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勤務間インターバルとは?誰でもわかりやすくかんたん解説

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仕事が終わったのに、翌日の出勤時間が早すぎて十分に寝られていない…。そんな経験はありませんか?前の日の遅い退勤から、翌日の早い出勤までの間に、どれくらいの休息時間があるかは、私たちの健康と生活の質に大きく影響します。「勤務間インターバル」は、そうした時間の大切さに着目した、働き方を改善する仕組みです。この記事では、勤務間インターバルが何なのか、なぜ今注目されているのかをわかりやすく解説します。

勤務間インターバルとはどういう制度?

勤務間インターバル制度とは、終業時刻から次の始業時刻の間に、一定時間以上の休息時間(インターバル時間)を設けることで、従業員の生活時間や睡眠時間を確保しようとするものです。簡単に言えば、退勤してから翌日の出勤までの間に、最低でも一定時間の休息を必ず確保するというルールです。

例えば、前の日の夜21時に退勤した場合、翌日の出勤時間を最低でも朝6時以降に設定するといった形で、その間に十分な睡眠時間と生活時間を保証する仕組みです。残業で遅くなった場合は、その分翌日の始業時間を遅らせるなどの対応が考えられます。

いつから、どうして導入が始まったのか?

「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(平成30年7月6日公布)によって、労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(労働時間等設定改善法)が改正されたことにより、「勤務間インターバル」制度導入が企業の努力義務となりました。これは2019年4月から施行されています。

背景には、日本の長時間労働文化があります。
厚生労働省は、勤務間インターバルとして9~11時間の休息を推奨しており、その根拠として労働者の睡眠時間を7時間は確保することが望ましく、通勤に片道1時間程度かかることが多いことが挙げられています。国際的には、EUでは、1993年に制定されたEU労働時間指令に基づき、原則として「24時間ごとに最低11時間の連続した休息」が義務付けられています。日本もこうした国際基準に習い、働き方の改善に向けて制度導入を推進し始めたのです。

どのくらいの休息時間が目安なのか?

法律で定められた最低時間というものはありませんが、厚生労働省が設定している勤務間インターバル制度を導入する際の助成金の支給対象の取り組みとして、「事業主が事業実施計画において指定したすべての事業場において、休息時間数が「9時間以上11時間未満」または「11時間以上」の勤務間インターバルを導入し、定着を図ること」と定められています。

実際の導入状況では、制度を導入している企業におけるインターバルの平均時間は10時間20分でした
(令和5年の調査)。つまり、9時間以上11時間程度の休息時間を確保することが、一般的な目安となっているのです。

勤務間インターバルの導入状況はどうなっている?

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」によれば、令和5年1月1日現在、勤務間インターバル制度の導入状況別の企業割合をみると、「導入している」が6.0%(令和4年調査5.8%)、「導入を予定又は検討している」が11.8%(同12.7%)となっています。導入企業の割合は少しずつ増えていますが、まだ低い水準です。

厚生労働省は目標を掲げており、令和3年7月30日に変更が閣議決定された「過労死等の防止のための対策に関する大綱」では、令和7年(2025年)までに勤務間インターバル制度を導入している企業割合を15%以上とするという数値目標が定められています。

勤務間インターバルの導入でどんなメリットがあるのか?

インターバルとして確保される時間が短くなるほど労働者のストレス反応が増加し、起床時の疲労感が高まるとされています。また、看護師1,538名を対象にした調査では、インターバルとして確保される時間が11時間未満の場合に翌月の病欠日数が増加することが明らかになりました。

つまり、充分な勤務間インターバルを確保することで、従業員の疲労回復、ストレス軽減、そして健康維持につながるのです。企業にとっても、従業員の心身の健康が守られることで、生産性の向上や欠勤率の低下というメリットが期待できます。

私たちはどうすればいい?

働く一人一人としては、自分の企業が勤務間インターバル制度を導入しているかを確認してみましょう。導入されていない場合でも、退勤から出勤までの間に十分な睡眠時間が確保できているか、生活に余裕があるか意識することが大切です。長時間労働が常態化していないか、管理職に相談することも重要です。

企業側も、制度導入は「努力義務」ですが、従業員の健康保持と生産性向上の観点から、導入と運用を前向きに検討する価値があります。厚生労働省は中小企業向けに助成金制度も用意しており、導入に取り組む企業を支援しています。

勤務間インターバルは、単なる制度ではなく、働く人の人生の質を高め、長く健康的に働き続けられる環境を整えるための、重要な第一歩なのです。

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