維工場で働く労働環境の改善に繋げられます。

また、COVEROSS®はサステナブルな素材や天然繊維に付加できるのも見逃せないポイントです。サステナブル農法のコットンUSA素材やオーガニックコットン、再生ポリエステルなどに付加することで、更に環境に優しい技術として使用されることが期待できます。

ファッションブランドと協力してサーキュラーファッションを推進

hap株式会社では、サーキュラーファッションの推進も行っています。サーキュラーファッションとは、いらなくなった服を回収して、それを素材として新たに服をつくることです。

2020年7月にはナノ・ユニバースと日本環境設計が運営するBRINGと協力し、環境に配慮したレーベル「Meaninguful Continuity(意義ある継続性)」をスタートさせています。BRINGによる再生素材にCOVEROSS®の技術を付加し、ナノ・ユニバースのファッション性も合わせています。環境にも優しく、長く使えるおしゃれな洋服なので、若い人も興味を持ちやすいのではないでしょうか。

このサーキュラーファッションを継続的に、周りを巻き込みながら行うことで、大量生産された安い服を買っていらなくなったら捨てるという流れを全て変えようとしています。この流れを変えられれば、開発途上国で働く労働者や環境を救うことができるのです。

メイン工場に対する定期的な工場監査

現在ファッション業界は、鈴木氏が目にしたように劣悪な労働環境の元で成り立っています。世界でも問題視されている問題でもあります。
そこで、hap株式会社ではメイン工場に対する定期的な工場監査を行っています。工場監査は、倫理面から品質面まで行っています、具体的には、児童労働や強制労働などの人権的問題から、廃水処理といった環境問題など多岐にわたっています。

信州大学や三機コンシス社等と共同してスマートウェアを開発

洋服の着心地の良さを追求して、スマートウェアの開発を進めています。スマホで洋服の温度を変える技術や着るだけで血行促進効果が期待できる技術などを開発しています。これらの技術を応用して、洋服を着用するだけで身体の状態が分かるように研究を進めているところです。このスマートウェアの開発が進めば、人々が安心安全に健康な生活を送る手助けができるようになります。

福岡県中間市の「医学住宅」で実証実験開始

更に、COVEROSS®のスマートウェアは福岡県中間市での「医学住宅」で採用され、2021年6月から実証実験が始まりました。「医学住宅」は九州大学都市研究センター馬奈木俊介教授と大分大学医学部等が中心となり、SDGsの理念に基づいた高齢化社会の中、豊かで持続可能なまちづくりに向け、人々がより長く健康でいられる社会の実現を目指します。

参照元:「新国富指標」を活用したまちづくりに福岡県中間市と連携 | トピックス | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)

hap株式会社の取り組み例から見る私たちにできること

hap株式会社の取り組み例から見る私たちにできること

ここまで、hap株式会社のSDGsに対する取り組みを紹介しました。hap株式会社が開発した環境に優しい素材と服がSDGsの様々な目標達成に貢献しています。それでは、私たちにもSDGs達成に向けて出来ることは何かあるのでしょうか。

服を大切にする

SDGs達成に向けて簡単に始められるのが、服を大切にすることでしょう。環境省によると、一人当たりの年間平均の衣服購入枚数は約18枚で、手放す衣服枚数は約12枚と報告されています。また、一年間に一回も着ていない服は一人当たり25枚もあります。開発途上国の人々が色々なものを犠牲にして作っている洋服を、私たちは無駄にしているのです。

そこで、一着の服を大切に使って服を無駄にしないようにしましょう。大切に使うためにも、購入する時に安さに囚われず、長く着られる素材やデザインか考えると良いでしょう。また、洗濯する時に正しい洗濯方法を守ることも大切です。間違った洗濯の仕方をすると生地が傷み長く着られません。洋服にはそれぞれ洗濯表示があるので、確認して正しく洗濯をしましょう。

着なくなった服を再利用に出すというのもできることの1つです。ゴミとして出すだけでは、エネルギーの無駄遣いです。不要服の回収ボックスを設置しているお店もあるので、探してみると良いでしょう。

また、着なくなった服を寄付することでも開発途上国の人々を救えます。ワールドギフトや日本救援衣料センターなどの団体に服を送ることで寄付が可能です。家で眠っている着ない服があるならすぐに行える取り組みなので、是非挑戦してみてください。

参考:サステナブルファッション|環境省HP

まとめ

hap株式会社では、SDGsの目標達成に向けて様々な活動を行っています。ファッション業界における取り組みなので、私たちの生活にも身近ではないでしょうか。実際、私たちが服を安い服を大量購入する裏側で、健康的にも精神的にも被害を受けている開発途上国の人々がたくさんいます。

また、服を作ることで環境にも悪影響を及ぼしています。この現状をSDGsに対する取り組みを通して私たちで変えていきませんか?私たちにもhap株式会社のように、SDGs目標達成に向けて取り組めることはあります。是非、今回ご紹介したhap株式会社の取り組みを参考にして、SDGsの取り組みに挑戦してみましょう。

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