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インパクト投資とは?誰でもわかりやすくかんたん解説

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「お金を投資しながら、同時に社会や環境を良くしたい」—このような想いから生まれた投資の仕組みが「インパクト投資」です。ただの寄付ではなく、経済的なリターンを期待しながら、社会課題や環境問題の解決に貢献する新しい投資スタイルとして、世界的に注目を集めています。

インパクト投資とは|定義と3つの要素

インパクト投資とは、金銭的リターンとともに社会的インパクトを生み出すことを目的とする投資形態です。より正確には、財務的リターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的及び環境的インパクトを同時に生み出すことを意図する投資行動を指します。

この定義には重要な3つの要素があります。第一に、金銭的リターンの追求です。寄付やボランティアと異なり、投資家は金銭上の利益を期待します。第二に、社会・環境への意図的な貢献です。たまたま社会によい影響が生じるのではなく、社会課題解決を目的として投資します。第三に、インパクトの測定・管理です。社会や環境へのプラスの影響がどの程度生じたかを、具体的なデータで把握・評価します。

歴史的背景|どこから始まったのか

インパクト投資という言葉は、ロックフェラー財団が2007年にイタリアで行ったセミナーで初めて提唱されました。その後、2008年の金融危機をきっかけに、健全な社会の実現を求めて、インパクト投資への参入は加速し、2009年にはロックフェラー財団の主導で「Global Impact Investing Network(GIIN)」が設立されました。

2013年には、先進国首脳会議において英国のキャメロン元首相の呼びかけにより、インパクト投資をグローバルに推進することを目的とした「G8社会的インパクト投資タスクフォース」が設立され、2015年にはブラジルやメキシコなどの5か国を加えた「Global Social Impact Investing Steering Group(GSG)」へと発展し、日本においても国内諮問委員会が2014年に創設されています。

インパクト投資の具体例|実際にはどんなもの

インパクト投資の対象は多様です。再生可能エネルギー企業への投資、低所得層向けの住宅や医療提供企業、サステナブルな農業に取り組む企業、教育プログラムを提供するNPOなど、社会課題や環境問題を解決しながら事業展開する企業や組織が対象となります。

また、インパクト投資の一種として、官民パートナーシップである「ソーシャル・インパクト・ボンド」も広まりつつあり、「がん検診受診率向上」といった社会的な目的達成に向け、行政が社会的サービスの提供を民間企業やNPOに委託し、投資家が資金拠出を行い、成果の達成状況に連動した報酬を、行政が投資家に支払うという仕組みです。

日本での現状と課題

日本国内でも、インパクト投資への関心が高まっています。
GIINが2019年4月に発表したレポートによると、日本では2018年度の推計が3440億円となり、前年度比で5倍近くに急拡大しており、生命保険、都市銀行、ベンチャーキャピタルといったメインストリームの金融機関の新規参入と、すでに参入していた機関が投資残高を増やしたことの双方が、急拡大の要因となっています。

さらに、金融庁は2024年3月に「インパクト投資(インパクトファイナンス)に関する基本的指針」を公表し、官民が連携したインパクトコンソーシアムを通じて、議論を進めていくと示されています。これらの動きにより、インパクト投資がより透明性を持ち、投資家にとって参加しやすい環境が整備されつつあります。

私たちにできること|インパクト投資への参加

インパクト投資は、大きな機関投資家だけの領域ではなくなってきています。
一般の個人投資家がインパクト投資を実行できるクラウドファンディングや投資信託などの金融商品も拡大しており、今後もこうした金融商品のさらなる充実とともに、より多くの資金がインパクト投資に集まることが期待されています。

個人投資家であれば、まずはインパクト投資に特化した投資信託やクラウドファンディングプラットフォームの情報を調べることから始めてみましょう。自分の価値観に合った課題(環境、貧困削減、教育など)に投資することで、金銭的リターンと社会貢献を両立させることができます。

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