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日本の再生可能エネルギーの課題とは?その解決策も解説

世界的に再生可能エネルギーの導入が進む中、日本は主要先進国の中でも再生可能エネルギーの導入が遅れています先進国として、導入を牽引し、リーダーシップを発揮すべき日本でなぜ、再生可能エネルギーの導入が進まないのでしょうか?

そこには、日本が抱える大きな課題がありました。そこで今回は、日本の再生可能エネルギー導入における課題について解説します。

課題解決に向けて、現在、政府がおこなっている対策や私たちひとりひとりがすべきことも紹介するので、参考にしてください。

再生可能エネルギーとは?

再生可能エネルギーとは?

再生可能エネルギー(以下、再エネ)とは、自然界に常に存在する、水や風を動力にしてうまれるエネルギーを指します。

おもに水力・風力・地熱・バイオマス・太陽光の5種類によるエネルギー化が進んでいるほか、波の上下動や潮の満ち引きを利用した発電方法の研究も進んでいます。

再生可能エネルギーのメリットとは?

再生可能エネルギーのメリットとは?

再生可能エネルギーを使うメリットは、大きく2つあります。

1つ目は、温室効果ガスの排出が少ない、または排出せず環境負荷が小さいこと。2つ目は、枯渇する危険性がほぼないと考えられ、恒久的なエネルギー供給が期待されています。

日本が抱える再生可能エネルギーの課題とは?

日本が抱える 再生可能エネルギーの課題とは?

脱炭素社会を目指す地球温暖化対策の一環として、世界的に再エネの使用が促進されています。しかし、日本の再エネ導入にあたり、解決すべき2つの課題があります。

課題1. 発電コストが高い

課題の1つは、日本の再エネの発電コストの高さです。

日本の発電コストは、他国と比較して高く、そのことが日本の再エネ導入の後れの原因となっています。

2021年3月1日に資源エネルギー庁が発表した「今後の再生可能エネルギー政策について」によると、年を経るごとにそのコストは低減しているものの、2020年上半期の太陽光発電コストを日本と世界で比較すると、日本のコストは他国よりも1kwhあたり7.7円も高くなっています。

また同様に、2020年上半期時点で世界と日本の陸上風力発電のコストを比較すると、1kwhあたり8.1円もの差があり、日本のコストが高いという結果が出ています。

コスト高の原因は、日本の物価や人件費の高さや、発電設備を建築するための地理条件が限られていることによる建築にかかるコストが大きく関係しています。

課題2. 自然状況に左右され 供給量が安定しない

日本は地震や台風、津波といった自然災害が多く、発電設備が被害を受け、電力の供給量が安定しないという問題があります。

また、それら自然災害の被害を避けるためには、発電設備を建てるための地理的条件が厳しくなったり、建築する際の地盤整備などに多くのコストがかかることがあります。

もともと、再エネの電力供給量は、日照時間や風況に左右され安定しないという不安材料をもつ発電方法ではありますが、日本の場合はそれに加えて自然災害による不安定要素を抱えていることになります。

また、世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響もあり、感染予防対策措置として、発電設備への出勤者を抑制するなどの対策もおこなわれています。

その対策により、通常の稼働状況ではないことも、今後の再エネ導入の遅れにつながる懸念があり、対策が講じられています。

再生可能エネルギーの課題に対する解決策は?

再生可能エネルギーの課題に対する解決策は?

日本の再エネ導入における課題に対し、導入を加速させるためにどんな取り組みがおこなわれているのでしょうか?今現在おこなわれている取り組みについて、具体的に見ていきましょう。

発電コスト低減に対する取り組み

発電コストを下げるには、物価や人件費をカバーするためのコスト削減が必要です。また、発電のためにかかるコストを下げる必要もあり、それらを解決する方策として以下の2つが挙げられます。

FIT・FIP制度の導入

大規模な発電設備の建設費用や発電にかかるコストを抑えられるよう、2012年に「FIT制度」と呼ばれる固定価格買い取り制度が導入されました。

これは、家庭や一般事業者が再エネで発電した電力を、電力会社が一定価格で買い取る仕組みです社屋の屋上や住宅の屋上で生産されたエネルギーを、電力会社が一定価格で買い取ることで、電力を生産した会社や家庭は利益を得ることができます。

一方、電力を買い取った電力会社にとっては、そうして発電もとが増え、再エネによって生産される電力が増えることで、自社での発電コストを抑えられるというメリットがあります。

また、発電に関わる企業の競争力を高め、スピーディなコスト低減のため、2022年度から「FIP制度」を導入することが検討されています。

FIP制度が導入された場合は、発電事業者が卸電力市場というマーケットで電力を販売できるようになり、再エネによって生産された電力の場合、販売価格にさらに利益が上乗せできることとなります。

エネルギーミックス

従来からおこなわれている原子力発電や火力発電などの方法に加え、再エネを含めた複数の発電方法を効率よく組み合わせ、エネルギー供給する方法です。

タイムリーに自然の状況を読み、適切に発電方法の割合を変更できる仕組みの研究が進められ、状況に応じた最適なエネルギー供給によって発電コストが下げられるよう取り組みがおこなわれています。

安定供給への取り組み

電力の安定供給のためには、自然災害に左右されない発電環境を整える必要があります。政府は現在、インフラの強靭化を目的に、災害時の送配電事業者の連携強化を義務化するなどの取り組みをおこなっています。

具体的には、2020年6月に「エネルギー供給強靭化法」が成立し、送配電事業者に、災害時連携計画の策定を義務化。

さらに、各送配電事業者が仮復旧などに必要となる費用をあらかじめ積み立て、被災した送配電事業者に対して交付する「相互扶助制度」を創設するなどを実施しています。

また、家庭用蓄電池等の分散型電源等を更に活用するため、計量法の規制を合理化するなどもおこなっています。

そして、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて新しい生活様式が定着しつつある今、電力の消費バランスの変化が明らかとなっています。

たとえば、これまでオフィスで多く使用されていた電力が、各家庭やシェアオフィスに分散して使われるといった変化がうまれたことで、そうした変化に対応した電力供給ができるよう対策が検討されています。

私たちがすべきことは 必要なエネルギー量を見直すこと

私たちがすべきことは 必要なエネルギー量を見直すこと

現在、日本政府は再エネ導入の課題解決や導入促進に向けて、さまざまな対策をおこなっています。その目的は、環境負荷を小さくし、地球温暖化を防ぐことです。

ではそもそも、地球温暖化を防ぐために私たちひとりひとりは何をすべきでしょうか?それは、省エネを心がけ、必要なエネルギー量を見直すことです。

電力を使う人がいるから、作る必要がある。
その反対に、使う電力を減らせば、作る電力を減らすことができますよね?

そうして私たちが省エネを心がけることで、電力の必要量そのものを減らし、環境負荷を小さくすることができます。

環境負荷の小さい発電方法を考えたり、促進することは大切です。しかし、本当にそれだけの発電量が必要なのか、私たちはいま、その点を考える必要があるのではないでしょうか?

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