グンゼ株式会社
グンゼ株式会社の連結子会社であるグンゼグリーン株式会社は、持続可能な街づくりを目指して、サプライチェーンを巻き込んだ植栽講習会を5月24日に開催しました。講習会は、高木である「サルスベリ」、「多行松・黒松」などを教材として、移植作業および新芽を調整して樹形の美観を維持する「ミドリ摘み」などを行いました。
植物は生き物ですので、植栽時に適切な処置を施すことで施工後の品質およびその後の生育が左右されます。グンゼは、緑地の設計・施工担当者様にこの植栽の技術を実際に体験してもらうことにより、技術の円滑な伝承を進め、植物を枯らすことなく持続可能な街づくりを目指していきます。
■植栽講習会とは
植栽によって美しい景観を保存していくためには、樹木や草花の種類、植栽場所の環境に応じ、適切な施工で植栽を行うことが重要となります。この講習会は、グンゼグリーンで培った樹木や草花についてのノウハウを緑地の設計・施工担当者にどの種類の植物をどのような方法で植栽すればよいかを学んでいただくためのものです。座学ではなく、実際の植栽体験を通じ学んでいただくプログラムとなっています。
■植栽実習内容について
企画から施工、維持管理、施設の運営管理まで一貫したサービスを提供する総合緑化事業会社である阪神園芸株式会社様(兵庫県西宮市)約70名の方に植栽作業を体験していただきました。講習場所は、グンゼグリーン主要取引先の一つである株式会社森芳楽園様の農場(亀岡市西別院町)をお借りしました。
【植栽実習内容】
(1)サルスベリの移植作業体験
重さ約1トンの樹木の掘り取り作業から、ジュート布による根巻き作業を体験
(2)多行松・黒松の「ミドリ摘み」作業体験
剪定ばさみで芽を摘み、樹形の美観を維持する作業を体験
(3)タブノキ、スダジイの植え付け作業体験
剪定ばさみで枝葉を整枝し、自然な樹形を維持しながら植え付けする作業を体験
■植栽講習会を企画した担当者から
環境緑化業界は、樹木・花卉の栽培、その調達納品、企画、施工、維持管理、施設の運営管理と役割分担がはっきり分かれており、ともすると前工程、後工程の理解不足のため、植物の品質を保てない事象が起こることもあります。この講習会を企画した目的は、サプライチェーン全体で、樹木・花卉の植栽プロセスを体験し理解を深め、限りある資源である植物を大事に扱うことを学んでもらうことです。また、ベテランから若手へ技術を伝承することも大きな目的の一つとなっています。この活動を継続することにより、生物多様性保全の一助になればと思っています。
■グンゼグリーン株式会社について
グンゼ株式会社の祖業である養蚕用の桑の栽培技術、肥料管理、土壌研究の経験と技術をもとに1973年に創業、50年にわたって樹木や花卉を扱うグリーンビジネスを展開しております。現在、全国に4拠点(関西/関東/横浜/茨城)を保有し、樹木販売を中心に展開しています。