毎日買い物をするとき、商品のパッケージに「CO2:295g」といった表示を見かけたことはありませんか?それが、カーボンフットプリント(CFP)です。私たちが選ぶ製品やサービスがどのくらい温室効果ガスを排出しているのかを「見える化」する仕組みで、脱炭素社会への第一歩として注目を集めています。
カーボンフットプリント(CFP)とは何か
カーボンフットプリント(CFP:Carbon Footprint of Product)とは、製品・サービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通した温室効果ガス排出量を、CO2排出量に換算した値のことです。
つまり、ある製品が私たちの手元に届くまでの「全ての過程」で排出される温室効果ガスを計測し、二酸化炭素の量に統一して表現する仕組みです。
「フットプリント」は「足跡」という意味です。製品が環境に残す「炭素の足跡」を見ることで、その製品がどれほど地球に負担をかけているかが一目瞭然になります。
ライフサイクル全体で考える
たとえば紙パック牛乳が私たちの手元に届くまでには、乳牛の飼育から紙パックの生産、牛乳の製造とパッケージング、配送、販売、紙パックの収集やリサイクルまで、さまざまなプロセスがあります。そのプロセスの全てにおいて、CO2やメタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、フロンガスなどの温室効果ガスが排出されています。
カーボンフットプリントは、これら目に見えない排出をすべて足し上げて、消費者に示すのです。
多くの企業や消費者が「製造段階だけ」の環境負荷に注目しがちですが、カーボンフットプリントは、原材料の採取から最終的な廃棄やリサイクルに至るまで、製品の人生全体を評価することが大きな特徴です。
日本での推進状況
環境省では、カーボンフットプリント(CFP)の表示等に関する国内外の動向や商品表示に関する国際規程等を踏まえ、企業によるCFPの積極的な表示等や、表示等を通じた消費者とのコミュニケーションを促進することを目的に、CFPの表示等の在り方を検討するため、CFPの表示等の在り方検討会を開催しました。
その議論をもとに、環境省と経済産業省は
令和7年2月4日(火)に「カーボンフットプリント表示ガイド」を公表しました。
このガイドは、企業がCFP表示に取り組む際の実務的な指針を示し、消費者にとってわかりやすい表示を促進するものです。
私たちにできること
カーボンフットプリント表示が広がることで、消費者は購買時に環境への負荷を比較検討できるようになります。
脱炭素・低炭素製品(グリーン製品)が選択されるような市場を創り出していくことが重要です。
実生活では、次のようなアクションが考えられます。
商品を選ぶときに意識する
同じ機能を持つ複数の製品があれば、CFPが低い方を選ぶことで、自分の購買行動が脱炭素社会に貢献します。
製品を大切に使い、廃棄を減らす
CFPにはリサイクル段階も含まれるため、商品を長く使い、回収しやすい形で廃棄することも重要です。
企業や自治体の取り組みに関心を持つ
大阪府では、大阪産の農産物等を対象に、スーパーマーケット等と連携して「大阪版カーボンフットプリント」の表示に取り組んでいます。
地域の取り組みにも注目して、支持することが市場を広げる力になります。
まとめ|個人の選択が社会を変える
カーボンフットプリントは、企業や消費者が「見える化」を通じて、共に脱炭素社会に向かうための重要なツールです。商品を選ぶという日常の行動が、実は地球温暖化対策に直結していることに気づくことから、私たちの参加は始まります。今後、スーパーやオンライン店舗でCFP表示がさらに増えていくことが期待されており、いまがこの仕組みを学び、意識的に選ぶ好機です。

