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SDGs

アフリカのインターネット普及率は今どれくらい?SDGs目標9との関係や最新動向を解説

「アフリカでもスマートフォンが普及しているのでは?」と感じる一方で、実際の数字を見ると先進国との大きな格差が残っています。ITU(国際電気通信連合)が2024年に発表したデータによると、アフリカのインターネット普及率はわずか38%。世界平均の68%と比べると、30ポイント近い開きがあります。この差は単なる「不便さ」ではなく、教育・医療・経済的機会への不平等につながる深刻な問題です。この記事では、アフリカのインターネット普及率の実態と、その背景にあるSDGs目標9の考え方、そして現在進行中のインフラ整備の動向を整理します。

SDGs目標9とは|インターネット普及と産業基盤の関係

SDGs目標9は「産業と技術革新の基盤をつくろう」を掲げており、確固たるインフラの構築を大枠の目標としています。災害や障害が起きてもすぐに復旧できるようなインフラを整えることが基盤にあり、経済活動を止めずに前進できる社会を目指しています。

インターネットも同様で、目標9のターゲット9.aから9.cでは、世界中の誰もが質の高い情報に触れられるよう、リーズナブルにインターネットへアクセスできる環境を整えることが求められています。

現代では情報にアクセスできるかどうかが、教育の機会や医療サービス、ビジネスチャンスに直結します。ITUが2025年10月に発表した「Facts and Figures 2025」によると、2025年時点で世界人口の74%(約60億人)がインターネットを利用している一方で、依然として26%超が「オフライン」のままです。低所得国に限ると、インターネット利用率は23%にとどまっています。

こうした状況は生産性を損ない、途上国だけでなく世界全体の発展にも影響するとされています。メインとなる産業を持たない地域においてインターネット環境が整うことは、平等に新たなビジネスチャンスをつかむ足がかりになるという見方もあります。

アフリカのインターネット普及率の現状

ITUが2024年に発表したデータによると、アフリカのインターネット普及率は38%で、世界の全地域の中で最も低い水準です。世界平均68%との差は依然として大きく残っています。

2019年時点の普及率が約25%だったことを踏まえると、5年間で13ポイント上昇したことになり、成長速度自体は着実ではあります。しかし、数字の内訳を見ると課題が浮かびます。ITUの同報告では、都市部のインターネット利用率が57%に達している一方で、農村部では23%にとどまっており、この都市・農村間の格差はITUが調査する全地域のなかで最も大きいとされています。

通信規格についても変化が続いています。2024年時点で人口の約70%が4Gのカバーエリア内にいるとされる一方で、約16%はいまだ3Gネットワークに依存しているとみられています。5Gについては整備が始まりつつあるものの、2024年時点での人口カバー率は約11%にとどまっており、大都市の一部に限られているというのが現状です。

世界最大の海底ケーブル「2Africa」がついに完成

アフリカのインターネットインフラ整備において、大きな節目となるニュースが2025年11月に入りました。MetaはMTNグループ傘下のBayobabやVodafoneなど複数の通信事業者と組んだコンソーシアムにより、海底ケーブル「2Africa」のコアインフラが完成したと発表しました。

2Africaは全長約45,000kmを誇る世界最長のオープンアクセス型海底ケーブルシステムです。アフリカ・ヨーロッパ・アジアにまたがる33カ国を接続し、30億人以上をカバーするとされています。東アフリカと西アフリカを一つの連続したシステムでつなぎ、さらに中東・南アジア・ヨーロッパとも接続する初めてのケーブルでもあります。

RTI Internationalの試算によると、2Africaが本格稼働してから2〜3年以内に、アフリカのGDPに最大369億ドルを貢献できる可能性があるとされています。接続の高速化・安定化は雇用創出やスタートアップの成長、企業の生産性向上にもつながると期待されています。

なお、Metaは2025年2月14日に、5大陸をつなぐ全長5万kmの新たな海底ケーブル計画「Project Waterworth」も発表しています。アフリカをはじめとする地域のデジタルインフラ強化が、世界規模で進められている状況です。

アフリカの「リープフロッグ現象」と今後の可能性

アフリカのインターネット普及に関して、もう一つ注目すべきキーワードが「リープフロッグ(leapfrog)現象」です。固定電話や固定回線のインフラが整わないまま、スマートフォンとモバイル通信へ直接移行するという、先進国とは異なる発展経路をたどっています。

ケニアで生まれたモバイル決済サービス「M-Pesa」はその代表例で、銀行口座を持たない人々がスマートフォンひとつで送金・決済を行う仕組みが社会インフラとして定着しました。ケニア中央銀行が2024年に実施した調査では、人口の84%以上が何らかの金融サービスを利用できるようになったとされています。

国際金融公社(IFC)が2024年5月16日に発表した報告書「Digital Opportunities in African Businesses」によると、アフリカのデジタルインフラ関連投資は2027年までに年間60億ドルに達する見込みとされており、海底ケーブルの整備などにより通信料が14〜21%程度安価になるという見方もあります。また、アフリカのデータセンター容量は2010年から2022年にかけて年率16%で拡大し、世界平均の7%増を大きく上回っているとのことです。

一方で同報告書は、アフリカの人口の約6億人がいまだ電力インフラのない環境に置かれていることも指摘しており、インターネット普及にはエネルギー問題の解決が不可欠であることも示されています。

私たちにできること|まず知ることから始めよう

アフリカのインターネット格差は、遠い国の話ではありません。インターネットへのアクセスは今や教育・就労・医療・経済参加の前提条件となっており、その不平等はSDGsの複数の目標に直結する問題です。

個人としてできる第一歩は、こうした現状を正確に知り、関心を持ち続けることです。国際協力に取り組むNGOや団体への寄付・支援、フェアトレード商品の購入、あるいはICT支援に関わる企業や事業の情報を広めることも、間接的な後押しになります。

アフリカのインターネット普及率が高まることは、アフリカに暮らす人々のポテンシャルを引き出すだけでなく、世界全体のデジタル経済の発展にもつながります。SDGsの2030年目標まで残り時間は多くありません。デジタル格差の解消に向けた動きを、自分ごととして見つめ直してみましょう。
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