2020年の再生可能エネルギー投資額ランキングで、ベトナムがフランス、ドイツを抜き、世界8位となりました。同国は2020年に太陽光発電と風力発電の分野で約8000億円を投資しており、再生可能エネルギー大国となる可能性を秘めています。
今回は、ベトナムの再生可能エネルギーへの投資の取り組みの詳細について掘り下げます。具体的には、ベトナムの再生可能エネルギーへの投資規模、政府の投資拡大方針、2030年までに占める割合について解説します。
ベトナム、再生可能エネルギー投資額で世界8位にランクイン
ベトナムは、2020年の再生可能エネルギー投資総額で世界第8位、投資額は80億ドルです。これにより、ベトナムは再生可能エネルギー投資において世界トップクラスの国となりました。
この投資の大部分(55億ドル)は陸上および洋上の風力発電に行われ、次いで太陽光発電が23億ドル投資されています。これは、2019年と比較して、同国の再生可能エネルギーへの投資額が48%増加したことになります。
ベトナムにおける再生可能エネルギーへの投資規模
ベトナムにおける再生可能エネルギーへの投資の規模は、ここ数年で飛躍的に拡大しています。2021年、同国は合計130億ドルの再生可能エネルギー投資を目標としています。2020年の目標が80億ドルに過ぎなかったことを考えると、これは重要なことです。また、政府は、ホーチミン市、バクニン、バクザン、カマウなど、再生可能エネルギー開発の可能性が最も高い10省を特定しました。
再生可能エネルギーへの投資拡大に関するベトナムの政策
ベトナム政府は、国民がクリーンなエネルギー源にアクセスできるようにするため、再生可能エネルギーへの投資を増やす政策を実施しています。
政府は、ホーチミン市、バクニン省、バクザン省、カマウ省など、再生可能エネルギー開発の可能性が最も高い10省を特定しました。また、政府は再生可能エネルギー投資家に対する税制優遇措置を導入し、民間企業に対して再生可能エネルギー源に対するクレジット提供や投資を要請しています。
2030年までに達成すべき再生可能エネルギー投資額のシェア
ベトナムは、今後数年間で再生可能エネルギー投資の規模を拡大することを目指し、第8次国家電力マスタープラン草案によれば、2030年までに国のエネルギーミックスに占める再生可能エネルギーの割合を29%にすることを目標としています。
これは重要な目標であり、ベトナムはすでにその準備を進めています。政府は2021年に70億ドルの再生可能エネルギープロジェクトの入札を開始する予定で、ベトナムにおける再生可能エネルギーの成長をさらに後押しすることになるでしょう。
まとめ
ベトナムは、再生可能エネルギー投資の領域で大きく前進しています。2020年にはフランスとドイツを抜き、再生可能エネルギーへの投資額で世界8位の国となりました。ベトナムも、2030年までに再生可能エネルギーによる発電の割合を29%にすることを目標に、再生可能エネルギー投資の拡大に多大な力を注いでいます。
政府は、この目標を達成するために、税制優遇措置から研究開発努力まで、さまざまな取り組みを行っています。再生可能エネルギーへの投資は、気候変動緩和のための重要なステップであり、長期的にはベトナム国民に多くの利益をもたらすでしょう。
参照元:ベトナム通信 ~当社グループ現地スタッフによる最新情報~|キャピタル アセットマネジメント株式会社