ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダー教育とは?海外と日本の取り組みを解説!

多様性が求められる今、「ジェンダー教育」に注目が集まっています。
実は、SDGsの中に「5.ジェンダー平等を実現しよう」という目標があり、世界的に性別の壁をなくす動きが高まっています。

とはいうものの、「ジェンダー教育とは?」「なぜ必要なの?」「どんな取り組みをしているの?」などと、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ジェンダー教育を解説するとともに、海外と日本の取り組みについて紹介します。
教育現場で働いて感じた日本の小学校教育の変化もまとめたので、ぜひ最後までお読みください。

ジェンダー教育とは?

ジェンダー教育とは?

ジェンダー教育とは、性別にとらわれず、すべての人の人権を尊重する態度を育むものです。

そもそもジェンダーとは、社会的・文化的に作られた性を意味しています。
そのため、生物学的な男性や女性という意味とは異なります。

・男女で身体のつくりは違っていても、平等であることを理解する
・性別関係なく、学びや挑戦の機会が与えられる
・「男だから」「女だから」ではなく、一人ひとりの個性を尊重する

このように、一人ひとりが性別に縛られず、自分らしく生きられる人材の育成を目指しています。

どうしてジェンダー教育が必要なのか?

どうしてジェンダー教育が必要なのか?

では、どうしてジェンダー教育は必要なのでしょうか。

その理由は、社会全体がジェンダー平等ではないからです。
特に、日本はジェンダー平等に大きな課題を抱えています。

2021年3月に世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が「The Global Gender Gap Report 2021」の中で、世界における男女格差を測るジェンダーギャップ指数を発表しました。

日本の順位は156か国中120位。
これは、先進国の中で最低レベルです。
さらに、アジア諸国の中で韓国や中国より低い結果となりました。

女性起業家や共働き世代が増えたように感じますが、日本は海外と比べるとジェンダー不平等を解決できていません。

性別による偏見や固定概念は、子どもの時に学校や家庭で受けた教育の影響が大きいといわれています。
例えば、幼少期に「男の子なんだから泣いてはだめ」「女の子はおままごとをしよう」など、性別で決めつけられた経験はありませんか。
発言者に悪意はないものの、このような偏見もジェンダーの問題にあたります。

性別の壁をなくすためには、自己形成のベースになる幼児期から青年期にかけて行うジェンダー教育が不可欠です。

では、ジェンダー平等が高く評価される海外では、どのような取り組みが行われているのでしょうか。

参照元:共同参画|内閣府

海外の取り組み

海外の取り組み

続いては、気になる海外の取り組みを紹介します。

北欧やヨーロッパ諸国では、ジェンダー教育を支える法律が定められていることが明らかになりました。

イギリスの平等法

イギリスでは、2010年にジェンダーレスを目指した「平等法」が制定されました。
女性の不利益な取扱いや性別による差別を禁止しています。

例えば、

・スポーツチームを編成する時に、「男子はサッカー」と「女子はバレーボール」のようにそれぞれ特定のスポーツを強制的に割り振る
・赤系カラーは女子用、青系カラーは男子用などと、性別で色を指定する
・男子は授業のいずれかが選択可能なのに、女子には選択肢がない

などが挙げられます。

性別だけで判断したり、強要したりする指導を違法としました。

参照元:第4章 2010年平等法(イギリス)|内閣府

スウェーデンの教育法改訂

教育大国としても知られるスウェーデンは、1998年にジェンダーの社会問題の解決に向けて教育法を改訂しました。
教育機関で、「男なのだから強くあれ」「女の子らしく大人しくしなさい」など性別の固定概念を植え付けるような指導することは、すべて違法となります。

今までは当たり前のように行っていた言動を根本から変えました。
このように、国のジェンダー教育の質をあげるには法律を変えていく必要があるといえます。

参照元:Global Gender Gap Report 2020

日本の取り組み

日本の取り組み

では、世界から遅れをとっている日本はどのような取り組みを実施しているのでしょうか。

文部科学省は、2015年に「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」を発表しました。

この中で挙げられた事例は以下の通りです。

・自分が認識している性別の制服や衣服の着用を認める
・着替えの時は保健室・多目的トイレ等の利用を認める
・職員トイレ・多目的トイレの利用を認める。
・宿泊体験や修学旅行などで、1人部屋の使用を認める。入浴時間をずらす。

このように、一人ひとりが認識する性別を尊重し、多様な対応をするよう呼びかけています。

けれども、学校は個々の対応だけではなく、周りや保護者に理解してもらうよう対策する必要があります。
それに対する対策や事例は残念ながら記載されていませんでした。

学校・家庭・社会が一段となって、ジェンダー教育に取り組む環境づくりが日本に求められているのではないでしょうか。

参照元:性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について|文部科学省

小学校で体感!日本のジェンダー教育の3つの変化!

小学校で体感!日本のジェンダー教育の3つの変化!

確かに、日本にはジェンダーに関する課題は多く残っています。
けれども、少しずつ改善されている点もあると感じます。

小学校の現場で働いて体感した変化を3つご紹介します。

① 呼び方を「さん付け」に統一

学校では、性別関係なく「さん付け」にしています。
勤務していた学校では、先生だけでなく、子ども同士も「さん付け」と呼び合うことがルールになっていました。

幼少期時代、女の子だから「○○ちゃん」、男の子だから「○○くん」と当たり前のように呼んでいた方も多いのではないでしょうか。
しかし、ジェンダー平等の視点から考えると、ふさわしくないといえます。

性別の区別なく使える「さん付け」を採用している点が大きく変わったと感じました。

② 性別を基準に色を決めない

性別を基準に色を決めることがなくなっています。

例えば、数十年前は男の子は黒系、女の子は赤系のランドセルが一般的でした。
しかし今は多様化しています。
性別関係なく、黒、茶、青、赤、紫など、自分が好きな色のランドセルを背負って登下校しています。

また、赤と青の色が選べるアイテムも、指定ではなく選択制でした。
このように、性別で色を指定する風潮は減っているのではないでしょうか。

③ 指導の中で「男の子らしく」「女の子らしく」を使わない

指導の中で「男の子らしく」「女の子らしく」など、性別の固定概念を押し付ける言葉は使わなくなっています。
教師一人ひとりの意識が大きく変わっていると感じました。

リーダーや委員長を決める時も、男子に偏るわけではありません。
性別ではなく、個々の個性を生かした教育的活動をする文化が築かれつつあるのではないでしょうか。

まとめ

まとめ

今回は、ジェンダー教育について解説しました。
ニュースやSNSでも、「ジェンダー平等」などをよく耳にするようになってはいますが、日本は世界と比べると性別の格差が根付いているのが現状です。

このような問題を解決するために、ジェンダー教育は必要不可欠です。
性別にとらわれず、自分らしく生きる人材を育てることを目指しています。

世界の取り組みをヒントにしながら、日本のジェンダー教育をさらに充実させる必要があるのではないでしょうか。

私たち一人ひとりも子どもの見本となるように固定概念を疑い、日常生活に隠れたジェンダーの偏見に縛られないことが大切です。

  • 記事を書いたライター
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MAMI FUJITA

ライター&オンライン講師。小学校教諭歴6年。退職後、社会との繋がりに悩む専業主婦がサステナブルライフと出会って自分らしい生き方を叶える。現在はサステナブルライフ、SDGs、食、教育分野の記事を執筆中。自分・社会・環境を大切にする輪を広げたい。

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