多様化が進む現代社会において、国際交流はますます重要なテーマとなっています。そんな中、日本人学生と留学生が共に手を取り合い、異文化理解を深める場を提供しているのが学生団体「NEIGHBOR」です。2013年に設立されたこの団体は、「人と繋がることで世界をもっと近くに」というビジョンを掲げ、小規模な交流会から活動をスタート。現在では、イベント企画や留学生支援を軸に、多国籍で多様なメンバーが活躍するコミュニティへと成長しました。今回の記事では、設立の背景や活動内容、そして団体が目指す未来について同団体代表で学習院大学2年の鈴木裕大さんにお話を聞きました。
「NEIGHBOR」設立の経緯
―団体の設立年、設立目的、立ち上げの経緯を教えてください。
学生団体NEIGHBOR は、2013年に海外の留学生との交流を深めるために設立されたインカレ団体です。
当初は、数名のメンバーで小規模なイベントを開催するところから始まりました。ゲームや食事会など、留学生と日本人学生が気軽に話し合える場作りが中心で、そこから活動の輪が広がり現在に至ります。
所属メンバーは立教大学、学習院大学、北里大学、女子大学など、多岐にわたる大学から集まっています。また、日本人だけでなく、留学生も多数所属しており、特に日本語を学ぶために来日した外国人学生が多いのが特徴です。
―団体名の由来を教えてください。
「世界をもっと近くに」という想いからNEIGHBORという団体名になりました。
―団体のビジョン・ミッションを教えてください。
ビジョン・ミッションは「人と繋がることで世界をもっと近くに」です。この言葉には、異なる文化や価値観を持つ人々を繋げ、国際交流を通じてお互いの距離を縮め、よりグローバルで多様性を尊重する社会を目指すという想いが込められています。
具体的な活動内容
―現在の主な活動を教えてください。
毎週木曜日に「定期ミーツ」というミーティングを開催しています。場所は主に新宿で、イベント企画の打ち合わせやメンバー同士の親睦を深めるゲームなどを楽しむ場となっています。
イベントでは、国際交流の場づくりを目的に、日本人学生と留学生を対象に毎月1回の大きなイベントを開催しています。例えば、季節ごとの企画としてお花見や花火大会、クリスマスパーティーなどを開き、お互いの文化や言語を学べる場を提供しています。
―留学生支援やボランティアにも力を入れているそうですが、具体的にはどのような支援をしていますか?
語学学校と連携し、日本語授業のボランティア支援を行っています。実践的な日本語を学べる機会を留学生に提供しています。活動頻度はおおよそ2か月に1回程度ですが、学校からの依頼に応じて行っています。
また、毎年10月に神奈川県の行政が主催する「かながわシニアスポーツフェスタ」に参加し、運動会の運営をサポートしています。このイベントでは、100人規模の参加者が集まり、幅広い年齢層が交流を楽しんでいます。
―現在のメンバー数と組織構成を教えてください。
現在、メンバーは14人で構成されていて、団体内では統括、広報、企画、渉外の4つの役割を担っています。統括が全体の管理を行い、広報はSNSを通じた情報発信を担当、企画はイベントのアイデア出しから運営までを担い、渉外は外部との連携や調整を行う役割をしています。
団体活動の特徴とは?
―他団体と違う何かユニークな特徴があれば教えてください。
最大の特徴は、外国人と日本人が共同でイベントを企画・運営していることです。この形式によって、異なるバックグラウンドを持つメンバー同士が密に関わり合い、それぞれの視点を活かしたイベントを作り上げています。
―活動を行う中でのやりがいや、反対に大変なことを教えてください。
やりがいは、何と言っても一つのイベントを一から作り上げることができる点です。イベントが成功し、参加者から感謝の声をもらえたときの達成感は格別です。一方で、イベントの企画運営には多くの課題もあります。特に、メンバーそれぞれに仕事を振り分けることや、本番当日に向けて準備を整えることは大変な部分です。それでも、こうした難しい場面を乗り越えることもやりがいにつながります。
―団体に加入するのはどんな入会理由が多いですか?
メンバーによってさまざまな理由がありますが、一つは、国際交流に興味を持ち、異文化を学びたい、または外国人の友達を作りたいという想いです。また、イベントを一から作り上げる経験を積みたいという人や、SNSを活用した広報活動に挑戦したいという意欲的な学生も多くいます。
―最後に、今後の活動方針について教えてください。
「人と繋がることで世界をもっと近くに」というビジョンを実現することで、多様性を尊重し、国際交流を楽しめる社会を作り出していきたいです。そして、メンバー一人ひとりがこの活動を通じて新しい価値観やつながりを得られることを最終的に目指しています。
―今回はお話を聞かせていただきありがとうございました。
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