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SOCIETY

ジェンダー平等、日本の課題|G7最下位が続く3つの壁と2026年の展望

ジェンダー平等、日本の課題|G7最下位が続く3つの壁と2026年の展望

日本のジェンダー平等をめぐる課題が、改めて国際社会から注目を集めています。世界経済フォーラム(WEF)が2025年6月12日に発表した「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート2025」では、日本は148か国中118位と前年から順位を変えられず、主要7か国(G7)の中で引き続き最下位に位置づけられました。政治分野での女性参画の後退、職場での根強い格差、そして国際的な摩擦——2026年の今、日本のジェンダー平等はどこに課題があり、何が変わろうとしているのでしょうか。

世界から見た日本の現在地|148か国中118位の意味

世界経済フォーラム(WEF)は2025年6月12日、「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート2025」を発表しました。
日本の総合順位は148か国中118位で、前年から変わらず、G7諸国の中で最下位という結果になりました。
G7各国の順位は、イギリス(4位)、ドイツ(9位)、カナダ(32位)、フランス(35位)、アメリカ(42位)、イタリア(85位)、そして日本(118位)という並びでした。
同じ先進国グループの中で、日本だけが大きく引き離されていることが数字からも明らかです。

日本の総合スコアは0.666で、男女間の格差が依然として大きいことを示しています。
このスコアは、指数が0(完全不平等)から1(完全平等)の範囲で表されることを踏まえると、日本の格差の深刻さが伝わってきます。

2025年版の指数では、完全なジェンダー平等を達成した国はまだ1か国もありません。
しかしアイスランド(92.6%)は16年連続でトップの座を維持しており、2022年以降、ジェンダーギャップの90%以上を解消した唯一の国となっています。
アイスランドとの差を見ると、日本が取り組むべき課題の大きさが浮き彫りになります。

3つの分野別課題|政治・経済・職場の壁

政治参加の後退

今回の報告で特に目立ったのが、政治分野のスコア悪化です。
政治的エンパワーメントの分野では、日本のスコアが2024年の11.8%から2025年には8.5%へと大きく落ち込みました。

その背景には内閣の構成変化があります。
石破茂首相の2024年10月発足の内閣に女性閣僚はわずか2名(全体の約10%)にとどまり、岸田文雄前首相の内閣における5名から大幅に減少しました。これが政治分野のスコア低下につながった要因の一つとなっています。
2025年のグローバル・ジェンダー・ギャップ指数において、日本は148か国中118位・G7最下位に位置していますが、その大きな要因が女性の政治参加の少なさです。
意思決定の場に女性が少ないことは、ジェンダー平等を推進する政策そのものが生まれにくい構造につながるという指摘もあります。

経済参加と職場の格差

経済分野でも課題は根深いです。
日本では正規雇用と非正規雇用の賃金に大きな差があり、家庭と仕事を両立するために女性の多くが非正規として働いています。それが結果として、管理職や専門性の高い職種における女性比率を下げ、経済参加を阻んでいます。
厚生労働省の「令和5年度雇用均等基本調査」によると、正社員・正職員に占める女性の割合は27.3%と低く、内閣府男女共同参画局のデータでは非正規労働者の割合が男性21.8%に対して女性は53.6%となっています。

一方で、2025年版報告では経済参加の分野でわずかな改善も見られました。
経済参加・機会の分野では、スコアが2024年の56.8%から2025年の61.3%へと上昇しました。女性の労働力参加率の微増や、管理職・上級職に占める女性比率の上昇(14.6%→16.1%)などが改善を後押ししたとされています。
ただし、改善幅はわずかであり、根本的な構造転換にはまだ遠い状況です。

教育分野の「見えない格差」

教育分野は国際的には高評価を受けていますが、細かく見ると別の課題があります。
学部・専攻の男女構成を詳しく見ると、理工学の分野では女子学生の割合が非常に少ないことがわかります。日本の女子の科学や数学の学力は世界トップクラスでありながら、理工学分野に進学する女子学生が少ないのは、「男らしさ」「女らしさ」の固定観念(ジェンダーステレオタイプ)の表れと考えられています。

国際社会との摩擦|CEDAW拠出金問題

ジェンダー平等をめぐる課題は、国際関係にも影響を与えています。
日本が2025年にCEDAWへの拠出金を停止したとの報道があり、世界の責任ある国家としての地位を損なうリスクがあるという見方があります。
国連委員会はこれまでも日本に対して、職場における差別、政治での女性代表性、ジェンダーに基づく暴力への法的保護の強化など、複数の領域でジェンダー平等の改善を求めてきました。
この一連の動きは、国内のジェンダー政策が国際的な視点からも注目されていることを改めて示しています。

「162年」という数字が示す現実

現在のペースで推移した場合、政治参加の分野でジェンダーギャップが完全に解消されるまでに、なお162年かかるという試算があります。
また経済参加・機会の格差についても、現在のトレンドが続けば完全解消まで135年かかると予測されています。

これらの数字は、個別の制度改正だけでは解決できない、社会全体の意識変革が必要であることを示唆しています。

2026年4月の法改正と今後の展望

国内では、ジェンダー平等に向けた法制度の整備も進んでいます。職場における女性活躍推進や男女間の賃金格差開示の義務化など、企業への要求水準は年々高まっています。

2026年に向けて進む法改正の詳細と、企業・個人が今すぐできるアクションについては、上記の記事でさらに詳しく解説しています。

私たちにできること

ジェンダー平等の課題は、政治や企業だけの問題ではありません。日常の中でできることもあります。

家庭内では家事・育児の分担をパートナーと話し合うことや、職場では採用・評価基準の公平性を見直すこと、そして選挙では候補者のジェンダー政策にも目を向けることが、社会全体の変化につながっていくといわれています。
2025年版の報告では、上位10か国はすべてジェンダーギャップの80%以上を解消しており、その達成は不可能ではないことも示しています。

数字の重さをただ受け止めるだけでなく、自分の立場からできる一歩を踏み出すことが、日本のジェンダー平等を前進させる力になります。

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