テレワークや外出自粛をきかっけに「カプセル式コーヒーマシン」の魅力にハマった人も多いのではないでしょうか。
専用のコーヒーカプセルをセッティングし、ワンタッチで淹れたてのコーヒーを味わえる便利なマシンですが、一方でコーヒーカプセルによるプラスチックゴミの増加が問題になっています。
そんな中、未来の新常識になるかもしれない新製品が、スイスの小売り最大手「ミグロ」から発売されました。
完全に「堆肥化」できるコーヒーカプセル
一般的なコーヒーカプセルはアルミニウムやプラスチックでできていますが、ミグロが発売したコーヒーカプセル・通称「コーヒーボール」は藻類によって作られています。
それにより不要なゴミを出すことなく、最終的には微生物の働きにより二酸化炭素と水となり、堆肥化して100%土に返ることができるという仕組みです。
見た目はこれまでのコーヒーカプセルとは異なり、コロンとした大きめの球状で、植物の種のようにも見えます。
コーヒーボールは専用マシン「コーヒーB」で使用できます。このマシンもまた、環境に配慮されたリサイクル素材でできているそうです。
環境問題に敏感な消費者の声が開発のきっかけに
コーヒーボールの開発のきっかけとなったのは、消費者の環境意識の高まりであるとミグロは語っています。
同社の調査によると、世界で毎年約630億個ものコーヒーカプセルが販売されており、それに伴いコーヒーカプセルのゴミも約10万トン排出されているそう。
こうした現状が環境問題を真剣に考える人々の琴線に触れたのでしょう。コーヒーマシンを楽しむ日常を崩さず、地球環境にとって優しい形を提案することで、ミグロは環境問題に敏感な消費者たちに応えていく姿勢を見せています。
現状、コーヒーボールと専用のマシンの販売はスイスとフランスのみですが、すでに他の国からも強い関心が寄せられているそう。もしかしたら日本での販売も遠くないかもしれません。