錦城護謨株式会社
シンガポールにて5月30日に開催された、障害のある工科学校卒業生を中心とした企業連携プログラムに参加。“すべての人が自由に移動できる空間づくり”を通じて、インクルーシブな世界の実現を目指す。
家電製品のゴム部品製造において業界で高い国内シェアを誇る錦城護謨株式会社(本社:日本 大阪府八尾市、代表取締役社長:太⽥泰造)は、視覚障害当事者のアイディアを元に開発された、視覚障害者歩行誘導マット『歩導くん ガイドウェイ』の海外進出に向けて、住友生命保険相互会社がシンガポールで立ち上げた『TomoWork(トモワーク)』による障害者就労の新しいモデル構築プロジェクトであるタレントアクセラレータプログラムに参加した。
同プログラムでは、障害のある工科学校卒業生によって、シンガポールにおける屋内点字ブロックの導入状況調査のほか、シンガポールの視覚障害者をとりまく現状と課題を織り交ぜたビデオの制作が行われた。日本発の『歩導くんガイドウェイ』は現地でも好評で、調査を通じて体験した方からは「全盲および弱視者の移動支援に有用な製品だ」とのコメントが寄せられた。
5月30日に現地で行われた成果報告会では、シンガポール国家開発大臣(兼 社会・家庭開発省社会サービス担当大臣)デスモンド・リー氏も参加。同社代表取締役の太田は「Tomoworkそして素晴らしい学生の皆さんとプロジェクトを推進でき、本製品がインクルーシブな世界への一助となることを改めて実感する機会となった。 今後も、世界中の“すべての人が自由に移動できる屋内空間づくり”のために、技術力そして発信力を強めていきたい。」と述べた。
ユニバーサルデザインかつ、多様な施設に導入しやすい製品スタイル
2015年の発売以来、公共施設、病院、オフィスビルなど国内でシリーズ累計1000か所以上(※)に導入されている『歩導くんガイドウェイ』は、ゴム製の視覚障害者歩行誘導マット(屋内専用)で、白杖で叩いたときの床の音や当たり心地、足裏から伝わる感触の違いによって、視覚障害者を目的地まで安全に誘導できる製品である。
また、表面に凹凸がなく、なだらかな傾斜であることから、視覚障害者だけでなく、車いす利用者・肢体不自由者・高齢者やベビーカーをお使いの方まで、すべての人が自由に移動できるユニバーサルデザインの誘導路である。設置方法は両面テープで貼る仕様のため、既存の建物に柔軟に対応できる点も当該製品の強みである。
※導入実績( https://guideway.jp/settijisseki/ )同社調べ
視覚障害者歩行誘導マット『歩導くん ガイドウェイ』 は、iF DESIGN AWARD 2016、German Design Awards 2018、IDEA 2019といった数多くの賞を受賞しています。
< TomoWork概要 >
TomoWorkは障害の有無にかかわらず全ての人が公平な機会を得られる社会の実現を目指し、デジタル分野のスキルなどの社会で需要が高まる技能習得に重点を置いた、2019年に住友生命保険相互会社が開始した新たな障害者就労支援モデル創発を目指す取り組みである。2021年10月には、イノベーション創発の環境整備に力を入れているシンガポールにおいてNPO法人を設立(2022年8月にはNPO法人のチャリティー格を取得)。シンガポールの高等教育機関、パートナー企業など多くのセクター関係者と協働し、これまで約200名の障害者・特別支援教育を必要とする学生へ就労プログラムを提供し、就労機会の提供を実現している。TomoWork 公式HP(英語): https://tomowork.org
< 製品仕様 >
サイズ(1枚あたり):
・エッジ型(誘導路の最初と最後に使用するパーツ)
└W:300×L:160×T:7~1mm
・センター型(誘導距離に応じて追加するパーツ)
└W:300×L:320×T:7~1mm
使用素材:合成ゴム
設置実績:公共施設、病院、オフィスビル、スポーツ施設、商業施設など
設置方法:ピータイル、長尺シート、タイルカーペットなど多くの床材に対応でき、既存の床への簡単設置が可能
カラー:6色展開(マンゴーイエロー、スモーキーイエロー、スモーキーピンク、スモーキーブルー、チャコールブラウン、チャコールグレー)※受注生産にて特注色の製作可能
費用:公式サイトにて参考事例を掲載( https://guideway.jp/sankoukakaku/ )
< 会社概要 >
企業名 :錦城護謨(きんじょうごむ)株式会社
代表者 :代表取締役社⻑ 太⽥泰造
創業:昭和11年5⽉
本社所在地 :⼤阪府⼋尾市跡部北の町1丁⽬4番25号
事業内容:⼯業⽤ゴム部品の⽣産・販売、軟弱地盤改良⼯事(設計・施⼯・管理)、視覚障害者歩⾏誘導マットの製造販売・施⼯