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家でできるエコを始めよう!地球環境への負荷を減らす10のアクションをご紹介!効果の大きい順に見直す

家でできるエコを始めよう!地球環境への負荷を減らす10のアクションを紹介

家でできるエコとは、電気・食べ物・買い物・荷物の受け取り・移動といった日々の使い方を見直し、家庭から出るCO2やごみを減らす行動のことです。環境省の資料によると、2023年度の家庭部門のエネルギー起源CO2排出量は1億4,700万トンで、その68%が電力の使用に由来します。つまり、家でできるエコの中心は、電気の使い方を変えることです。

この記事では、家庭の排出がどこから出ているかを確認したうえで、家でできるエコ10のアクションを、暮らしに取り入れやすい順に紹介します。誤解されやすいポイントや、国の動きもあわせて整理します。10月の今は、暖房を使い始める前に家の設備を点検するのにちょうどよい時期です。

この記事で学べること

  • 家庭のCO2が何から出ているかが分かり、どの行動から始めると効果が大きいかを判断できる
  • 家でできるエコ10のアクションを、具体的な手順と目安つきで確認できる
  • 「室温28℃」など、よく取り違えられている省エネの目安を正しく理解できる
  • 食品ロスや再配達の最新の数字から、家庭の行動がどこまで変化しているかが分かる
  • 暖房シーズンの前に、今日から試せる順番を決められる

家庭のCO2はどこから出ているのか|数字で見る優先順位

家庭部門の排出量と内訳

環境省の資料では、2023年度の家庭部門のエネルギー起源CO2排出量は1億4,700万トンでした。燃料の種類別に見ると、電力消費に由来する排出が68%を占めています。2022年度は1億5,800万トンで電力由来は69%でしたから、排出量はこの1年で減っています。

用途別では、照明・家電製品等に由来する排出が46%で最も多くなっています。エアコンや冷蔵庫、テレビ、照明といった家電をどう使うかが、家庭の排出量を大きく左右することが分かります。国全体の温室効果ガス排出・吸収量は2023年度に約10億1,700万トンで、2013年度比27.1%減と報告されています。減少は続いていますが、家庭部門には日々の行動で変えられる余地が残っています。

効果の大きい順に取り組む考え方

家でできるエコは、数が多いほど続かなくなります。そこで、排出の内訳に沿って優先順位をつけると、無理なく進められます。

1つ目は、電気を使う量そのものを減らす行動です。使わない電気を消す、室温を適正に保つ、フィルターを掃除するといった行動は費用がかからず、今日から始められます。2つ目は、電気を使う家電を省エネ性能の高いものに替える行動です。費用はかかりますが、毎日使う家電ほど効果が積み重なります。3つ目は、食品ロスや再配達のように、電気以外の部分で出る排出とごみを減らす行動です。以下の10のアクションは、この順番に並べています。

「家庭の排出」だけで終わらない見方

家庭部門の統計は、家で使うエネルギーから出るCO2を数えたものです。食べ物や日用品、荷物の配送で出る排出は、生産や輸送の段階で別の部門に計上されます。だからこそ、家庭の行動は電気代の節約だけでなく、買い物やごみの出し方を通じて社会全体の排出にもつながります。後半で紹介する食品ロスや宅配便の話は、この見方にもとづいています。

電気と暖冷房を見直す|アクション①〜⑤

①使わない電気を消し、待機電力を減らす

電化製品は、使っていない時間にも電力を消費しています。資源エネルギー庁の2018年度の調査では、家庭の年間電力消費のうち待機電力が約6〜7%を占めると紹介されています。照明やテレビはこまめに消し、長時間使わない機器は、リモコンではなく本体の主電源を切るか、プラグを抜きます。

ただし、録画予約やルーターのように、切ると困る機器もあります。使う予定のない機器から順にスイッチ付きの電源タップへ移すと、無理なく続けられます。

②適正な室温で過ごす

冷暖房は、家庭の電力消費のなかでも大きな割合を占めます。環境省は夏の室温の目安を28℃、冬の暖房時の室温の目安を20℃として呼びかけています。ただし、これは「エアコンの設定温度」ではなく「部屋の室温」の目安です。この点は後半の「誤解されやすいポイント」で詳しく扱います。

③エアコンのフィルターをこまめに洗う

エアコンのフィルターにホコリがたまると、冷暖房の効きが落ちて、余分な電力を使います。使うシーズンは2週間に1回の掃除が目安です。10月の今は、暖房を使い始める前に、夏の間にたまったホコリを一度取り除くのに適した時期です。掃除機で吸い取り、汚れが強いときは水洗いします。

④冷蔵庫の使い方を見直す

冷蔵庫は24時間動き続けるため、使い方の差が積み重なります。ドアを開けている時間を短くし、温かいものは冷ましてから入れます。食品を詰め込みすぎると冷気の流れが悪くなるため、7割程度の収納を目安にすると冷えやすくなります。壁との間に隙間をあける置き方も、放熱の面で有効です。

⑤温水洗浄便座と衣類乾燥機の使い方を見直す

温水洗浄便座は、電源を入れているだけで電力を使います。便座の暖房や温水の設定温度を下げる、使わない時間はふたを閉める、といった工夫で消費を抑えられます。衣類乾燥機は、洗濯物が乾きやすい季節に部屋干しや外干しへ切り替えると、使用回数を減らせます。ただし、梅雨や冬は無理に避けず、使う日を選ぶくらいの姿勢で十分です。

買い物・ごみ・移動を見直す|アクション⑥〜⑩

⑥省エネ家電を選ぶ

エアコン、冷蔵庫、テレビ、LED照明、温水洗浄便座などは、新しい製品ほど省エネ性能が上がっています。資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ」は、買い替え時に製品の省エネ性能を比べる資料として公開されています。環境省の「しんきゅうさん」では、いま使っている家電を買い替えた場合の電気代とCO2の削減効果を試算できます。

買い替えは、壊れてから慌てて選ぶのではなく、10年以上使っている家電から順に試算するのが現実的です。使える家電を急いで替える必要はありません。

⑦食品ロスを減らす

食品ロスは、燃やされるごみを増やし、食べ物の生産や輸送に使われたエネルギーも無駄にします。環境省が2026年6月30日付で公表した推計では、令和6年度の食品ロスは約461万トンで、うち家庭系は約224万トンでした。令和5年度は総量が約464万トン、家庭系が約233万トンでしたから、家庭系は1年で約9万トン減っています。

令和5年度の家庭系の内訳を見ると、直接廃棄が約100万トン、食べ残しが約97万トン、過剰除去が約36万トンでした。最も多いのは、食べずに捨てる「直接廃棄」です。買い物の前に冷蔵庫の中身を確認する、期限が近いものを手前に置く、といった工夫が、いちばん効きやすい対策になります。

⑧宅配便は一度で受け取る

再配達はトラックの走行を増やし、CO2排出と配達員の負担につながります。国土交通省の調査では、令和7年4月の再配達率は約8.4%でした。調査対象の約310万個のうち、再配達になったのは約26万個です。令和4年10月の約10.6%から約2.2ポイント下がっており、元の記事で紹介していた「約2割」という水準からは大きく改善しています。

それでも、再配達はゼロにはなっていません。配達日時の指定、宅配ボックスや置き配の利用、コンビニ受け取りなどで、受け取りの失敗を減らせます。この調査は年2回行われ、最新の結果は国土交通省の報道発表で確認できます。

⑨エコマークのついた製品・サービスを選ぶ

エコマークは、公益財団法人日本環境協会のエコマーク事務局が運営する環境ラベルです。日用品や文具、家具など、さまざまな商品に付いています。買い物のたびに環境負荷を調べるのは大変ですが、マークを目印にすれば、選ぶ時間を増やさずに環境に配慮した商品へ寄せられます。

ただし、マークが付いているから何を買ってもよいわけではありません。そもそも必要な量だけ買うことが先にあり、マークは同じ用途の商品を比べるときの判断材料として使うものです。

⑩移動手段を見直す

近い場所への移動を、車から徒歩や自転車に替えるだけでも、排出を減らせます。電車やバス、カーシェアリングの利用も選択肢です。まずは、1週間に車を使った回数と、その距離を数えてみてください。2〜3km以内の移動が多ければ、そこから置き換えられます。

移動の排出量は、住んでいる地域や仕事の形で大きく変わります。車がなければ暮らせない地域も多く、一律に「車をやめよう」とは言えません。できる範囲の回数を減らす、という考え方で十分です。

誤解されやすいポイント|28℃は設定温度ではない

28℃は「室温」の目安である

クールビズの「28℃」は、エアコンの設定温度ではなく、部屋の室温の目安として説明されています。環境省は2005年に、夏のオフィスの冷房設定温度を28℃程度にするよう呼びかけました。この呼びかけが、「エアコンを28℃に設定する」という理解で広まった経緯があります。民間企業の調査でも、設定温度と室温を取り違えている人が多いと報告されています。

設定温度と実際の室温は、日当たりや部屋の広さ、風向きによって一致しません。家庭では、室温計を置いて実際の温度を見ながら、設定温度を調整するほうが確実です。

我慢する省エネは続かない

暑さや寒さを我慢する省エネは、長続きしません。熱中症のリスクがある日は、28℃にこだわらず、エアコンを使うことが優先されます。高齢の方や乳幼児がいる家庭では、特に室温の管理に気をつける必要があります。

省エネの目的は、無駄な電力を減らすことです。体調を崩してまで下げる必要はありません。扇風機との併用、カーテンやすだれで日差しを遮る、足元を温める衣類を使うといった工夫で、設定温度を極端に変えずに快適さを保てます。

買い替えは使い方の見直しとセットで考える

省エネ家電に買い替えても、使い方が変わらなければ効果は小さくなります。たとえば、フィルターが汚れたままのエアコンや、物が詰まった冷蔵庫では、新しい製品の性能を活かしきれません。買い替えを考える前に、まず①〜⑤の使い方を整えておくと、買い替えの効果も確かめやすくなります。

国と自治体の動き|デコ活と住宅の断熱

デコ活が呼びかける暮らし方

環境省は、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動として「デコ活」を進めています。デコ活の公式サイトでは、「電気も省エネ・断熱住宅」「こだわる楽しさ・エコグッズ」「感謝の心・食べ残しゼロ」「つながるオフィス・テレワーク」の4つが、まずはここからのアクションとして示されています。この記事の10のアクションの多くは、デコ活の呼びかけと重なります。

環境省の資料では、2030年度に温室効果ガスを2013年度比46%削減し、家庭部門では66%削減することが目標として示されています。この目標を達成するには、個人の我慢だけでなく、住宅や家電、食品流通の仕組みを変えていく必要があるとされています。

住宅の断熱を支える補助制度

家庭の排出を減らす手段として、窓や壁の断熱が注目されています。国は2026年も、国土交通省・環境省・経済産業省の3省が連携する「住宅省エネ2026キャンペーン」を実施しており、窓の断熱改修を支援する「先進的窓リノベ2026事業」や、「みらいエコ住宅2026事業」などが紹介されています。内窓の設置は、賃貸ではなく持ち家を前提とした制度が多く、対象や条件が事業ごとに異なります。

補助金は、予算の上限に達すると受付が終了することがあります。利用を考える場合は、環境省・国土交通省・経済産業省の公式サイトで、最新の受付状況と要件を確認してください。

賃貸住まいの人ができること

断熱改修や設備の入れ替えは、賃貸では自分だけで決められません。その場合は、カーテンを厚手のものに替える、窓に断熱シートを貼る、といった取り外せる対策から始められます。また、契約中の電力会社の料金メニューや再生可能エネルギーのプランを確認することも、家でできる選択の一つです。

今日から始める順番|暖房シーズン前の5ステップ

10のアクションをすべて同時に始める必要はありません。暖房を使い始める前の今の時期に、次の順番で試すと負担が少なくなります。

  1. エアコンのフィルターを掃除する(所要時間は15分ほど)
  2. 室温計を1つ置き、暖房時の室温が20℃前後になっているか確認する
  3. 使っていない機器を探し、スイッチ付きの電源タップにまとめる
  4. 買い物の前に、冷蔵庫の中身を写真に撮って確認する
  5. 宅配便の受け取り方法(置き配や宅配ボックスなど)を、よく使う通販サイトで設定する

この5つは、お金がほとんどかからず、1週間以内に終わります。終わったら、次の月に家電の買い替え試算や、移動手段の見直しへ進みます。一度に完璧を目指すより、1つ終えるごとに次を足していくほうが、結果として長く続きます。

まとめ

家庭部門のCO2排出量は2023年度で1億4,700万トンあり、その68%が電力由来です。照明・家電製品等だけで46%を占めるため、家でできるエコは、電気の使い方を整えることから始めるのが効果的です。食品ロスは家庭系で約224万トン、宅配便の再配達率は約8.4%まで下がっており、家庭の行動は少しずつ変化しています。

一方で、「28℃は室温の目安」のように、省エネの目安が誤って伝わっている例もあります。我慢を前提にせず、健康と快適さを保ちながら、無駄だけを減らす考え方が大切です。補助制度や家電の買い替えも、使い方の見直しとセットで検討すると、効果を確かめやすくなります。

まず1つだけ試すなら、暖房を使う前にエアコンのフィルターを掃除してみてください。

  • 家庭のCO2は電力由来が68%で、照明・家電製品等が最大の内訳である
  • 電気の使い方の見直しは、費用をかけずに今日から始められる
  • 食品ロスや再配達は、家庭の行動で減らせる排出とごみである
  • 室温28℃は設定温度ではなく、部屋の室温の目安である
  • 賃貸でも、カーテンや電力プランの見直しなど、できる行動がある

参考文献

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
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